先が読めない時代こそ、「古典」から生き方のヒントを学ぶ。

Life

人生の転換期に自分を見つめなおそうと、ジュンク堂をぶらぶら散策していて、1冊の本のタイトルに目が留まった。「座右の古典~賢者の言葉に人生が変わる」という京大で人気No.1講義の鎌田浩毅教授の著書だ。昔から、古典には興味があったが、何から手を付けたらよいかわからず、読み始めるきっかけを見失っていたが、この座右の古典は、選りすぐった50冊の古典をまとめて紹介しているもので、冒頭にこう書かれている。

めまぐるしく変転する現代社会を生き抜くには、時代を超えて変わらぬものに着目するのがよい。変化だけでに目を向けていては、翻弄されるばかりだからである。

この導入部分を読み始めた途端、今、自分が遭遇している状況を重ねてしまい、ぐいぐいと引き寄せられるように文字を追った。

そして、古典の読書には四つのメリットがあると書かれている。

  1. 未来に対するビジョンが得られる。
  2. 現代を読み解くキーワードが得られる。
  3. 本質をつかむ訓練ができ、どうでも良いことに振り回されなくなる。
  4. 過去の偉人の生きざまを追体験できる。

なるほど、古典を読むことによって、偉大なる哲学者や心理学者たちが一生をかけて試行錯誤の果てに得た知恵と処世術やその偉人たちの人生を我が身の参考にできるというのだ。

古典の紹介で最初に登場する鉄板ともいえるが、この著書も「論語」の紹介から始まっている。

三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る (論語)

思わずゾクっとした。50歳になって、天から与えられた自分の使命を悟るようになるという意味で、今まさに、50歳を機にライフシフトを図ろうとしている自分そのものズバリである。

50を迎えるというのは、そういうものなのか・・・。