ドル円コンパス

【ドル円コンパス】今日の為替相場予想(2026年3月5日)

おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、中東情勢の緊迫化を背景にした「有事のドル買い」と、株安・原油高によるリスク回避の円買いがせめぎ合い、157円台を挟んで上下を試しながらも最終的には157円ちょうど近辺に押し戻される一日になりました。NY時間に発表されたISM非製造業景況指数が予想を大きく上回ったことで一時は157.8円近くまで買われましたが、その後は原油高一服や米長期金利の伸び悩みを受けて上げ幅を削る展開。方向感は出にくいものの、「上は158円手前で重く、下は156円台後半でサポートされやすい」というレンジ色がやや強まってきた印象ですね😌(公開時刻:07:47/日本時間)

昨日の振り返り

昨日のドル円は、東京早朝の157.50円近辺からスタートすると、中東情勢の緊迫化を背景にした安全資産としての「有事のドル買い」が継続し、一時は157.70〜80円台までじり高となりました。しかし、日経平均株価の大幅安や原油高を通じたスタグフレーション懸念が重しとなり、午前〜正午にかけてはリスク回避の円買いが優勢となって157.40円前後まで軟化。その後も157円台半ばを挟んで上値・下値を何度か試す展開が続きました。

NY時間入り後は、米2月ISM非製造業景況指数が56.1と、前回53.8・市場予想53.5を大きく上回る強い結果となったことでドル買いが優勢となり、157.05円前後から157.80円近辺まで一気に上昇しました。ただその後は、トランプ大統領が中東産原油の安全な輸送を約束したとの報道を受けて原油高が一服し、米10年債利回りも4%前後で伸び悩んだことから、リスク回避の色合いがやや後退。ドル円は157.80円台から156.90円近辺まで反落し、その後は157円ちょうど前後でのもみ合いに収れんしました。

結果として、始値157.536円、高値157.865円、安値156.856円、終値157.054円と、前日の上昇の勢いをやや削りつつも、157円台を維持した小幅な「陰線」に近い形でのクローズとなっています。上昇一服感が出てきた一方で、156円台後半では押し目買い意欲も根強く、「158円手前で上値を抑えられつつも、高値圏での持ち合いにシフトしてきた」ような印象です。

日付 始値 高値 安値 終値
2026年3月4日 157.536 157.865 156.856 157.054

※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。

東京時間

4日の東京時間のドル円は、前日の海外市場で158円手前まで買われた流れを引き継ぎ、157.70円前後とやや上値の重さを感じさせる水準からスタートしました。序盤は、中東情勢の緊迫化を背景にした「有事のドル買い」が意識され、157.70〜80円台で底堅く推移しましたが、日経平均株価が急落するにつれてリスク回避の円買いが強まり、午前後半には157.50円近辺まで水準を切り下げました。

正午にかけては、株安を背景とした円買い・ドル売りと、「有事のドル買い」が交錯するなかで、157.40〜60円台を中心としたレンジ取引にシフト。午後に入っても戻りは鈍く、5分足チャートで見ると、25本移動平均線に上値を抑えられながら、じりじりと高値を切り下げていく形となりました。中東情勢に関するヘッドラインが飛び交う一方で、海外時間に控えるADP雇用統計やISM非製造業景況指数など重要指標を前に、ポジションを一方向に傾けにくい空気も感じられました。

欧州・NY時間

ロンドン勢参入後の欧州時間は、東京時間の流れを引き継ぎながらも、157.30〜60円台を中心としたもみ合いが続きました。米金利先物市場では、以前として「年内の利下げ回数は2〜3回程度」との見方が大勢で、金利先高観と中東情勢を背景としたドル買いが下支えとなる一方、直近の急騰に対する調整売りも断続的に観測され、上値を試しては押し戻される展開が繰り返されました。

NY時間序盤は、ADP雇用統計が市場予想と大きな差のない結果となったことで反応は限定的だったものの、24時発表のISM非製造業景況指数が56.1と、前回・予想ともに大きく上回る強い内容となったことで、ドル買いが加速。ドル円は157.05円前後から一気に157.80円近辺まで上昇しました。ただその後は、トランプ大統領が中東産原油の安定供給を強調したことで原油価格の急騰が一服し、インフレ懸念もやや後退。米10年債利回りが4%前後で伸び悩むなか、ドル円は157.80円台から156.90円近辺まで反落し、最終的には157.05円近辺で引けるなど、高値圏での往って来いの動きとなりました。

