おはようございます。Trader MTです。先週末のドル円は、159円台前半で方向感を探る一日になりました。米イラン停戦延長をめぐる報道で「有事のドル買い」がやや巻き戻された一方、下値ではドル買い・円売りも残り、日足は始値と終値が同値の小動きでクローズしています。今日はパウエル氏発言とISM製造業景況指数が注目されますが、160円手前の介入警戒と米金利の方向感もあわせて見たい局面ですね😌(公開時刻:07:40/日本時間)
ドル円:先週末の振り返り(2026年5月29日)
5月29日(金)のドル円は、159円台前半を中心にした小動きとなりました。前日の米国時間には、米GDP改定値の下方修正や、米国とイランの停戦延長をめぐる報道を受けて「有事のドル買い」が巻き戻され、159円10銭台まで下押しする場面がありました。その流れを引き継いだ東京時間も、上値は重くなりやすかったものの、159円台前半では下値を攻め切れず、全体としては狭いレンジでの推移にとどまりました。
この日は、財務省が4月28日から5月27日までの為替介入実績として11兆7349億円を公表したこともあり、160円に近い水準では改めて介入警戒が意識されました。一方で、米金利差を背景としたドル買い・円売りの地合いは残っており、下げても159円台を大きく崩すほどの勢いは出ていません。日足では、始値159.230円、高値159.376円、安値159.095円、終値159.230円となり、始値と終値が同値の、ほぼ十字線に近い足で引けています。
値幅は約28銭と小さく、前日までの上昇後にいったん様子見へ移った印象です。高値・安値の水準を見ると、上値は159.40円手前で抑えられ、下値は159.10円近辺で支えられた形になりました。日足チャート上では25日線・75日線の上を維持しており、上昇基調そのものは崩れていませんが、160円方向を一気に試すには、新しいドル買い材料が必要な地合いです。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年5月29日 | 159.230 | 159.376 | 159.095 | 159.230 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
東京時間のドル円は、159円20銭台を中心にスタートしました。朝方は、前日の海外時間に出た米イラン停戦延長をめぐる報道を受けて、地政学リスク由来のドル買いがやや後退した流れが残っていました。加えて、5月の東京都区部CPIが市場予想を下回ったことで、円買い一辺倒にもなりにくく、159円20銭〜30銭台で売り買いが交錯する展開となりました。
午前9時以降は一時159円20銭近辺まで緩む場面がありましたが、その後は159円30銭台へ戻す動きも見られました。片山財務相による円安けん制発言も伝わりましたが、為替市場の反応は限定的でした。月末要因の実需フローも入りやすく、5分足では25本・75本・200本移動平均線が近い水準で絡み合い、東京時間ははっきりしたトレンドというより、159円台前半でのレンジ相場という印象です。
欧州・NY時間
欧州時間に入っても、ドル円は159円20銭台〜30銭台での小動きが続きました。米イラン停戦延長をめぐっては、米側の承認待ちとされる一方で、イラン側からは慎重な見方も伝わり、市場は新しいヘッドライン待ちの姿勢を強めました。リスク回避のドル買いが一服する一方、地政学リスクが完全に消えたわけではなく、相場は方向感を出しにくい状態でした。
NY時間では、159円台前半を維持しながらも、米長期金利の低下やドル売りの流れを受けて一時159円10銭台まで下押ししました。ただ、安値圏ではすぐに買い戻しも入り、終盤は再び159円20銭〜30銭台へ戻しています。5分足では、NY入り後に一度大きめの下落が入りましたが、その後は25本線が上向きに転じ、終盤にかけて159円30銭台へ持ち直す形となりました。下げ切れなかった点は、今日の東京時間にも一定の下支え材料として意識されそうです。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 09:30 | 🇺🇸 | FRB理事パウエル氏の発言 | ⚡️⚡️ | ― | ― |
| 23:00 | 🇺🇸 | ISM製造業景況指数 | ⚡️⚡️⚡️ | 52.7 | 53.1 |
今日は、東京時間朝のパウエル氏発言と、NY時間のISM製造業景況指数が注目材料です。パウエル氏発言では、インフレや雇用、今後の利下げ・利上げスタンスに関するニュアンスが、米長期金利を通じてドル円に影響しやすくなります。足もとでは中東情勢によるドル買いが少し巻き戻されているため、FRBのトーンがタカ派寄りに聞こえるか、慎重姿勢に寄るかで、短期的なドルの方向感が変わりやすい局面です。
ただし、今日のドル円をこれらのイベントだけで説明するのは少し危険です。160円に近づくほど日本当局の介入警戒が強まりやすく、同時に米イラン協議の進展・後退、原油価格、米金利、株式市場のリスクセンチメントも絡んできます。ISMが強ければ素直にドル買いとなりやすい一方、160円手前では上値が重くなる可能性もあります。反対にISMが弱くても、159円割れでは押し目買いが入りやすく、今日は「指標結果」と「チャート上の節目」の両方を確認したい一日です。
今日の見通し
