おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、米CPIをこなしながら160円台半ばまでじり高となりました。CPIはおおむね市場予想に沿った内容で、発表直後はドル売りに振れる場面もありましたが、中東情勢の緊迫化による「有事のドル買い」が下支えとなり、終盤には160.58円近辺まで上昇しています。今日はPPIと新規失業保険申請件数を見ながら、160.50円台で定着できるかが焦点ですね😌(公開時刻:08:29/日本時間)。
ドル円:昨日の振り返り(2026年6月10日)
昨日のドル円は、始値160.349円、高値160.573円、安値160.238円、終値160.537円となり、前日に続いて小幅な陽線で引けました。値幅は約33銭と大きくはありませんでしたが、高値・安値・終値をいずれも切り上げており、160円台での底堅さを確認する一日だったと言えます。日足ベースでは、160円台前半でのもみ合いから、少しずつ160円台半ばへ重心を移している印象です。
材料面では、米5月CPIが最大の注目でした。結果はヘッドラインが前年比+4.2%、前月比+0.5%と市場予想に沿う内容で、コアも前年比+2.9%と予想並み。一方、コア前月比は+0.2%と予想をやや下回り、発表直後は米金利低下とドル売りで反応しました。ただ、その動きは長続きせず、米国とイランをめぐる緊張の高まり、原油高への警戒、有事のドル需要が再び意識され、ドル円はNY終盤にかけて160円台半ばへ水準を切り上げました。
日足チャートでは、ローソク足は上向きの流れを保った小幅陽線となり、終値は160.50円台に乗せています。5月以降の上昇基調は崩れておらず、25日線・75日線・200日線はいずれも現在値より下に位置しています。ただし、160円台半ばは、過去の為替介入が意識されやすい水準でもあります。上昇トレンドが継続している一方で、上値を追うほど日本当局のけん制発言や急な反落リスクも高まりやすい、やや緊張感のある局面です。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年6月10日 | 160.349 | 160.573 | 160.238 | 160.537 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
東京時間のドル円は、前日NY時間の流れを引き継ぎ、160.30円台〜160.40円台を中心に底堅く推移しました。朝方は米国とイランをめぐる緊張が意識され、有事のドル買いが下支えとなりました。午前9時前後には160.40円台まで上昇し、五・十日要因もあって仲値にかけて輸入企業のドル買いが入りやすい地合いでした。ただし、160円台半ばに近づくと、政府・日銀による介入警戒が重しとなり、上値は一気には伸びませんでした。
5分足では、東京午前に一度160.45円近辺まで上げたあと、仲値後に160.30円台前半まで急に押し戻される場面がありました。特段の新規材料というより、介入警戒が強い水準で大口の売りが出た際に、短期筋が追随した動きだったと見られます。その後は160.35円前後で下げ渋り、午後にかけては米CPI待ちのムードが強まり、値動きはかなり限定的になりました。東京時間全体では、下値は堅いものの、160.50円を前に慎重さも残る展開でした。
欧州・NY時間
欧州時間に入っても、ドル円は160.40円前後でのもみ合いが続きました。米CPIを控えていたため、ロンドン勢も大きくポジションを傾けにくく、方向感は出にくい展開です。一方で、中東情勢の緊迫化を背景に原油価格が高止まりしやすく、円にとっては貿易収支悪化への連想が働きやすい地合いでした。リスク警戒によるドル買いと、介入警戒による上値抑制が同時に存在し、相場は上下ともに動きづらい状態だったと言えます。
NY時間は、21:30の米CPI発表で一時的に上下へ振れました。CPIはヘッドラインが予想通り、コア前月比がやや下振れたことで、発表直後は米金利低下とドル売りが入り、ドル円も160.30円台まで押される場面がありました。ただ、その後は中東情勢の緊迫化や有事のドル買いが再び意識され、相場は反転。NY終盤には160.58円近辺まで上昇し、終値も160.537円と高値圏で引けました。結果として、CPI後のドル売りを吸収して上に戻したことが、昨日の大きなポイントです。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 21:30 | 🇺🇸 | 新規失業保険申請件数 | ⚡️⚡️ | 22.5万件 | 22.0万件 |