今日の注目材料

✅ 3月5日(木)の重要イベント
時間 通貨 指標・要人 重要度 前回 予想
22:30 🇺🇸 新規失業保険申請件数 ⚡⚡ 21.2万件 21.5万件
27:15 🇺🇸 ボウマンFRB副議長 発言 ⚡⚡

今夜は、週後半の米雇用関連指標の入り口となる新規失業保険申請件数と、タカ派寄りとされるボウマンFRB副議長の発言が注目材料です。失業保険申請件数が予想を下回り、労働市場の底堅さが確認されるようであれば、昨日の強いISM非製造業指数と合わせて「米景気の粘り強さ」が再認識され、米長期金利の上昇とともにドル買い方向に反応しやすい地合いです。一方で、予想を上回る増加となれば、労働市場の減速懸念が再燃し、利下げ前倒し観測が強まる可能性もあります。

また、ボウマン副議長はこれまでも「インフレに対してはやや慎重(タカ派)」なスタンスを示してきたことで知られており、足もとの強いサービス指標や原油高の動きを踏まえて、利下げ開始時期やそのペースについてどのような見解を示すかが注目されます。インフレ再燃リスクに言及し、早期利下げに対して慎重な姿勢を強調するようであれば、ドル買い要因となりやすく、逆に物価動向に一定の安心感が示されれば、金利・ドルともに上昇一服となる可能性があります。

今日の見通し

今日のドル円は、昨日の強いISM非製造業指数と中東情勢の緊迫化を背景とした「有事のドル買い」が下支えとなる一方、158円手前での上値の重さや、原油高一服・米株の乱高下などを通じたリスク選好/回避の綱引きもあり、157円台前半〜後半を中心としたレンジ取引がメインシナリオになりそうです。夜には米新規失業保険申請件数とボウマン副議長の発言が控えていることから、欧州時間まではポジション調整が中心で、NY時間にかけて改めてトレンドが出やすい地合いと考えています。

ファンダメンタルズ分析

足もとの米国では、製造業・非製造業ともに景況感の底堅さが確認されており、とくにサービスセクターの強さが労働市場と賃金の粘着性を支えています。昨日発表されたISM非製造業指数は、景気の拡大・縮小の分岐点である50を大きく上回る56台にまで回復しており、短期的には「景気減速懸念よりも、再びインフレが高止まりしかねない」との見方がやや優勢です。その一方で、中東情勢の悪化による原油高が長引けば、景気と物価の両面にとって重しとなる可能性もあり、市場は「利下げ開始時期を大きく前倒しも遅らせもできない微妙なバランス」を意識しながらFRBのメッセージを探っている状況と言えます。

日本側では、日銀の政策修正に対する思惑は一服しているものの、マイナス金利解除後の利上げペースについては依然として見方が分かれています。中東情勢や原油価格の動向によっては、輸入物価を通じて再びインフレ圧力が高まるリスクもあり、「急ピッチな円高を容認しにくい一方で、過度な円安にも歯止めをかけたい」という当局のスタンスが意識されやすい環境です。157〜158円台は、口先介入を含めた円安けん制が出やすいゾーンでもあり、上値を追う局面では当局の発言リスクにも注意が必要です。

テクニカル分析

日足チャートでは、昨日のローソク足は上ヒゲ・下ヒゲをともなった小陰線となり、前日の大陽線のあとで高値圏における「一服感」を示す形となりました。それでも、終値は25日移動平均線(およそ156円前後)や一目均衡表の雲上限よりも明確に上に位置しており、中期的な上昇トレンド自体は維持されています。直近高値である158円台前半が意識されるなか、「158円手前で上値が重いが、156円台後半では押し目買いが入りやすい」というレンジの上側での持ち合いに移行しつつある印象です。

📈 移動平均線(25日・75日・200日)
25日移動平均線と75日移動平均線はいずれも緩やかな上向きを維持しており、200日移動平均線もじわじわと切り上がっていることから、中長期的には「押し目買い優位」の地合いが続いています。現在レートは25日線と75日線を上回って推移しており、テクニカル的にはまだ上方向へのバイアスが意識されやすい状況です。ただし、25日線とのかい離がやや広がっている点や、158円台前半で何度か上値を抑えられていることを踏まえると、ここからは上値追いよりも「押し目の強さ/戻りの鈍さ」を確認しながら慎重にトレンドの継続を見極めたい局面だと言えます。

