おはようございます。Trader MTです。先週末のドル円は、164円を目前にしながら日本当局の為替介入警戒に上値を抑えられ、163.64円〜163.94円の狭い範囲で推移しました。米PMIは強弱まちまちとなり、終値は163.824円。週明け早朝は、米国による対イラン攻撃停止を受けて原油価格が急落し、163.50円台へ下窓を開けたあと、163.60円台まで戻しています。日足の上昇基調は維持されていますが、今日は中東情勢の緊張緩和がどこまでドル買いを巻き戻すかが焦点です😌(公開時刻:08:13/日本時間)。
ドル円:先週末の振り返り(2026年7月24日)
先週末のドル円は、163.831円で取引を開始したあと、実質的な五・十日に伴う実需のドル買いを背景に163.937円まで上昇しました。しかし、心理的節目の164.00円を目前にすると、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感が強まり、上値を伸ばし切れませんでした。その後も、中東情勢を背景とした「有事のドル買い」が下値を支える一方、原油価格と米長期金利の上昇一服が重しとなり、163円台後半を中心とした方向感の乏しい展開が続きました。
NY時間に発表された7月の米製造業PMI速報値は市場予想を下回った一方、サービス業PMIは予想を上回り、米景気指標は強弱まちまちの内容となりました。発表後は一時163.60円台まで下押しされたものの、売りが一方向に広がることはなく、終盤には163.80円台へ持ち直しています。結果として、7月24日(金)の日足は始値163.831円、高値163.937円、安値163.642円、終値163.824円。高値圏でほぼ横ばいとなる小幅陰線を形成し、164円突破を前に売り買いが拮抗した一日となりました。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年7月24日 | 163.831 | 163.937 | 163.642 | 163.824 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
24日の東京時間は、前日のNY市場で163円台後半まで上昇した流れを引き継ぎ、163.80円台でスタートしました。実質的な五・十日とあって仲値に向けた輸入企業のドル買いが入り、午前9時台には163.937円まで上昇。しかし、前日に付けた163.99円付近の高値と164.00円の節目を目前にすると、利益確定売りや介入を警戒した円買いが入り、163.70円台まで急速に押し戻されました。
国内では、6月全国消費者物価指数の生鮮食品を除く総合指数が前年比1.6%と市場予想に一致した一方、生鮮食品とエネルギーを除く指数は前年比1.7%と伸びが鈍化しました。ただ、為替市場の反応は限定的でした。その後、片山財務相が必要に応じて為替市場へ適切に対応する姿勢をあらためて示したことから、164円に近い水準では上値追いが慎重となり、午後は163.70円〜163.80円台を中心とした小動きが続きました。
欧州・NY時間
欧州時間は、原油価格の反落と日本当局による為替介入への警戒感を背景に、163.60円〜163.80円台で上値の重い推移となりました。一方、中東情勢の不透明感は依然として強く、地政学リスクを意識したドル需要も残っていたため、下値を大きく切り下げる動きには至りませんでした。5分足では163.70円付近を挟みながら上下を繰り返し、欧州序盤は明確な方向感を欠く展開でした。
NY時間には、米製造業PMI速報値が53.8と市場予想を下回った一方、サービス業PMIは53.6と予想を上回りました。米長期金利の低下も重なり、ドル円は一時163.642円まで下落しましたが、指標全体が景気の急減速を示す内容ではなかったことから、売りは長続きしませんでした。終盤には163.80円台まで戻し、163.824円で終了。さらに週明け早朝は、米国による対イラン攻撃停止と原油価格の急落を受けて163.50円台まで下窓を開けたものの、7時前には163.60円台まで値を戻しています。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| ― | ― | 重要度の高い経済指標・要人発言はありません | ― | ― | ― |
本日は、相場の方向を一度に変えるような重要度の高い経済指標や要人発言は予定されていません。そのため、最大の注目材料は中東情勢です。米国が約2週間続けてきた対イラン攻撃を停止し、イラン側も米国が攻撃を再開しない限り報復を控える姿勢を示したことで、週明けの原油先物は大幅に下落しました。これまで原油高とインフレ再燃懸念を通じてドル円を押し上げてきた「有事のドル買い」が、どこまで巻き戻されるかが焦点になります。
