おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、163円台前半で上値の重い推移が続くなか、東京終盤に日銀の利上げペースをめぐる報道を受けて162.66円近辺まで急落しました。ただ、円買いは長続きせず、欧州・NY時間には163円台を回復。有事のドル買いや原油高を背景とした米金利上昇が支えとなり、終値は163.138円とほぼ横ばいで着地しています。日足は長い下ヒゲを伴う小陰線となり、押し目の強さを示す一方、163円台では介入警戒が上値を抑える構図も鮮明です。今日は米新規失業保険申請件数と、引き続き中東情勢・米金利・日本当局の動向が焦点になりそうです😌(公開時刻:08:00/日本時間)。
ドル円:昨日の振り返り(2026年7月22日)
昨日のドル円は、前日に約39年半ぶりの円安水準となる163円台へ乗せた流れを引き継ぎ、163.149円でスタートしました。東京時間は有事のドル買いや米金利上昇が下支えとなる一方、政府・日銀による為替介入への警戒感から上値を追いにくく、163円台前半を中心としたもみ合いが継続。夕方には日銀の金融政策をめぐる報道をきっかけに162.665円まで急落しましたが、売り一巡後はすぐに切り返し、欧州・NY時間には163円台を回復しました。最終的には始値とほぼ同水準で引け、強い上昇基調と介入・政策警戒が拮抗した一日となりました。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年7月22日 | 163.149 | 163.228 | 162.665 | 163.138 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
22日の東京時間は、前日の海外市場で163.20円台まで上昇した流れを引き継ぎ、朝方から163.10〜20円台で推移しました。ただ、午前9時以降は国内輸出企業によるドル売り・円買いが入り、いったん163円付近まで軟化。その後は押し目買いが入り、再び163.10円台へ戻しました。片山財務相や木原官房長官から円安をけん制する発言が伝わったものの、相場の反応は限定的で、有事のドル買いと介入警戒が綱引きする展開となりました。
午後も163.10円前後で方向感に乏しい状態が続きましたが、16時40分前後に「日銀が市場予想より速いペースでの利上げに柔軟」との報道が伝わると、円買いが急速に強まりました。5分足では163.08円前後から162.665円まで一気に下振れし、その直後に162.90円台へ戻す非常に速い往来が確認できます。報道は円買い材料となった一方、日銀の政策変更が直ちに決まったわけではないとの見方もあり、下落は長続きしませんでした。
欧州・NY時間
欧州時間は、日銀報道を受けた円買いの流れから162.70円前後まで下押ししたものの、安値圏ではドル買いが入り、早い段階で163円付近まで値を戻しました。米国とイランの緊張が続くなか、原油輸送への懸念から原油価格が高止まりし、日本の貿易収支悪化への警戒や米インフレ再燃観測が円売り・ドル買いを支える構図は変わりませんでした。結果として、日銀報道による下落は一時的なものにとどまりました。
NY時間は主要な米経済指標がなく、163円近辺での小動きが中心となりました。日本当局による実弾介入への警戒が上値を抑えた一方、中東情勢の悪化懸念と原油高、米長期金利の上昇が下値を支え、午後にかけて163.10円台へじり高となりました。終値は163.138円。日足は始値をわずかに下回る小陰線でしたが、162.665円から大きく切り返して長い下ヒゲを残しており、急落局面でも押し目買い意欲が根強いことを示しています。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 21:30 | 🇺🇸 | 新規失業保険申請件数 | ⚡⚡ | 20.8万件 | 21.2万件 |
今日の定例指標では、21時30分に発表される米新規失業保険申請件数が注目されます。前回は20.8万件と低水準にとどまり、米労働市場の底堅さを示しました。今回は21.2万件への増加が予想されています。市場予想を下回れば、雇用の底堅さを背景に米金利が上昇し、ドル円の上昇要因となる可能性があります。反対に、予想を大きく上回れば、労働市場の減速観測を通じて米金利低下・ドル売りにつながる展開に注意が必要です。
もっとも、今日の相場では新規失業保険申請件数だけでなく、中東情勢と原油価格、米長期金利、日本当局の介入姿勢が引き続き大きな影響を与えそうです。とくに163円台では、通常の指標反応に加えて円安けん制発言や実弾介入への警戒が重なるため、強い米指標でも上値が伸び悩む可能性があります。一方、中東情勢がさらに悪化して原油と米金利が上昇する場合は、介入警戒を抱えながらもドル高・円安圧力が継続しやすいでしょう。
