ドル円コンパス

【ドル円コンパス】今日の為替相場予想(2026年3月2日)

おはようございます。Trader MTです。先週金曜日のドル円は、東京CPIの強めの結果をきっかけにいったん155円台後半まで押し込まれたものの、その後の米PPI上振れでドル買いが入り、156円ちょうど近辺まで持ち直す展開となりました。日米ともにインフレ指標の強弱が意識されるなか、今週は日銀要人発言と米ISM製造業景況指数が「次のトレンドの種」になるかどうかが注目ポイントになりそうです😌(公開時刻:08:18/日本時間)

先週金曜の振り返り(2月27日・金)

27日のドル円は、東京早朝の156円ちょうど前後からスタート。8時半に発表された東京都区部CPI(生鮮除く)が前年比+1.8%と予想をやや上回ったことで、日銀の正常化期待から円買いが優勢となり、一時155.60円台までじりじりと水準を切り下げました。その後も株安や月末要因の調整売りが重しとなり、東京午前~正午にかけては155円台後半で軟調推移が続きました。

午後も新たな材料に乏しく、155円後半を中心としたレンジでのもみ合いが継続。ただ、欧州時間に入ると月末フローに伴うドル買い需要もあって下値は徐々に切り上がり、NY時間には米PPI(卸売物価指数)が市場予想を上回ったことをきっかけにドル買いが強まりました。それでも米長期金利の上昇が一服したことや、片山財務相の「高い緊張感を持って為替を注視」といった発言が意識され、上値も限られた結果、156円近辺に収れんする形となりました。

結果として、始値156.090円、高値156.231円、安値155.537円、終値156.004円と、上下には振れたものの最終的にはほぼ変わらず水準でクローズ。日足では実体の小さい十字線に近いローソク足となり、前日までの戻り基調がいったん「様子見モード」に切り替わった印象です。

日付 始値 高値 安値 終値
2026年2月27日 156.090 156.231 155.537 156.004

※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。

東京時間

東京時間のドル円は、156円ちょうど前後でスタートしたあと、東京都区部CPIの強めの結果をきっかけに徐々に上値を削る展開になりました。発表直後は155.80円台でいったん下げ止まったものの、株安や月末要因のポジション調整も重なり、午前中には155.60円台までじり安。仲値前後には実需のドル買いで156円近くまで戻す場面もありましたが、戻り売りに押されて再び155.70~80円台に押し戻されました。

午後も新たな材料に乏しい中、155.70~90円台を中心としたレンジ相場が継続。月末ということもあり、輸出入フローや機関投資家のリバランスとみられる売買が交錯し、「下がれば実需買い、上がれば戻り売り」という構図が続きました。5分足チャートで見ると、25本・75本移動平均線の周辺でローソク足が収れんしており、「東京は方向感に欠ける持ち合い」という印象が強かった時間帯です。

欧州・NY時間

ロンドン勢参入後の欧州時間も、序盤は東京の流れを引き継いで155円台後半を軸としたもみ合いが続きました。欧州株の軟調さや中東・南アジア情勢の緊張といったリスク要因がくすぶるなか、積極的にリスクを取りに行く向きは少なく、上値は156円ちょうど近辺で抑えられる展開でした。

NY時間入り後は、米1月PPIが前月比+0.5%(予想+0.3%)、コアも+0.8%と強めに出たことで、「インフレの粘着性が残る」との見方から一時的にドル買いが強まりました。ドル円は155.70円台から156.20円近辺まで急伸しましたが、その後は米長期金利の上昇が続かなかったことや、トランプ大統領による対イラン強硬発言、パキスタンとタリバンの軍事衝突に関する報道などが意識され、リスク回避の円買いも断続的に入って上昇は一服。結局、156.00円前後に押し戻されて週末のニューヨークを引けています。

今日の注目材料(3月2日・月)

✅ 3月2日(月)の重要イベント
時間 通貨 指標・イベント 重要度 前回 予想
10:30 🇯🇵 氷見野日銀副総裁 発言(あいさつ) ⚡⚡⚡
未定 🇯🇵 氷見野日銀副総裁 記者会見 ⚡⚡⚡
24:00 🇺🇸 ISM製造業景況指数 ⚡⚡⚡ 52.6 51.7

本日はまず、午前の氷見野日銀副総裁のあいさつと、その後に予定されている記者会見に注目が集まりそうです。直近の東京都CPIがやや強めに出たタイミングでもあり、「賃金と物価の好循環」に対する評価や、マイナス金利解除後の政策運営スタンスに一言でも踏み込むような発言があれば、円買い・円売りどちらにも振れやすい地合いと言えます。

海外では、24時発表のISM製造業景況指数がメインイベント。前回52.6からの鈍化が予想されており、先週のPPI上振れで高まった「インフレ粘着+成長減速」という嫌な組み合わせが意識される中、指数が予想を下回るようであればドル売り・株安のきっかけとなる可能性もあります。一方、予想を上回るようなら「米製造業の底堅さ」が意識され、ドル買い方向への反応も想定されますが、いずれにせよ日米金利と株式市場の反応をセットで確認したい指標です。

