ドル円コンパス

【ドル円コンパス】今日の為替相場予想(2026年7月20日)

おはようございます。Trader MTです。先週末のドル円は、連休前の実需買いや中東情勢を背景としたドル需要に支えられ、一時162.52円近辺まで上昇しました。一方、高市首相のGPIFを巡る発言や政府・日銀による為替介入への警戒感から162.12円近辺まで急落する場面もあり、最終的には162.35円で取引を終えています。日足の上昇基調は維持されていますが、162円台半ばでは上値の重さも目立ち始めました。今日は海の日で国内市場が休場となるため、薄商いのなかで中東関連の報道や介入警戒に振らされやすい一日になりそうです😌(公開時刻:08:32/日本時間)。

ドル円:先週末の振り返り(2026年7月17日)

先週末17日のドル円は、前日に発表された米小売売上高や新規失業保険申請件数などが米景気の底堅さを示したことを背景に、162円台前半で底堅く推移しました。東京午前には3連休前の実需買いも加わり、162.50円近辺まで上昇。ただし、同水準では政府・日銀による為替介入への警戒感が強く、上値を追う動きは続きませんでした。夕方には高市首相のGPIFによる国内資産投資を巡る発言を受けて円買いが強まり、一時162.12円まで急落。その後は中東情勢の緊迫化や米経済の底堅さを背景にドルが買い戻され、始値162.382円、高値162.519円、安値162.123円、終値162.356円で取引を終えました。

日付 始値 高値 安値 終値
2026年7月17日 162.382 162.519 162.123 162.356

※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。

東京時間

17日の東京時間は、前日の良好な米経済指標を受けたドル買いの流れを引き継ぎ、162.30円台でスタートしました。朝方には一時162.30円を割り込む場面がありましたが、3連休前で実質的な五・十日となるなか、仲値公示に向けて国内輸入企業などのドル買いが優勢となり、午前中には162.50円近辺まで上昇しました。ただ、162円台半ばでは介入警戒や利益確定の売りも出やすく、買い一巡後は162.30円前後まで押し戻されました。

午後は新規材料が乏しく、162.30〜40円台を中心とした小動きが続きました。片山財務相から「必要とあればいつでも果断な措置を取る」との発言が伝わったものの、市場の反応は限定的でした。その後、夕方に高市首相がGPIFを含む年金基金による国内金融資産への投資を後押しする考えを示すと、外国資産から国内資産への資金移動が意識され、円買いが急速に強まりました。ドル円は短時間で162.12円近辺まで下落しましたが、売り一巡後は162.30円台へ戻しています。

欧州・NY時間

欧州時間は、高市首相のGPIF発言を受けた円買いの余韻が残り、序盤には162.10円台で推移しました。ただ、発言を受けた売買が一巡すると徐々にドルが買い戻され、162.40円近辺まで反発。GPIFの基本的な資産配分が直ちに変更されるわけではないとの見方もあり、円買いの勢いは長続きしませんでした。一方、政府・日銀による介入警戒は根強く、162円台半ばでは引き続き上値の重い展開となりました。

NY時間には、6月の米住宅着工件数が前月比19.0%増の年率142万7,000戸となったほか、ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値も54.4へ上昇し、米景気の底堅さがあらためて確認されました。さらに、米国とイランの対立激化による原油高や「有事のドル買い」も支えとなり、ドル円は一時162.52円近辺まで上昇。ただ、米長期金利が伸び悩んだことや介入警戒から上値を維持できず、終盤には162.30円台へ押し戻されました。全体としては、ドル買い材料と円買い材料が交錯し、方向感を欠いた一日でした。

今日の注目材料

✅ 7月20日(月)の重要度の高い注目材料
時間 通貨 指標 重要度 前回 予想
重要度の高い経済指標・要人発言はありません

本日は重要度の高い経済指標や要人発言は予定されていません。また、日本は海の日の祝日で、国内の株式・債券市場が休場となります。東京勢の参加が限られるため、午前中は通常の月曜日以上に取引量が細りやすく、162円台前半から半ばを中心とした小動きが基本になりそうです。ただし、市場参加者が少ない時間帯は、一つの注文や突発的な報道によって値が飛びやすい点には注意が必要です。