📈 一目均衡表
一目均衡表では、ローソク足が雲の上限付近から上抜けた位置にあり、雲自体も先行スパンが上向きで広がりつつあることから、中期的には「上昇優位」の形状が続いています。一方、遅行スパンは実線のすぐ上あたりで推移しており、ここからさらに上抜けできるかどうかがトレンド強度の分岐点になりそうです。156円台半ば〜後半にかけてのゾーンには雲上限や過去のもみ合い帯が重なっており、下押しがあった場合の押し目候補として意識されやすいエリアと言えるでしょう。

📈 MACD
MACDはゼロライン近辺のプラス圏でシグナル線を上抜けつつあり、ヒストグラムもわずかながらプラスを示すなど、短期的な上昇モメンタムが再び強まりつつある状況です。ただ、昨日は上昇の勢いが一服したことでヒストグラムの伸びがやや鈍化しており、「急騰局面から高値圏での調整」に移行している可能性もあります。ここからMACDとシグナル線の乖離が再び広がるようであれば上昇トレンド再加速、逆に再びデッドクロスするようであればレンジ相場への移行を警戒したいところです。

5分足チャートでは、東京時間の157円台後半から欧州時間にかけて、徐々に高値・安値ともに切り下げる形で推移し、200本移動平均線(赤)が上値を抑えるレジスタンスとして機能していました。NY時間に入ってISM非製造業の強い結果を受けて一時157.80円近辺まで急伸したものの、その後は原油高一服とともに上げ幅を削り、再び157円台前半へと押し戻されています。短期的には「上昇トレンドのなかでの高値圏調整」であり、156.80〜157.00円ゾーンが目先のサポートとして意識されている一方、157.80〜158.00円の重さも改めて確認された形と言えそうです。

シナリオ分析

↗ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、今夜の新規失業保険申請件数が予想比で強め(申請件数が21万件割れなど)となり、労働市場の底堅さが再確認されるケースを想定します。昨日の強いISM非製造業とあわせて「米景気は依然として堅調」との評価が広がれば、米長期金利が再び上昇し、ドル買いが優勢となりやすい地合いです。この場合、まずは157.80〜158.00円のレジスタンスゾーンを再び試し、終値ベースで158円台をしっかり回復できるかどうかが焦点となります。158円台前半での上抜けが鮮明になれば、昨年の高値圏(158円後半〜159円台)方向への上値追いも視野に入ってきますが、その過程では当局の円安けん制発言や介入警戒感が強まりやすく、上昇ペースは段階的に鈍る可能性が高そうです。

↘ 下落シナリオ(確率55%・やや優勢)
下落シナリオでは、新規失業保険申請件数が予想を上回って増加し、労働市場の減速懸念が強まるケースや、中東情勢の緊迫化が一服して「有事のドル買い」が後退するケースを想定します。この場合、米長期金利は4%割れ方向にじり安となり、これまでのドル高ポジションの巻き戻しが入りやすい地合いとなります。テクニカル的には、まず156.80円前後のサポートを割り込むかどうかが重要な分岐点で、ここを明確に下抜けると、156.50円、さらに25日移動平均線付近の156.00円前後まで下値余地が広がる可能性があります。156円ちょうどを割り込むようだと、一目均衡表の雲上限付近までの調整が意識され、155円台半ば〜前半への下落リスクも視野に入ってきます。

時間帯別の展開予想

🕒 東京時間
東京時間は、前日のNYクローズ水準である157円前後を中心に、156.90〜157.40円程度のレンジでのスタートを想定しています。中東情勢や原油価格の動向、日経平均株価の寄り付き次第では、朝方にややドル高・円高いずれかに振れやすいものの、欧米の重要イベントが控えるなかで、東京勢としては積極的な方向感を出しにくい時間帯になりそうです。株価急落などがなければ、「上がれば戻り売り・下がれば押し目買い」が交錯するもみ合いを基本シナリオとして見ています。

🕔 欧州時間
ロンドン勢参入後は、米指標・要人発言を見据えたポジション調整が中心となり、157円前後〜後半にかけてのレンジを意識した取引が続きそうです。中東関連のヘッドラインや欧州株・米債先物の動きによって、一時的に157.80円方向・156.80円方向のいずれかに振れる場面も考えられますが、基本的にはNY時間のイベント待ちで、レンジが徐々に収れんしていくイメージです。もし欧州序盤から原油価格が再び急伸するようであれば、「インフレ懸念からのドル高」と「リスク回避の円高」が同時に意識され、ボラティリティが高まりやすい点には注意を払いたいところです。