今日の見通し

今日のドル円は、先週末にかけてのPPI上振れと米金利の動きを消化しつつ、日銀要人発言と今夜のISMを控えた「イベント待ちの持ち合い相場」になりそうです。156円ちょうど前後を中心としながら、東京時間は日銀サイドのコメント次第で上下に小さく振れ、その後の欧州~NY時間ではISMの先回りを意識したポジション調整がメインテーマになると想定しています。

ファンダメンタルズ分析

米国では、先週発表されたPPIが予想を上回ったことで、「インフレの下げ止まり」と「FRBの早期利下げは難しくなるのではないか」という見方が再び意識されています。ただし、長期金利の反応は限定的で、株式市場も押し目買いが入りやすい地合いとなっており、「インフレ懸念だけでドル一方向に買い進む」ほどの強い材料ではない点には注意が必要です。むしろ、今週のISMや来週以降の雇用・物価指標を見極めたいというムードが強く、ドル円も156円台を挟んだ持ち合いにとどまりやすい状況です。

日本側では、東京都CPIの強めの結果や、政府・日銀要人からの「為替の過度な変動に対する警戒」発言が続いており、高値圏でのドル買い・円売りポジションを新規で積み上げにくい環境が続いています。本日の氷見野副総裁の発言で、物価・賃金動向に対する評価や今後の利上げスタンスに関して少しでもヒントが出てくれば、短期筋はメモ帳片手に一気に動く可能性もありますが、基本線としては「大きく踏み込んだメッセージは出しにくい」とみる向きが多そうです。

テクニカル分析

日足チャートを見ると、直近の下落局面からの戻りがいったん落ち着き、156円近辺で小さな十字線を形成しています。ローソク足は一目均衡表の雲上限付近から雲の中に潜り込んだ後、再び上限をうかがうような位置関係となっており、「上昇トレンドの中での調整が一服し、次の方向性を探っている局面」と整理できそうです。

📈 移動平均線(25日・75日・200日)
25日線(青)と75日線(黄)はともに155円台後半に位置しており、足元のレート156.00円近辺はこれら短中期線のすぐ上。25日線の上向きはやや鈍りつつあるものの、75日線と200日線(赤)は依然として右肩上がりを維持しており、中長期的な上昇トレンドはまだ崩れていません。155.70~80円台の短中期線ゾーンがサポートとして機能し続ける限り、「押し目買い優勢」の見方は根強くなりそうです。

📈 一目均衡表
一目均衡表では、ローソク足が雲の上限~内部に位置し、遅行スパンは実線とほぼ重なう形で推移しています。明確なトレンドシグナルは出ていないものの、153円台後半~155円台前半にかけて厚めの雲が控えていることから、このゾーンは中期的な押し目候補として意識されやすい領域です。一方で、156.50円より上では、過去に何度も上値を抑えられてきたレジスタンス帯が残っており、雲上抜けが成功するかどうかが、今後の方向性を占う上で重要なポイントになりそうです。

📈 MACD
MACDはゼロライン近辺のマイナス圏からシグナル線との乖離を縮めつつあり、ヒストグラムのマイナス幅も徐々に縮小しているように見えます。まだ本格的な買いシグナルとは言い難いものの、「下落モメンタムはピークアウトしつつある」と捉えることもでき、ファンダメンタルズ面でのサプライズがなければ、しばらくは156円前後での持ち合いが続きやすい形状です。

5分足では、東京時間は155.60~80円台を中心とした下向きバイアスのレンジ、欧州時間以降は155.80~156.20円台のやや上向きバイアスのレンジという、時間帯ごとに傾きの異なる「レンジ相場」が確認できます。PPI発表前後には一時的にボラティリティが高まりましたが、その後は再び25本・75本移動平均線付近に収れんしており、「イベントで抜けきれず、結局は元の水準に戻された一日」と整理するのがしっくりきそうです。

シナリオ分析

↗ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、氷見野副総裁の発言が相対的にハト派と受け止められ、「日銀は当面慎重な姿勢を維持」との見方が強まるケース、そして今夜のISMが予想を上回り、米景気の底堅さが意識されるケースを想定します。この場合、日米金利差拡大期待が再び意識され、156.50円のレジスタンスを上抜けて157円方向を試す展開もあり得ます。ただし、157円台に乗せる局面では、政府・日銀による円安けん制や介入への警戒感が再び強まりやすく、上値追いは段階的に重くなりそうです。

↘ 下落シナリオ(確率55%・メインシナリオ)
下落シナリオでは、氷見野副総裁が賃金・物価の動向を評価する中で「物価2%達成に自信」といったトーンを強め、追加利上げの余地をにおわせるような発言を行うケース、あるいはISMが予想を大きく下回って米景気減速懸念が再燃するケースを想定します。この場合、155.70~80円台の短中期移動平均線ゾーンを明確に割り込み、155円ちょうど方向へじり安となる展開も視野に入ります。特に、米金利が低下するなかで株式市場もリスクオフに傾くようだと、154円台後半までの調整もあり得るシナリオです。