| 21:30 | 🇺🇸 | 生産者物価指数(前月比) | ⚡️⚡️ | +1.4% | +0.7% |
| 21:30 | 🇺🇸 | 生産者物価指数(前年比) | ⚡️⚡️ | +6.0% | +6.4% |
| 21:30 | 🇺🇸 | 生産者物価指数 コア(前月比) | ⚡️⚡️ | +1.0% | +0.5% |
| 21:30 | 🇺🇸 | 生産者物価指数 コア(前年比) | ⚡️⚡️ | +5.2% | +5.4% |
今日は21:30に、米新規失業保険申請件数と米生産者物価指数(PPI)が同時に発表されます。昨日のCPIが大きなサプライズにならなかったため、今日のPPIでは「企業側のコスト上昇がどこまで続いているか」が注目されます。前月比ではヘッドラインが前回+1.4%から予想+0.7%、コアも前回+1.0%から予想+0.5%へ鈍化が見込まれていますが、前年比ではヘッドライン+6.4%、コア+5.4%と、引き続き高い伸びが予想されています。
PPIはCPIほど単独で相場を動かす材料ではありませんが、今回は中東情勢によるエネルギー価格上昇が続くなかで、インフレ再加速の“次の確認材料”として見られやすいです。PPIが強ければ、FRBの利上げ観測が再び意識され、米金利上昇を通じてドル買いにつながる可能性があります。一方、PPIが弱く、新規失業保険申請件数が予想より悪化するようなら、米景気の減速感とインフレ圧力の一服が同時に意識され、ドル円は160円台前半へ押し戻されやすくなります。
今日の見通し
今日のドル円は、160円台半ばでの高値圏推移を維持できるかがテーマになります。昨日はCPI後のドル売りを吸収して高値圏で引けており、短期的な地合いはまだドル買い・円売り方向に傾いています。ただ、160.50円台は介入警戒が一段と意識されやすい水準です。東京〜欧州時間は高値圏での様子見、NY時間はPPIと雇用関連指標を受けて、160.60円台を上抜けるか、160.20円台へ押し戻されるかを確認する展開になりそうです。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面では、米国側のインフレと地政学リスクが、引き続きドル円を支えています。昨日のCPIは市場予想にほぼ沿った内容で、FRBの利上げ観測を一気に強めるほどではありませんでした。ただ、前年比+4.2%という水準自体は高く、エネルギー価格の上昇がインフレを押し上げている構図は続いています。今日のPPIでも企業側の価格転嫁圧力が強く出れば、「インフレは簡単には落ち着かない」という見方が再び強まりやすいでしょう。
日本側では、日銀の6月会合に向けた利上げ観測が残る一方、円買い材料としては力不足になっています。むしろ足もとでは、中東情勢の緊迫化に伴う原油高が、日本の貿易収支悪化を連想させやすく、円売り材料として意識されやすい状況です。とはいえ、160円台半ばを超える円安水準では、政府・日銀による為替介入への警戒が強まります。今日もドル円は、米金利と中東情勢に支えられつつ、当局警戒で上値が抑えられるという、綱引きのような相場になりそうです。
テクニカル分析

日足チャートでは、昨日のローソク足は小幅ながら陽線となり、終値は160.50円台へ上昇しました。前日から高値・安値を切り上げ、直近の上昇トレンドは継続しています。ローソク足は一目均衡表の雲を大きく上回っており、5月以降の上昇波動の延長線上にあります。一方で、直近高値圏での連続陽線となっているため、160.60円台から上では短期的な過熱感と介入警戒の両方を意識したいところです。
📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
日足では、25日線が159.00円付近、75日線が158.70円台、200日線が155.50円台に位置しており、価格はすべての主要移動平均線を上回っています。移動平均線の並びは上昇トレンドを示しており、中期的には買い優勢の形です。ただし、現在値は25日線から1円50銭ほど上にあり、短期的なかい離もやや広がっています。上昇が続く場合でも、160.80円〜161.00円付近では利確や介入警戒による反落に注意が必要です。
📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
一目均衡表では、ローソク足が雲の上で推移しており、基調は強い状態です。転換線は159円台後半、基準線は157円台後半付近にあり、日足レベルではまだ下方向に厚いサポートが残っています。雲も価格から下に離れているため、トレンドそのものは崩れていません。ただ、転換線からの距離が広がるほど、短期的には押し目を作る可能性もあります。今日のところは160.20円台を維持できるかが、短期の強弱を測るポイントです。
📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
日足MACDはプラス圏で推移し、MACDラインがシグナルラインを上回る形が続いています。ヒストグラムもプラス圏を維持しており、モメンタム面では上方向への流れが残っています。ただし、価格が高値圏にあるわりに、値幅は少しずつ狭くなっており、上昇の勢いが一方的に強まっているわけではありません。160.60円台を明確に上抜けてMACDが再加速するか、それとも上値の重さからヒストグラムが縮小するかに注目です。

5分足チャートでは、東京時間は160.30円台〜160.40円台でのレンジ推移、欧州時間は160.40円前後でのこう着、NY時間はCPI後に一度下押ししたあと再び上昇する流れでした。CPI発表前後には160.30円台まで急落する場面がありましたが、その後は25本線・75本線・200本線を回復し、終盤にかけて160.55円近辺まで上昇しています。足もとでは25本線が160.51円付近、75本線が160.50円付近、200本線が160.45円付近にあり、短期的には160.45円〜160.50円が押し目候補です。ここを守れるなら上向き継続、割り込むと160.30円台への調整を見たい形です。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率55%・メインシナリオ)
上昇シナリオでは、米PPIが予想を上回り、米金利が再び上昇するケースを想定します。特に前年比のPPIやコアPPIが高止まりすれば、昨日のCPIに続いて「インフレは粘着的」という見方が強まり、ドル買いが入りやすくなります。この場合、まず昨日高値の160.573円を上抜けられるかがポイントです。160.60円台に定着できれば、160.80円〜160.90円、さらに心理的節目の161.00円方向も視野に入ります。ただし、その水準では介入警戒がかなり強くなるため、上昇しても値動きは荒くなりやすいでしょう。
↘ 下落シナリオ(確率45%)
下落シナリオでは、米PPIが予想を下回り、同時に新規失業保険申請件数が予想より悪化するケースを想定します。この場合、米金利が低下し、昨日から続いたドル買いの一部が巻き戻される可能性があります。まずは160.45円前後の5分足200本線、次に160.30円台前半、さらに昨日安値の160.238円が下値メドです。160.20円を明確に割り込むと、160.00円方向まで調整が広がる可能性もあります。ただし、中東情勢が緊迫したままであれば、有事のドル買いが下値を支えやすく、下落も一方向にはなりにくいと見ています。
時間帯別の展開予想
🕘 東京時間
東京時間は、前日NY終盤の底堅さを引き継ぎ、160.50円前後でのスタートが想定されます。朝方から160.60円台を試す可能性はありますが、上値では介入警戒や利確売りが出やすく、東京時間だけで大きく上伸するには材料不足です。むしろ、160.45円〜160.50円を維持できるか、仲値後に160.30円台へ押し戻されないかを見たいところです。高値圏ではありますが、下げてもすぐに買いが入るなら、NYに向けて上方向の余地を残す形になります。
🕔 欧州時間
欧州時間は、米PPIと新規失業保険申請件数を控えたポジション調整が中心になりそうです。160.50円台で高止まりすれば、NY勢の参入前に160.60円台を試す場面も考えられます。一方で、東京時間に上値が重ければ、160.40円前後までの調整も自然です。中東関連ヘッドラインや原油価格の動きによっては、米指標前でも一時的に振れやすいため、欧州時間は方向感よりも、160.45円前後を守れるかどうかに注目したいです。