🕙 NY時間
NY時間は、22時30分の新規失業保険申請件数が最初の山場となります。指標発表直後は、アルゴリズム取引やストップ注文を巻き込みながら、数十分程度で0.5〜1円前後の値幅が出る可能性もあり、スプレッドの拡大や値飛びに注意が必要です。その後はデータの解釈や、原油・株・米金利の動きを確認しながら、一方向のトレンドに乗る流れになるか、あるいは「行って来い」でレンジに押し戻されるかを見極める展開が想定されます。深夜のボウマン副議長の発言では、「インフレ・利下げ・中東情勢」といったキーワードに市場の視線が集中し、コメントのトーン次第では、NYクローズにかけて再びトレンドが加速する可能性もあります。

今日の予想レンジ

予想レンジ:156.50円〜158.00円
今日は、156.50円〜158.00円のやや広めのレンジを想定しています。東京〜欧州時間は157円前後を中心に156.80〜157.60円程度のもみ合いをメインシナリオとしつつ、NY時間の指標結果と要人発言次第で、レンジ上限または下限方向へのブレイクを試す展開をイメージしています。

🔼 上値抵抗線:157.80円、158.00円、158.30円
上方向では、まず昨日も意識された157.80円前後が最初のレジスタンスとして機能しそうです。ここを超えると、節目の158.00円ちょうどが心理的な壁となり、その上の158.20〜30円ゾーンには過去に何度か上値を抑えられた価格帯が控えています。特に、158円台前半を終値ベースでしっかり上抜けてくるようであれば、ショートカバーを巻き込みながら158円後半〜159円台方向への上値追いが意識されやすくなりますが、その分、当局の円安けん制や介入リスクも高まるため、上値を追う際にはポジションサイズの管理が一段と重要になってきます。

🔽 下値支持線:156.80円、156.50円、156.00円
下方向では、まず昨日の下値圏に近い156.80円前後が最初のサポートとして意識されます。ここを明確に割り込むと、日足ベースでの押し目候補となる156.50円付近までの下押し余地が広がり、この水準は25日移動平均線や一目均衡表の雲上限とも重なりやすいポイントのため、いったんは買い支えが入りやすいゾーンと見ています。156.50円を終値ベースで下抜けるようだと、レンジの重心が再び156円ちょうど〜155円台半ばへとシフトし、中期的には「高値圏からの調整フェーズ入り」を意識せざるを得ない展開となってくるでしょう。

💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件としては、「新規失業保険申請件数が大きく予想を下回り、米長期金利の一段高とともに158.00円を明確に上抜けて、NYクローズでも158円台前半を維持すること」が挙げられます。この場合、158円台後半〜159円台への上値余地が意識され、短期的にはショート筋のストップロスを巻き込みながら急伸する可能性もあります。
下方向のブレイクアウト条件としては、「新規失業保険申請件数が予想を大きく上回る増加となり、156.80円→156.50円を一気に割り込んで、156円ちょうど前後でクローズするようなケース」が考えられます。この場合は、155円台半ば〜前半にかけてのサポートを試す調整局面入りを意識し、戻り売りスタンスが優勢になりやすいと考えられます。

⚠️ 注意すべきリスク要因
今回の相場では、
・中東情勢をめぐる追加の軍事行動や停戦報道
・原油価格の急変動(供給懸念・需要懸念のどちらも)
・米要人発言(トランプ大統領、FRB高官)による期待・失望
といったヘッドラインが、テクニカルレベルを一気に飛び越える値動きを引き起こすリスクがあります。また、強い指標が続いたあとだけに、市場が「良いニュースに対しては反応しにくく、悪いニュースには過敏に反応する」モードに切り替わる可能性もあり、その場合は上値の重さと下方向のボラティリティの高さに注意が必要です。

☑️ 投資判断における留意点
ボラティリティが高まりやすい局面では、「全部取りに行こう」とすると、ちょっとした反転に巻き込まれてしまいがちです。今日は、
・どの価格帯を背にポジションを取るのか(156.50円割れか、158.00円超えか)
・どの時間帯で勝負するのか(指標直後の瞬間か、30分〜1時間後の落ち着いたタイミングか)
・一回のトレードで許容できる損失幅はいくらか
をあらかじめ決めたうえで、「条件が揃ったときだけ参加する」くらいの慎重さがちょうど良いと思います。動きが読みにくいと感じるときは、ノーポジションで様子を見るのも立派な選択肢。自分のルールに忠実なトレードを心がけていきましょう。

免責事項

本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。