今日のドル円は、159円台前半〜半ばを軸に、上は159.70円〜160.00円、下は159.00円〜158.80円を意識する展開になりそうです。先週末の日足はほぼ十字線で、売り買いの均衡を示す形でした。上昇トレンドは維持しているものの、160円が近いことで介入警戒が強く、上値を追うには米金利上昇や強い米指標など、追加材料が必要です。一方、159円台前半では下値の堅さも確認されており、下方向も一気には崩れにくい地合いと見ています。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面では、まず「有事のドル買い」がどこまで巻き戻されるかが大きなテーマです。米イラン停戦延長をめぐる報道を受けて、先週末はドルがやや軟化しましたが、交渉の最終判断や今後の合意内容にはまだ不透明感があります。中東情勢が落ち着く方向に進めば、安全資産として積み上がっていたドル買いがもう一段巻き戻される可能性があります。一方、再び緊張が高まるヘッドラインが出れば、ドル買い・円売りが戻りやすくなります。
日本側では、財務省が公表した大規模な為替介入実績により、160円前後は引き続き警戒ゾーンとして意識されます。介入そのものは相場のトレンドを恒久的に変える材料ではありませんが、短期筋が160円台を無理に買い上がりにくくなる効果はあります。米国側では、ISM製造業景況指数が景気の底堅さを示せば米金利上昇を通じてドル円を支えやすく、反対に弱い結果となれば、利下げ観測の前倒しやドル売りにつながる可能性があります。今日は、米指標、介入警戒、中東ヘッドラインの三つをバランスよく見る必要がありそうです。
テクニカル分析

📈 日足の全体像
日足では、5月29日のローソク足は始値と終値が同値となり、方向感の乏しい十字線に近い形になりました。高値は159.376円、安値は159.095円で、値幅は約28銭とかなり限定的です。前日までの上昇後に、159円台前半でいったん売り買いが均衡した印象です。高値・安値ともに大きな切り下げは見られず、日足ベースでは上昇基調を維持しながら、160円手前で上値の重さを確認している局面と見ています。
📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
日足の移動平均線は、25日線と75日線が158円台前半〜半ばに位置し、200日線はさらに下の155円台にあります。現在値はこれらの主要線を上回っており、中期的には上昇トレンドが継続している配置です。ただし、価格が159円台後半から160円に近づくと介入警戒が強まりやすく、移動平均線の上にいるからといって上値追いが簡単な局面ではありません。下方向では、まず25日線・75日線が集まる158円台前半〜半ばが押し目の目安になりそうです。
📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
一目均衡表では、ローソク足は雲の上側を維持しており、基調はまだ上方向を保っています。雲上限も158円台後半付近にあり、下落時にはサポート候補として意識されやすい位置です。一方、短期的には転換線付近で伸び悩んでおり、159円台後半では上値の重さも見えています。雲を大きく割り込むまでは上昇基調継続と見やすいものの、159円後半〜160円台では、テクニカルよりも介入警戒のほうが強く意識される可能性があります。
📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
MACDはプラス圏で推移しており、足もとの上昇モメンタムはまだ残っています。ヒストグラムもプラス圏を維持しているため、日足ベースでは下落転換というより、上昇後の一服と見るのが自然です。ただし、先週末のローソク足が十字線に近かったことから、短期的な勢いはやや鈍っています。ここからMACDが再び上向きを強めれば160円方向への再トライ、反対にシグナル線へ接近してくるようなら、159円割れから158円台後半への調整も意識されます。

5分足では、東京時間に159円20銭台〜30銭台で方向感を欠いたあと、NY時間に159円10銭台まで下押しする場面がありました。ただ、その後は下げ渋り、週明け朝にかけて159円30銭台へ戻しています。短期の25本線は終盤にかけて上向き、75本線・200本線も159円20銭台後半に集まりつつあり、短期的にはやや買い戻し優勢の形です。ただし、159円40銭台を明確に抜け切れていないため、現時点では「小幅な戻り基調の中のレンジ」と見るのが無理のないところです。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率55%)
上昇シナリオでは、パウエル氏発言がややタカ派的に受け止められ、NY時間のISM製造業景況指数も予想を上回るケースを想定します。この場合、米長期金利が持ち直し、ドル円は159.50円を上抜けて159.70円〜159.90円方向を試しやすくなります。さらに160円に接近する場面もあり得ますが、財務省の介入実績が公表された直後でもあり、160円前後では戻り売りや利益確定が入りやすいでしょう。上昇する場合でも、一直線に伸びるというより、節目ごとに上値の重さを確認しながらの展開になりそうです。
↘ 下落シナリオ(確率45%)