指標に代わって注目されるのは、週末にも続いた米国とイランの対立、中東地域からの原油供給不安、米長期金利の動向です。中東情勢が一段と緊迫すれば、安全資産としてのドル需要や原油高を通じた米金利上昇観測がドル円を支える可能性があります。一方、日本側ではGPIFの国内資産投資を巡る思惑と為替介入への警戒感が残っており、上昇しても162円台半ばから後半では円買いが入りやすい状況が続きそうです。

今日の見通し

今日のドル円は、日足の上昇トレンドを維持しながらも、162円台半ばで上値を抑えられる展開を想定しています。週明け早朝は162.39円前後で推移しており、先週末の終値から大きな窓を開ける動きは見られていません。国内市場が休場で重要指標もないため、基本的には先週末のレンジ内でもみ合う可能性が高いでしょう。ただ、中東情勢や原油価格に関する報道が入った場合は、薄商いのなかで上下どちらにも値幅が拡大する可能性があります。

ファンダメンタルズ分析

ファンダメンタルズ面では、米国の景気が急速に悪化しているとの見方は後退しています。先週発表された小売売上高や新規失業保険申請件数に加え、住宅着工件数や消費者信頼感指数も底堅い結果となりました。一方、6月の米インフレ指標が鈍化したことで、7月のFOMCにおける利上げ観測は後退しています。このため、ドル円を一方向に押し上げるほどの米金利上昇は起こりにくいものの、米景気の底堅さが下値を支える構図は続いています。

日本側では、政府・日銀による為替介入への警戒感に加え、GPIFなどの国内資産投資拡大を巡る思惑が、新たな円買い材料として意識されています。もっとも、日米金利差が依然として大きいことから、円高方向への動きも持続しにくい状況です。市場は翌週に予定されている7月28〜29日のFOMCと、7月30〜31日の日銀金融政策決定会合を見据え始めています。今日は材料不足のため、積極的に方向を作るというより、日米中銀会合を前にポジションを調整する動きが中心になりそうです。

テクニカル分析

📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
日足では、終値162.356円が25日線の161.763円、75日線の159.881円、200日線の157.358円をすべて上回っています。3本の移動平均線はいずれも上向きを維持し、25日線、75日線、200日線の順に並ぶ上昇トレンドの形です。先週末は小幅な陰線となりましたが、25日線から大きく崩れたわけではなく、中期的なドル高・円安基調は維持されています。ただし、直近高値圏で小さなローソク足が続いており、上昇の勢いが鈍り始めている点には注意が必要です。

📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
一目均衡表では、ローソク足が転換線の161.995円、基準線の161.284円、一目均衡表の雲を大きく上回っており、基調は引き続き上向きです。まずは162円前後に位置する転換線が短期的な下値の目安となり、その下では25日線の161.76円前後が重要なサポート候補になります。価格と雲の距離は広く、ただちにトレンド転換を示す形ではありませんが、高値圏で横ばいが続けば転換線との距離が縮まり、調整局面に移行する可能性があります。

📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
日足MACDはプラス圏を維持していますが、MACDラインの0.495がシグナルラインの0.554を下回り、ヒストグラムもマイナス0.059となっています。中期的な上昇トレンドは続いているものの、短期的な上昇モメンタムは弱まりつつある状態です。ここからMACDラインが再び上向けば高値更新を試す流れに戻りやすくなりますが、ヒストグラムのマイナス幅が拡大する場合は、162円割れや25日線方向への調整を警戒する必要があります。

5分足チャートでは、先週末に162.12円まで急落したあと、NY時間に162.52円近辺まで反発しましたが、終盤は再び162.30円台へ押し戻されました。週明け早朝は162.39円前後で推移し、価格は200本移動平均線の162.392円付近にあります。一方、25本線は162.406円、75本線は162.439円に位置しており、価格は短中期線をわずかに下回っています。MACDもゼロライン付近で小幅なマイナスとなっているため、短期的には方向感が乏しく、162.40〜44円付近を明確に上抜けられるかが最初の焦点になりそうです。

シナリオ分析

上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、中東情勢の緊迫化によって原油価格が上昇し、「有事のドル買い」や米金利上昇への思惑が強まるケースを想定します。まずは先週末高値の162.52円が重要な抵抗帯です。この水準を明確に上抜け、162.60円台に定着できれば、月初につけた高値圏の162.80円前後を試す可能性があります。さらに162.80円を突破すると、心理的節目となる163.00円も視野に入りますが、上昇するほど為替介入への警戒感が強まりやすく、急な反落には注意が必要です。

