おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、東京時間に163.00円前後で下値を固めたあと、原油高と米長期金利の上昇を背景に欧州・NY時間で上昇を加速し、一時163.987円まで上値を伸ばしました。中東情勢の緊迫化による「有事のドル買い」に、米雇用関連指標の強い結果も重なり、約39年半ぶりの円安水準を更新しています。ただし、164円手前では利益確定売りと為替介入への警戒も強く、上昇トレンドの強さと急反落リスクが同居する局面です😌(公開時刻:07:43/日本時間)。
ドル円:昨日の振り返り(2026年7月23日)
昨日のドル円は、163.138円で取引を開始したあと、東京午前に162.992円まで小幅に下押ししましたが、163円割れでは下げ渋りました。東京午後までは163.00〜10円台を中心とした膠着状態が続いたものの、夕方以降は中東情勢の緊迫化を受けた原油価格の上昇と米長期金利の上昇がドル買い・円売りを促し、欧州・NY時間に上昇が加速。NY時間には一時163.987円まで上値を伸ばし、終値は163.831円となりました。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年7月23日 | 163.138 | 163.987 | 162.992 | 163.831 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
23日の東京時間は、163.10円前後でスタートしました。朝方は中東情勢の悪化懸念を背景とした「有事のドル買い」が下支えとなった一方、輸出企業などの実需売りが入り、仲値通過後には162.992円まで下落しました。ただし、163円割れでは押し戻され、その後は163.05〜10円前後を中心とした狭いレンジへ移行しました。
片山財務相は「必要があれば果断に行動する」と改めて円安をけん制しましたが、従来の姿勢を繰り返した内容と受け止められ、相場の反応は限定的でした。午後も163.00〜10円台で膠着していましたが、夕方にかけて原油価格と米長期金利が上昇するとドル買いが強まり、東京市場の終盤には163.30円台まで水準を切り上げました。
欧州・NY時間
欧州時間に入ると、イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるタンカー攻撃が伝わり、ホルムズ海峡だけでなく紅海経由のエネルギー輸送にも混乱が広がるとの懸念が強まりました。原油高が日本の貿易収支や物価に与える影響も意識され、ドル円は163.40円台へ上昇。1986年以来となる円安水準を更新しました。
NY時間では、週間新規失業保険申請件数が18.7万件と市場予想を大きく下回り、米労働市場の底堅さが改めて示されました。さらに原油高によるインフレ再燃懸念から米10年債利回りが4.7%台へ上昇し、ドル円は163.987円まで上値を拡大。その後は164円手前で利益確定売りが入り、163.60円台まで押し戻されましたが、終盤は163.80円前後で下げ渋りました。米財務省の為替報告書では日本が引き続き監視リストに掲載されたものの、相場への影響は限られました。
ドル円:今日の注目材料(2026年7月24日)
| 時間 | 通貨 | 指標 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 22:45 | 🇺🇸 | 製造業PMI【速報値】 | ⚡⚡ | 54.4 | 53.9 |
今夜は22時45分に米国の製造業PMI速報値が発表されます。市場予想は53.9と、前回の54.4からやや鈍化する見通しですが、景況判断の分岐点である50は引き続き上回る予想です。今回の数字では、総合的な景況感だけでなく、原油高や中東の輸送混乱が仕入れ価格、供給時間、新規受注、雇用にどの程度影響しているかが注目されます。
ただし、今日のドル円ではPMI以上に、中東情勢と原油価格、米長期金利の動向が相場の中心材料になりそうです。昨日は強い米雇用関連指標でも反応が一方向に続かなかったため、指標の数値だけでなく、発表後に米金利がどちらへ動くかを確認する必要があります。週末を控えたポジション調整や、164円台での為替介入警戒にも注意が必要です。
ドル円:今日の見通し(2026年7月24日)
今日のドル円は、日足の強い上昇トレンドを背景に164円台を試す余地を残している一方、約39年半ぶりの円安水準にあることから、為替介入への警戒が一段と強まりやすい局面です。原油高と米金利上昇が続く場合は上値試しが優勢になりやすいものの、164円前後では買いの勢いが鈍り、突発的な円買いで急反落する可能性もあります。目先は163.60円を維持できるかが短期的な分岐点になりそうです。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面では、中東情勢の緊迫化と原油価格の上昇が、引き続きドル円の上昇要因です。エネルギー供給への懸念が強まると、安全資産としてのドルが買われやすくなる一方、エネルギー輸入国である日本には貿易収支悪化や物価上昇への懸念が生じやすく、円売りにつながります。原油高が米国のインフレを押し上げるとの見方も、米金利の上昇を通じてドルを支えています。
一方、日本政府は円安に対する警戒姿勢を維持しており、164円台へ入ればけん制発言の強化や為替介入への思惑が急速に高まる可能性があります。今夜の米製造業PMIが予想を上回り、米金利がさらに上昇すればドル高が続きやすくなりますが、数字が弱い場合や原油価格が反落した場合は、高値圏で積み上がったドル買いの巻き戻しが入りやすくなりそうです。
テクニカル分析

📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
日足では、25日線が162.159円、75日線が160.093円、200日線が157.580円付近に位置し、いずれも上向きを維持しています。終値はすべての移動平均線を大きく上回っており、並びも25日線、75日線、200日線の順となっているため、中期的な上昇トレンドは明確です。ただし、価格と25日線のかい離が拡大しているため、高値圏では短期的な調整が入りやすい点には注意が必要です。
📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
一目均衡表では、ローソク足が転換線、基準線、雲を大きく上回って推移しており、強い上昇形を維持しています。転換線は162.79円前後、基準線は162.23円前後にあり、日足ベースではこの付近が中期的な下値支持帯です。先行スパンも上向きで雲は上昇しており、現時点でトレンド転換を示す形は確認できません。
📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
日足MACDは0.623、シグナルは0.558付近となり、MACDがシグナルを上回っています。ヒストグラムもプラス圏へ拡大しており、上昇モメンタムが再び強まっている状態です。ただし、164円という心理的節目と介入警戒が重なるため、テクニカル上の強さだけで上値を判断しにくい局面でもあります。

5分足チャートでは、東京時間に163.00〜10円台で推移したあと、16時前後から上昇が始まり、欧州・NY時間には163.987円まで一段高となりました。高値を付けたあとは163.60円台まで調整しましたが、NY終盤は163.75〜85円前後で下げ渋っています。25本線と75本線は163.80円前後に収れんし、200本線は163.60円付近まで上昇しています。短期的には163.60円が上昇基調を維持できるかを見る重要な水準です。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率55%・やや優勢)
中東情勢の緊迫化が続き、原油価格と米長期金利が高止まりする場合は、ドル円が再び164円を試す展開を想定します。163.60円台を維持したまま164.00円を明確に上抜けると、164.30円、さらに164.50円付近まで上値余地が広がる可能性があります。ただし、164円台では政府・日銀による為替介入への警戒が一段と高まりやすく、上昇途中の急反落には注意が必要です。
↘ 下落シナリオ(確率45%)
中東情勢に緊張緩和の兆しが出る場合や、原油価格と米長期金利が反落する場合は、「有事のドル買い」の巻き戻しが進む可能性があります。加えて、日本当局による強い円安けん制や為替介入への思惑が高まれば、まず163.60円、次に163.20円方向への調整が想定されます。163.20円を明確に割り込むと、前日の上昇開始地点に近い162.80〜163.00円が次の下値候補です。
時間帯別の展開予想
東京時間
東京時間は、前日の急上昇に対する利益確定売りと、原油高を背景としたドル買い・円売りが交錯しやすく、163.60〜164.00円を中心とした神経質な展開を想定します。164円手前では介入警戒から上値を追いにくい一方、163.60円付近では短期的な下値支持が意識されそうです。財務省関係者の発言や、原油価格の時間外取引にも注意が必要です。
欧州・NY時間
欧州時間以降は、中東情勢に関する報道と原油価格、米長期金利の動きによって値幅が広がる可能性があります。NY時間には米製造業PMI速報値が発表され、予想を上回れば164円台への再トライ、予想を下回れば163円台前半への調整が意識されます。週末を控えているため、材料がなくてもポジション調整によって値動きが大きくなる可能性があります。
ドル円:今日の予想レンジ(2026年7月24日)
↕ 予想レンジ:163.20円〜164.50円
今日は163.20〜164.50円のレンジを想定します。基本的には上昇トレンドを背景とした164円台への上値試しを見込みますが、介入警戒と週末のポジション調整により、上昇後に大きく押し戻される展開も想定しておく必要があります。
🔁 上値抵抗線:164.00円、164.50円
上方向では、まず昨日高値と心理的節目が重なる164.00円が最初の抵抗帯です。明確に上抜けると164.30円前後が意識され、その先では半値の節目となる164.50円が次の上値メドになります。ただし、164円台では介入警戒が急速に高まりやすくなります。
🔁 下値支持線:163.60円、163.20円
下方向では、5分足の200本線が接近する163.60円付近が最初の支持帯です。ここを割り込むと、欧州時間の上昇途中でもみ合った163.20〜30円が次のサポートになります。163.20円を下回る場合は、前日安値に近い163.00円前後まで調整幅が広がる可能性があります。
📉 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、原油価格と米長期金利が上昇を続け、ドル円が164.00円を明確に上抜けて定着することです。この場合は164.30〜164.50円方向への上昇余地が広がります。下方向では、中東情勢の緊張緩和や米金利低下を伴って163.60円を割り込み、さらに163.20円を下回ることが調整拡大の条件になります。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今回の相場では、
・中東情勢をめぐる突発的な軍事・停戦報道
・原油価格の急騰または急反落
・米長期金利と利上げ観測の変化
・日本政府による円安けん制発言の強化
・政府・日銀による為替介入への警戒
・週末を控えたポジション調整
といった点が重要です。特に164円前後では、通常の経済指標よりも当局発言や不規則な値動きが相場を大きく動かす可能性があります。
☑️ 投資判断における留意点
日足の上昇トレンドは明確ですが、現在は約39年半ぶりの円安水準にあり、為替介入リスクを無視できない局面です。164円を一時的に超えたかどうかだけではなく、その後も米金利上昇を伴って水準を維持できるかが重要です。反対に、163.60円を割り込んだ場合は、短期的な上昇モメンタムが弱まり始めた可能性があります。高値圏では値動きが急変しやすいため、一方向への思い込みを避け、複数のシナリオを想定して相場を確認したいところです。
免責事項
本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。