🕘 NY時間
NY時間は、21:30の米PPIと新規失業保険申請件数がメインイベントです。PPIが強く、雇用指標も大きく崩れなければ、米金利上昇から160.60円超えを試す展開が考えられます。逆にPPIが弱く、失業保険申請件数も悪化すれば、ドル売りで160.30円台〜160.20円台へ押し戻される可能性があります。ただし、昨日のCPI後と同じく、初動と最終的な方向が異なる可能性もあります。指標の数字だけでなく、米金利、株価、原油価格、当局発言の有無を合わせて見たい時間帯です。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:160.10円〜160.70円
今日は160.10円〜160.70円のレンジを想定します。基調としては、米インフレ高止まりと中東情勢の緊迫化を背景に、ドル円は底堅く推移しやすい地合いです。一方、160円台半ばから上は為替介入への警戒感が強く、上値を追うほど急な反落リスクも高まります。東京〜欧州時間は160.40円台〜160.60円台、NY時間は米PPI次第でレンジ上限または下限を試す展開になりそうです。
🔁 上値抵抗線:160.57円、160.60円、160.70円
上方向では、まず昨日高値の160.573円が最初のレジスタンスです。ここを明確に上抜けると、160.70円近辺、さらに161.00円方向への上昇余地が出てきます。ただし、160.80円〜161.00円は心理的にも政策面でもかなり警戒されやすいゾーンです。強いPPIや米金利上昇があれば上抜けの可能性はありますが、値動きが速くなった局面では、追随買いと反落の両方に注意したいところです。
🔁 下値支持線:160.45円、160.24円、160.10円
下方向では、まず5分足の200本線が意識される160.45円前後が短期サポートです。ここを割り込むと、160.30円台前半、さらに昨日安値の160.238円が次の節目になります。160.20円台を明確に下抜けると、160.10円〜160.00円方向まで調整が広がる可能性があります。ただし、160円近辺では押し目買いも入りやすく、日足トレンドが崩れるというよりは、いったんのスピード調整として見られやすいでしょう。
📉 ブレイクアウト条件
上方向のブレイク条件は、「米PPIが予想を上回る」「米長期金利が上昇する」「160.57円〜160.60円を明確に上抜ける」の3点です。この条件がそろえば、160.80円〜161.00円方向を試しやすくなります。下方向のブレイク条件は、「PPIが弱い」「新規失業保険申請件数が悪化する」「160.45円を割り込み、さらに160.24円を下抜ける」ことです。この場合は160.10円〜160.00円方向への調整を想定します。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今日の注意点は、米PPIの結果だけではありません。中東情勢の突発ヘッドライン、原油価格の急騰、米長期金利の振れ、日本当局による円安けん制発言が同時に相場を動かす可能性があります。特に160円台半ばから上では、通常のテクニカル分析だけでは説明しづらい急落が起きることもあります。また、PPIが強くても、介入警戒で上値が伸びないケースや、PPIが弱くても有事のドル買いで下値が支えられるケースも考えられます。材料を一つに絞りすぎないことが大切です。
☑️ 投資判断における留意点
今日は、高値圏での指標イベント日です。上昇トレンドが続いているからといって無理に追いかけると、介入警戒や指標後の反転に巻き込まれやすくなります。一方で、160円台を理由に安易に逆張りするのも、地政学リスクと米金利の流れを考えると慎重に見たいところです。160.57円を上抜けたあと定着できるのか、160.45円を割ってもすぐに戻せるのか、まずは反応を確認する姿勢が有効です。全部取りに行かず、条件がそろわない場面ではノーポジも選択肢として残しておきたい一日です。
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