時間帯別の展開予想

🕒 東京時間
東京時間は、10時半の氷見野副総裁のあいさつと、その後の会見関連ヘッドラインが最大の焦点です。基本シナリオとしては、155.80~156.40円程度のレンジで、要人発言の内容を織り込む形でジリジリとした値動きになりそうですが、ややタカ派寄りのニュアンスが出た場合には、155円台半ば方向への一時的な下振れもあり得ます。流動性が比較的薄い時間帯にヘッドラインが出ると、値が飛びやすい点には注意が必要です。

🕔 欧州時間
ロンドン勢参入後は、東京での値動きを引き継ぎつつ、ISMを控えてポジション調整が中心となる見込みです。156円ちょうどを挟んで、押し目買いと戻り売りが交錯する「方向感の出にくい時間帯」となりやすく、欧州株や米金利先物の動向を横目に見ながら、レンジ上限・下限を見極める展開がメインシナリオです。独自のヘッドライン(ISMの事前観測や米企業決算など)が出た場合には、一時的にどちらかに走る場面もありそうですが、その後は「行って来い」になりやすい点も頭に入れておきたいところです。

🕙 NY時間
NY時間は24時のISM製造業景況指数が最大の山場です。発表直後はアルゴリズム取引やストップ注文を巻き込み、数分で50銭~1円程度動く可能性もありますが、初動の方向がそのままトレンドになるとは限りません。特に今回のように「インフレ指標はやや強いが、景気指標は鈍化が予想されている」という局面では、指数の細かい内訳(新規受注・雇用・価格指数など)まで見てから市場の解釈が二転三転するケースも多く、最初の数本の5分足だけで飛び乗るよりも、関連市場(株・債券・他通貨)の落ち着きを確認してからの参戦が無難だと思います。

今日の予想レンジ

予想レンジ:155.40円〜156.80円
本日は、155.40~156.80円のやや広めのレンジを想定します。東京時間は155.70~156.40円程度の持ち合い、欧州~NY序盤はISM待ちでレンジ中央付近に収れんし、指標結果を受けてレンジ上限または下限方向に振れるイメージです。

🔼 上値抵抗線:156.40円、156.80円、157.20円
上方向では、まず直近高値圏である156.40円近辺が最初のレジスタンスとして意識されます。ここを上抜けた場合でも、156.80円前後は過去に何度も上値を抑えられてきたゾーンであり、ショート勢の損切りと同時に新規の戻り売りも出やすいポイントです。ISMを材料に157.20円を超えてくるようだと、短期的にはショートカバー主導の上振れとなりやすく、157円後半~158円方向への上値余地も視野に入ってきますが、その場合でも介入警戒感から上値は重くなりやすいでしょう。

🔻 下値支持線:155.70円、155.40円、155.00円
下方向では、25日・75日移動平均線が集まる155.70円前後が最初のサポート帯です。ここを明確に割り込むと、テクニカルな売りとストップロスを巻き込みながら155.40円付近まで下押しするリスクが高まります。155.40円は日足ベースの押し目候補として意識される水準で、いったんは買い支えが入りやすいと見ていますが、これを終値ベースで下回るようだと、155円ちょうど~154円台後半にかけての調整レンジ入りも視野に入ってきます。

💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、「氷見野副総裁がハト派寄りのメッセージを発し、かつISMが予想を上回る強さを見せることで、米金利とドル指数がそろって上昇し、156.80円を明確に上抜けて157円台で定着すること」。この場合、短期的には上昇トレンド再開シナリオが意識されます。
下方向のブレイクアウト条件は、「日銀が引き締め寄りと受け止められる発言を行い、かつISMが弱く米金利が低下することで、155.40円を一気に割り込んで155円ちょうど前後でクローズすること」。このケースでは、153~154円台方向への中期的な調整相場入りを意識せざるを得なくなります。

⚠️ 注意すべきリスク要因
本日は、
・氷見野副総裁の発言内容(キーワード:賃金、物価、正常化ペース)
・ISMのヘッドラインだけでなく、価格指数や雇用指数など内訳
・地政学リスク(中東・南アジア情勢など)のヘッドライン
・政府・日銀による円安けん制発言や介入観測
といった複数の要因が絡み合う可能性があります。特に、薄い流動性の時間帯にヘッドラインが飛び出した場合、スプレッドの拡大や約定の滑りが生じやすいため、指標前後の注文管理には普段以上に注意を払いたいところです。

☑️ 投資判断における留意点
イベントが多い一日は、「全部取りに行こうとしない」ことが結果的にパフォーマンスを守ることにつながります。今日は、
・どの水準を背にロットを張るのか(156.80円の上か、155.40円の下か)
・どの時間帯で勝負するのか(東京の要人発言直後か、ISM後の落ち着いた時間帯か)
・1回のトレードで許容する損失幅はいくらか
をあらかじめ決めたうえで、「条件が揃ったときだけエントリーする」くらいの割り切りが大切だと思います。ノーポジションで様子を見るという選択肢も含め、自分のルールに忠実なトレードを心掛けていきましょう。

免責事項

本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。