今日の見通し
今日のドル円は、日足の上昇トレンドと有事のドル買いが下値を支える一方、163円台で強まる介入警戒と日銀の利上げ観測が上値を抑える展開を想定しています。昨日は162.665円まで急落しても163円台へ戻しており、現時点では押し目買い優位の地合いが続いています。ただし、163.20円台から上では前日高値と介入警戒が重なるため、上昇しても一方向には進みにくいでしょう。基本は163円を中心とした高値圏のもみ合いとしつつ、米指標や中東関連のヘッドラインをきっかけにレンジが拡大する可能性を考えておきたいところです。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面では、中東情勢の緊迫化と原油価格の高止まりが、引き続きドル円を支える主要因です。原油高はエネルギー輸入国である日本の交易条件悪化を意識させやすく、円売り要因となります。同時に、米国ではインフレ再燃への警戒を通じて利下げ観測の後退や追加利上げ観測を招きやすく、米長期金利の上昇がドル買いにつながる構図です。中東・ホルムズ海峡周辺の報道によって原油相場が大きく動けば、ドル円も即座に反応する可能性があります。
一方、日本側では、163円台への円安進行を受けて政府・日銀の対応が強く意識されています。昨日の日銀報道では一時的に大きな円買いが入り、政策に関する情報が相場を急変させることが改めて確認されました。ただ、実際の金融政策はデータ次第であり、日米金利差や原油高といった円安要因がすぐに解消するわけではありません。今日は米新規失業保険申請件数を通じて米労働市場の強さを確認しながら、米金利の反応と日本当局の発言をセットで見る必要があります。
テクニカル分析

📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
日足の終値163.138円は、25日線の162.061円、75日線の160.028円、200日線の157.520円をすべて上回っています。3本の移動平均線はいずれも上向きで、並びも25日線・75日線・200日線の順となっており、中期的な上昇トレンドは明確です。昨日の急落でも25日線には届かず、押し目買いの強さが確認されました。ただし、価格は25日線から1円以上上方に位置しており、短期的な過熱感と高値警戒には注意が必要です。
📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
一目均衡表では、ローソク足が転換線・基準線および雲を大きく上回っており、上昇優位の配置が続いています。転換線は162.259円、基準線は161.678円付近にあり、昨日安値の162.665円も転換線の上で踏みとどまりました。雲も価格の下方で上向きに推移しているため、中期トレンドは強い状態です。目先は転換線に近い162.20〜30円台が、調整が深まった場合の重要なサポート候補となります。
📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
日足MACDはゼロラインの上で推移し、MACDラインもシグナルラインを上回っています。ヒストグラムもプラス圏を維持しており、上昇モメンタムはまだ失われていません。ただ、直近はMACDラインの傾きがやや緩やかになり、ヒストグラムの拡大も限定的です。トレンドは上向きである一方、163円台では上昇速度が鈍りやすく、短期的には高値圏での持ち合いや調整を挟む可能性があります。

5分足では、東京朝方の163.10〜20円台から午前9時台に163円付近へ下押しし、その後は163.05〜15円前後でもみ合いました。16時40分前後には日銀報道を受けて162.665円まで急落しましたが、直後に162.90円台へ反発し、NY時間には163.10円台まで回復しています。足もとの価格は25本線・75本線をやや下回る一方、200本線付近では下げ渋っており、短期的には方向感の乏しい状態です。まずは163.00円を維持できるか、上方向では163.15〜23円を抜けられるかが焦点になります。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率55%・メインシナリオ)