下落シナリオ(確率55%・メインシナリオ)
下落シナリオでは、162円台半ばで介入警戒が強まることや、GPIFの国内資産投資を巡る思惑から円買いが再燃するケースを想定します。先週末安値の162.12円近辺を明確に割り込むと、節目の162.00円を経て、161.80円前後まで調整が進む可能性があります。161.80円付近には上向きの25日線も接近しているため、最初の大きな攻防地点になりそうです。日足のトレンドは上向きであるため一方向に下げ続ける形は想定しにくいものの、短期的には上値の重いレンジ相場をやや優勢と見ています。

時間帯別の展開予想

東京時間
東京時間は海の日の祝日で国内市場が休場となるため、162.20〜50円を中心とした小動きを基本シナリオとしています。仲値に伴う通常の実需フローも弱まりやすく、方向感は出にくいでしょう。ただし、市場参加者が少ない分、政府関係者の発言や中東情勢に関する報道が出た場合には、一時的に値が飛ぶ可能性があります。先週末安値の162.12円と高値の162.52円のどちらを先に試すかが、午前中のポイントになりそうです。

欧州・NY時間
欧州勢が参加する時間帯からは、週末の中東情勢を受けた原油価格や欧米株式市場、米長期金利の動きが相場へ反映されやすくなります。リスク回避が強まった場合でも、ドルと円の双方が買われる可能性があるため、単純な方向判断は難しくなりそうです。NY時間も重要指標がないことから、米金利や原油価格との連動が中心となるでしょう。162.52円を超えられなければ上値の重い状態が続き、162.12円を割り込むと調整幅が広がる可能性があります。

今日の予想レンジ

予想レンジ:161.80円〜162.80円
今日は、重要指標がなく日本市場も休場となるため、基本的には先週末の値幅を中心としたレンジ相場を想定しています。ただし、中東情勢を巡る突発的な報道や為替介入への警戒が強まった場合には、薄商いのなかで値幅が拡大する可能性があります。中心レンジは162.10〜162.60円と見ています。

🔁 上値抵抗線:162.52円、162.80円
最初の上値抵抗は、先週末高値の162.52円です。東京時間にもNY時間にも上値を抑えられた水準であり、今日も重要な分岐点になります。ここを明確に上抜けると、月初の高値圏にあたる162.80円前後が次の抵抗帯です。ただし、162円台後半では政府・日銀による為替介入への警戒感が一段と強まりやすくなります。

🔁 下値支持線:162.10円、161.80円
下方向では、先週末に高市首相の発言を受けて下げ止まった162.10円前後が最初のサポートです。ここを割り込むと心理的節目の162.00円を経て、上向きの25日移動平均線が位置する161.80円前後が意識されます。161.80円を日足ベースで割り込む場合は、高値圏での調整が一段深まる可能性があります。

📉 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、中東情勢の緊迫化や原油高を背景にドル買いが強まり、先週末高値の162.52円を明確に上抜けることです。162.60円台で推移できれば、162.80円から163.00円方向への上昇余地が広がります。下方向は、介入警戒やGPIFを巡る円買いが強まり、162.10円を割り込むことが条件です。この場合は162.00円、さらに25日線付近の161.80円方向が意識されます。

⚠️ 注意すべきリスク要因
今回の相場では、
・米国とイランの対立を巡る突発的な報道
・ホルムズ海峡などを巡る原油供給不安
・原油価格と米長期金利の急変動
・日本政府関係者による追加の円安けん制発言
・政府・日銀による為替介入への警戒感
・GPIFの国内資産投資を巡る新たな報道
・日本の祝日による流動性低下
といった点に注意が必要です。材料が少ない日ほど、一つの報道に対する反応が通常より大きくなる可能性があります。

☑️ 投資判断における留意点
今日は重要指標がなく、国内市場も休場となるため、方向感の乏しい時間と、突発的に値が動く時間が混在しやすい一日です。162.52円や162.10円といった先週末の高値・安値に接近した際は、最初の動きだけで方向を判断せず、その水準を維持できるかを確認することが大切です。また、中東関連の報道による値動きは短時間で巻き戻されることもあるため、薄商いのなかで拡大した値幅を追いかけすぎないよう、落ち着いて相場の反応を見極めたいところです。

免責事項

本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。