もっとも、今回の攻撃停止は正式な和平合意ではなく、中東情勢が再び緊迫化する可能性は残っています。また、今週は28日〜29日にFOMC、30日〜31日に日銀金融政策決定会合が予定されており、日米の金融政策を見極めたいとの姿勢も強まりそうです。本日は米耐久財受注などの二次的な指標発表はありますが、基本的には原油価格、米長期金利、中東関連のヘッドライン、164円付近での介入警戒が相場を左右すると考えられます。
今日の見通し
今日のドル円は、日足では上昇トレンドを維持している一方、週明け早朝の5分足では163.50円台まで下窓を開けており、短期的には地政学リスク由来のドル買いを巻き戻す動きが先行しています。まずは163.50円付近を維持できるかが重要で、ここを下回れば163.20円〜163.00円方向への調整が意識されます。一方、163.50円台で下げ止まり、163.80円台を回復すれば、再び164.00円を試す余地も残ります。ただし、164円近辺では為替介入への警戒が強く、上昇した場合も値動きが不安定になりやすいでしょう。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面で最も大きな変化は、米国による対イラン攻撃の停止を受け、原油価格が大幅に下落している点です。原油高は米国のインフレ再燃やFRBの利上げ観測を強める一方、日本にとっては輸入負担の増加や貿易収支悪化を連想させるため、これまではドル高・円安要因として働いてきました。その原油高が巻き戻されれば、ドル買いと円売りの双方が弱まり、短期的にはドル円の上値を抑える材料となります。
一方で、米国とイランの攻撃停止は暫定的なものであり、交渉が難航すれば再び軍事的緊張が高まる可能性があります。加えて、今週の日米金融政策会合を控え、米国の利上げ時期や日銀の政策運営に対する思惑も交錯しやすい局面です。したがって、今日は単純な「緊張緩和=円高」という一方向の動きよりも、原油価格と米金利の反応を確認しながら、163円台で上下する神経質な相場になる可能性があります。
テクニカル分析

日足チャートでは、7月24日のローソク足は高値圏で実体の小さな陰線となり、164円を前に上昇の勢いがいったん鈍化した形です。ただし、価格は主要な移動平均線と一目均衡表の雲を大きく上回っており、中期的な上昇構造は維持されています。現状はトレンド転換を示す下落というより、急速な円安に対する過熱調整と、164円付近での介入警戒が重なっている局面と考えられます。
📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
25日移動平均線は162.262円、75日線は160.154円、200日線は157.644円付近で、3本とも上向きを維持しています。価格はすべての移動平均線を上回っており、並びも短期線、 中期線、長期線の順となる上昇トレンドの形です。一方、現在値と25日線のかい離は依然として大きく、短期的な過熱感は残っています。まずは163円台を維持できるか、調整が深まった場合は25日線との距離をどの程度縮めるかが焦点です。
📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
ローソク足は一目均衡表の雲を大きく上回り、転換線と基準線も上向きの配置を維持しています。転換線は162円台後半、基準線は162円台前半に位置しており、中期的にはこの付近が下値の重要なサポート候補です。ただし、現在値からは距離があるため、目先は163.50円や163.20円といった直近の価格帯が先に意識されます。雲の上で推移している限り上昇基調は維持されますが、高値圏での急な値幅拡大には注意が必要です。
📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
日足MACDはプラス圏にあり、MACD線はシグナル線を上回っています。ヒストグラムもプラスを維持しているため、中期的な上昇モメンタムはまだ失われていません。ただ、直近は高値圏で伸びが鈍く、価格が164円を明確に上抜けられなければ、MACD線とシグナル線の差が縮小する可能性があります。今後はヒストグラムが再び拡大するか、それとも縮小して調整局面へ移るかを確認したいところです。

5分足では、先週末は163.64円〜163.94円の範囲で上下を繰り返し、方向感の乏しい推移となりました。週明けは中東情勢の緊張緩和を受け、先週末の水準から下窓を開けて163.50円台まで下落。その後は163.60円台まで反発していますが、価格は25本・75本・200本移動平均線を下回り、短期的には戻りの鈍い形です。一方、MACDはマイナス圏ながらヒストグラムがプラスへ転じており、163.50円付近では自律反発も入り始めています。目先は163.70円台を回復できるかが、戻りの継続性を判断するポイントです。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、163.50円付近で下げ止まり、原油価格の下落が一服するケースを想定します。米長期金利が持ち直す、あるいは中東情勢をめぐる不透明感が再び強まれば、地政学リスクを意識したドル買いが戻り、まずは163.80円〜163.85円を試す可能性があります。さらに先週末高値の163.94円と164.00円を明確に上回れば、164.20円方向まで上値余地が広がります。ただし、164円台では日本当局による為替介入警戒が一段と強まりやすく、上昇しても値動きが不安定になる可能性があります。