上昇シナリオでは、163.00円前後を維持したまま、原油高や米長期金利上昇を背景にドル買いが継続するケースを想定します。米新規失業保険申請件数が予想を下回り、米労働市場の底堅さが意識されれば、前日高値の163.228円を再び試す可能性があります。ここを明確に上抜けると、163.50円、さらに163.60円方向まで上値余地が広がりそうです。ただし、上昇速度が速まるほど日本当局の介入警戒も強まるため、急伸後の反落には注意が必要です。
↘ 下落シナリオ(確率45%)
下落シナリオでは、米新規失業保険申請件数が予想を上回って米金利が低下するケースや、日銀の追加利上げ観測・日本当局の介入警戒が再び強まるケースを想定します。163.00円を明確に割り込むと、まず162.80円前後、次に昨日安値の162.665円が下値メドになります。162.665円を割り込んで戻りが鈍い場合は、162.40円前後、さらに25日線が位置する162.06円付近まで調整が深まる可能性があります。
時間帯別の展開予想
東京時間
東京時間は、163円台での介入警戒を背景に、163.00〜25円を中心とした神経質なもみ合いを想定しています。仲値前後の実需フローや政府・日銀関係者の発言によって一時的に上下へ振れやすいものの、前日と同様に下値では押し目買いも入りやすいでしょう。163.00円を維持できれば前日高値を試す余地がありますが、円安けん制が強まれば162.80円前後までの下押しもあり得ます。
欧州・NY時間
欧州時間は中東情勢と原油価格、米長期金利の動向が中心となり、NY時間は21時30分の米新規失業保険申請件数が短期的な方向を決める材料になりそうです。強い結果と米金利上昇が重なれば163.25円超えを試しやすく、弱い結果なら163円割れから162.80〜65円方向への調整が考えられます。ただし、指標結果よりも中東関連の突発報道や介入観測が優先される可能性もあり、発表前後は通常以上に値幅が広がる点に注意が必要です。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:162.60円〜163.60円
東京〜欧州時間は163円を中心とした高値圏のもみ合いを基本とし、NY時間の米新規失業保険申請件数や米金利、中東関連ヘッドラインを受けてレンジ上限または下限を試す展開を想定しています。日足の上昇基調から上方向をやや優勢と見ますが、介入警戒による突発的な下振れを含め、上下1円程度の値幅を見込んでいます。
🔁 上値抵抗線:163.25円、163.50円
最初の抵抗は、昨日高値163.228円と重なる163.25円前後です。ここでは戻り売りや介入警戒が強まりやすいと考えられます。163.25円を明確に上抜けると、心理的節目の163.50円が次の目標となり、勢いが続けば予想レンジ上限の163.60円まで上昇余地が広がります。
🔁 下値支持線:163.00円、162.65円
下方向では、まず心理的節目の163.00円が短期的なサポートです。ここを割り込むと162.80円前後を経て、昨日安値と重なる162.65円が重要な支持帯になります。162.65円付近では押し目買いが入りやすい一方、明確に割り込むと日足の調整が深まり、162円台前半へ値幅が拡大する可能性があります。
📉 ブレイクアウト条件
上方向は、米新規失業保険申請件数の強い結果や原油・米金利上昇を伴い、163.25円を明確に上抜けることが条件です。この場合は163.50〜60円方向への上昇が想定されます。下方向は、米金利低下や日銀・介入関連の材料を背景に162.65円を割り込み、その後も163円を回復できないことが条件です。この場合は162.40円、さらに25日線の162.06円付近が次の下値メドになります。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今回の相場では、
・日本政府・日銀による円安けん制発言や実弾介入
・日銀の利上げペースをめぐる追加報道
・米国とイランの対立激化やホルムズ海峡周辺の突発報道
・原油価格と米長期金利の急変動
・米新規失業保険申請件数の予想乖離や前回値修正
といった点が重要です。163円台は材料に対する反応が大きくなりやすく、通常のテクニカル水準を一時的に大きく超える可能性があります。
☑️ 投資判断における留意点
日足は明確な上昇トレンドを維持していますが、163円台では介入警戒と政策報道による急落リスクが同時に存在します。米新規失業保険申請件数は結果だけで判断せず、発表後の米長期金利とドル円の反応が同じ方向を向いているかを確認することが大切です。また、昨日のように短時間で数十銭動く可能性があるため、急変直後に値動きを追いかけず、相場が落ち着いてから方向感を見極めたい局面です。
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