下落シナリオでは、米イラン協議の進展期待が続き、「有事のドル買い」がさらに巻き戻されるケースや、ISMが予想を下回って米金利が低下するケースを想定します。この場合、まずは159.10円〜159.00円近辺が下値メドになります。ここを明確に割り込むと、158.80円、さらに158.50円方向まで調整が深まる可能性があります。ただし、日足の主要移動平均線はまだ下にあり、159円割れですぐにトレンド転換と決めつけるより、158円台後半で押し目買いが入るかどうかを確認する局面になりそうです。
時間帯別の展開予想
🕘 東京時間
東京時間は、週明けのポジション調整とパウエル氏発言への反応が中心になりそうです。159円30銭台で底堅く始まる場合、まずは159.50円を試せるかが焦点になります。一方で、発言内容がハト派寄りに受け止められたり、米金利が低下したりすると、159.10円〜159.00円方向への押し戻しもあり得ます。月曜朝ということもあり、流動性が薄い時間帯の急な振れには注意したいところです。
🕔 欧州時間
欧州時間は、NY時間のISM製造業景況指数を前に、159円台前半〜半ばでの様子見になりやすいと見ています。東京時間に159.50円を上抜けていれば、その水準を維持できるかがポイントです。逆に159.20円を割り込んで入ってくる場合は、欧州勢が戻り売りで反応し、159円割れを試す流れにも注意が必要です。中東関連のヘッドラインや原油価格の変動が出ると、指標前でも一時的に値幅が出る可能性があります。
🕘 NY時間
NY時間は、23:00のISM製造業景況指数がメインイベントです。前回52.7、予想53.1と、製造業の底堅さが続くかどうかが注目されます。強い結果なら米金利上昇とともに159.70円〜159.90円方向を試しやすく、弱い結果なら159.00円割れから158円台後半への調整が意識されます。ただし、160円接近時には介入警戒、下落時には主要サポートでの押し目買いが入りやすく、指標後の初動だけで判断しすぎないことが大切です。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:158.80円〜159.65円
今日は、158.80円〜159.65円を中心レンジとして見ています。日足では上昇トレンドを維持しているものの、先週末は十字線に近い小動きで、160円手前では介入警戒も強い状態です。上方向は159.50円を超えられるか、下方向は159.00円を守れるかが最初の分岐点になりそうです。
🔁 上値抵抗線:159.50円、159.65円
上値では、まず159.50円近辺が短期の抵抗線です。ここを明確に上抜けると、先週末の高値159.376円を超えて、159.70円〜159.90円方向への戻りを試しやすくなります。さらに160円台に接近する場合は、テクニカル上の上昇余地よりも、政府・日銀による介入警戒や要人発言への反応が強まりやすくなります。上昇時は、勢いだけでなく、米金利が本当に上向いているかを確認したい局面です。
🔁 下値支持線:159.00円、158.80円
下値では、まず159.00円前後が重要です。先週末の安値159.095円を下回ると、短期的には158.80円方向への調整が入りやすくなります。さらに158.80円を明確に割り込む場合は、日足の25日線・75日線が位置する158円台前半〜半ばまで意識される可能性があります。ただ、現時点では主要線の上を維持しているため、159円割れだけで下落トレンド入りと見るより、158円台後半での反応を丁寧に確認したいところです。
📉 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、パウエル氏発言やISM製造業景況指数を受けて米長期金利が上昇し、159.50円を明確に上抜けることです。その場合、159.90円〜160.00円方向への試しが視野に入ります。下方向のブレイクアウト条件は、米指標の弱さや中東情勢の緊張緩和によってドル売りが強まり、159.00円を明確に割り込むことです。その場合は158.80円、さらに158.50円方向への調整を警戒したいところです。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今日の注意点は、第一に米イラン協議をめぐる突発的なヘッドラインです。停戦や交渉進展の報道は「有事のドル買い」の巻き戻しにつながりやすく、反対に不透明感が強まれば再びドル買いが戻る可能性があります。第二に、160円接近時の介入警戒です。財務省が大規模な介入実績を公表した直後だけに、上値では当局発言や市場の警戒感が強まりやすいでしょう。第三に、ISM発表後の初動です。強弱どちらの結果でも、流動性の薄い時間帯は値動きが大きくなりやすく、飛び乗りには注意が必要です。
☑️ 投資判断における留意点
今日は、上にも下にも材料があり、無理に方向を決め打ちしにくい一日です。159.50円を上抜けるのか、159.00円を割り込むのか、まずは節目の反応を見てから判断するほうが落ち着いて対応しやすいでしょう。特にNY時間はISMをきっかけに値幅が出る可能性がありますが、指標直後はスプレッドや値動きが荒くなりやすい時間帯です。全部を取りに行こうとせず、条件がそろわない場面ではノーポジションも選択肢として持っておきたいですね。
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