↘ 下落シナリオ(確率55%・メインシナリオ)
下落シナリオでは、米国とイランの緊張緩和期待が維持され、原油価格と米長期金利の低下が続くケースを想定します。この場合は、これまで積み上がっていた「有事のドル買い」と円売りの巻き戻しが進み、週明け安値圏の163.50円が再び試される可能性があります。163.50円を明確に下回り、戻りも抑えられるようなら、次は163.20円、さらに心理的節目の163.00円が下値の目安です。ただし、日足の上昇トレンドは維持されているため、下落局面でも一方向に値を崩すとは限りません。
時間帯別の展開予想
東京時間
東京時間は、週末に伝わった米国とイランの攻撃停止を本格的に織り込む時間帯となります。早朝に付けた163.50円台を維持できれば、窓を埋める形で163.70円〜163.80円台へ戻す可能性があります。一方、原油価格の下落が続き、ドル全体にも売りが広がる場合は、163.50円を割り込んで163.20円方向へ調整する展開も考えられます。仲値前後の実需フローや、日本当局者の円安けん制発言にも注意が必要です。
欧州・NY時間
欧州・NY時間は、中東情勢と原油価格に加え、米長期金利の方向感が重要になります。高重要度の米指標はありませんが、米耐久財受注の発表や、FOMCを前にしたポジション調整によって一時的に値幅が広がる可能性があります。原油安と金利低下が続けば163円台前半を試しやすく、反対に原油が下げ止まり米金利が上昇すれば、163.80円台から164円方向への戻りが意識されそうです。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:163.00円〜164.20円
今日は、163.00円〜164.20円の範囲を想定しています。中心となる価格帯は163.40円〜163.90円で、東京時間は週明けの下窓をどこまで埋められるか、海外時間は原油価格と米長期金利の動きによってレンジの上限または下限を試す展開が考えられます。
🔁 上値抵抗線:163.85円、164.00円
上方向では、先週末の取引で何度も上値を抑えられた163.85円付近が最初の抵抗帯です。ここを上回ると、先週末高値の163.94円と心理的節目の164.00円が意識されます。164.00円を明確に突破した場合は164.20円方向への上昇余地が生まれますが、介入警戒による急反落にも注意が必要です。
🔁 下値支持線:163.50円、163.20円
下方向では、週明け早朝に下げ止まった163.50円付近が最初のサポートです。ここを維持できれば163.70円台へ戻す余地がありますが、明確に割り込んだ場合は163.20円前後が次の下値候補となります。163.20円も下回ると、心理的節目の163.00円まで調整幅が広がる可能性があります。
📉 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、原油価格と米長期金利が持ち直すなかで、163.85円を回復し、164.00円を明確に上抜けることです。その場合は164.20円方向まで上値余地が広がります。下方向のブレイクアウト条件は、原油安とドル売りが続くなかで163.50円を割り込み、その後の戻りでも同水準を回復できないことです。その場合は163.20円、さらに163.00円方向への調整が意識されます。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今回の相場では、
・米国とイランの攻撃停止が再び崩れる可能性
・原油価格の急反発または一段安
・米長期金利と利上げ観測の変化
・164円前後での日本当局による為替介入警戒
・FOMCと日銀会合を控えたポジション調整
といった点が重要です。とくに中東関連の突発的な報道が出た場合、経済指標とは無関係に短時間で大きく上下する可能性があります。
☑️ 投資判断における留意点
日足では上昇基調が維持されている一方、5分足では週明けの下窓によって短期的な調整圧力が強まっています。そのため、日足だけを見て上方向へ決めつけることも、早朝の下落だけを見てトレンド転換と判断することも難しい局面です。163.50円と164.00円のどちらを先に明確に抜けるかに加え、原油価格、米長期金利、中東情勢が同じ方向へ動いているかを確認することが重要です。突発的な値動きを追いかけず、相場が落ち着くまで慎重に状況を見極めたいところです。
免責事項
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