【ドル円コンパス】今日の為替相場予想(2026年2月26日)

『ドル円コンパス/USD/JPY COMPASS』、円とドル記号、コンパスのシンボル、ローソク足。右下に指を立てたロボット。左上に2026年2月26日のカレンダー

おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、日銀審議委員人事をきっかけに強まった「日銀追加利上げ観測の後退」を背景に、155円台後半から156円台前半までじりじりと水準を切り上げる展開となりました。東京時間こそ利益確定売りで押し戻される場面もありましたが、欧州〜NYにかけては円売り・ドル買いが優勢で、終値ベースでは156円台をしっかり回復。今日は高田日銀審議委員の講演と会見、そして米新規失業保険申請件数を控えるなか、「円安トレンド再開」と「介入警戒+米指標待ち」の綱引きが続きそうです😌(公開時刻:07:42/日本時間)

昨日の振り返り

昨日のドル円は、東京早朝の155円台後半からスタートしたあと、日銀審議委員人事案を巡る思惑と、前日までのドル高・円安の反動による利益確定売りが交錯しながらも、最終的には156円台前半で引ける「続伸」の一日となりました。午前中は輸出勢のドル売りや戻り売りに押されて155円半ばまで軟化したものの、日銀審議委員にリフレ派とされる人選が提示されたことで円売りが強まり、東京午後〜海外時間にかけて156円台を回復。その後も米長期金利の底堅さに支えられ、上値こそ限られたものの、高値圏での推移が続きました。

結果として、始値155.894円、高値156.823円、安値155.344円、終値156.357円と、前日の上昇に続いて陽線でクローズしています。日銀の早期追加利上げ観測が後退するなかで円売りが続きつつも、156円台では介入警戒感や利益確定の売りも厚く、「上値は重いが、下押しも限られる」レンジ上限付近での攻防が続いている印象です。

日付 始値 高値 安値 終値
2026年2月25日 155.894 156.823 155.344 156.357

※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。

東京時間

25日の東京時間のドル円は、前日の急伸で156円台を試した反動もあり、155円後半で上値の重さを意識しながらスタート。朝方は155.70〜90円台での推移となりましたが、日経平均株価の大幅高を背景にリスク選好のドル買い・円売りも入り、一時は156円ちょうど近辺までじり高となりました。その一方で、月末がスポット応当日となる五・十日要因から、輸出企業を中心とした実需のドル売り・円買いが厚く、仲値にかけては155.60円台へ押し戻されるなど、戻り売りに上値を抑えられる動きが続きました。

正午前後には155.30〜40円台までじり安となりましたが、政府が任期満了を迎える日銀審議委員の後任として「リフレ派」とされる学者2名を起用する人事案を国会に提示したと伝わると、状況が一変。市場では「日銀の早期追加利上げ観測が後退する」との見方から円売りが強まり、ドル円は一気に156.00円台まで急伸しました。その後は156円台では利益確定や介入警戒による売りも出て、155円台後半へと押し戻されたものの、5分足チャート上は「155円台前半での押し目形成 → 人事案をきっかけとした急騰 → 156円近辺での高値もみ合い」という流れが確認できます。

欧州・NY時間

ロンドン時間入り後も、日銀審議委員人事を受けた円売りムードが継続し、ドル円は156円台前半からじりじりと上昇。ロンドン午前には156.60円台まで水準を切り上げる場面も見られました。市場では「リフレ派の起用により、日銀の正常化ペースはより緩やかになるのではないか」との見方が広がり、日米金利差拡大を意識した円売りが優勢となりましたが、一方で156円台後半では実需筋の円買いや、介入警戒感に伴う戻り売りも根強く、上値を追う勢いは次第に鈍化しました。

NY時間に入ると、米長期金利の底堅さを背景にドル買いが続きつつも、大きな米経済指標の発表がなかったこともあり、156円台前半〜後半でのレンジ取引に移行。トランプ大統領による一般教書演説は、米経済や株高をアピールする内容ではあったものの、為替市場の反応は限定的でした。最終的にドル円は156円台前半で引けており、「日銀人事を材料に一段高となったものの、156円台後半では売り圧力も意識された一日」と整理できそうです。

今日の注目材料

✅ 2月26日(木)の重要イベント
時間 通貨 指標・イベント 重要度 前回 予想
10:00 🇯🇵 高田日銀審議委員・講演 ⚡⚡⚡
未定 🇯🇵 高田日銀審議委員・会見 ⚡⚡⚡
10:30 🇺🇸 新規失業保険申請件数 ⚡⚡ 20.6万件 21.6万件
24:00 🇺🇸 ボウマンFRB副議長の発言 ⚡⚡

今日は日本時間午前の高田日銀審議委員の講演・会見と、米新規失業保険申請件数、そして深夜のボウマンFRB副議長の発言がポイントになります。とくに、高田氏は今回「リフレ派」と目される新たな審議委員と並んで金融政策の方向性を左右し得る存在であり、賃金や物価の見通し、マイナス金利解除後の正常化ペースについてどのようなスタンスを示すかが注目されます。一方、米失業保険は、労働市場の過熱感が依然として続いているのか、それとも徐々に減速しているのかを測るうえでの重要なチェックポイントです。

もっとも、今日のドル円の値動きは、これら単一のイベントだけで決まるわけではなく、①日銀人事と首相発言を通じた「日本の金利・財政の方向性」、②米景気の底堅さとインフレ鈍化のバランス、③155〜157円台での介入警戒とポジションの傾きといった要素が複合的に絡み合って決まっていくと考えています。指標や要人発言のヘッドラインに振り回されすぎず、「全体のストーリー」のなかで位置付ける意識を持っておきたいところです。

今日の見通し

今日のドル円は、昨日の上昇で156円台を回復したあととあって、東京時間は高田審議委員のスタンスを見極めつつ、156円前後を中心としたレンジ取引欧州〜NY時間は米金利と失業保険、そしてボウマン発言を材料に155円後半〜157円方向への振れを意識した展開になりそうです。テクニカル的には、25日移動平均線や一目均衡表の雲上限を明確に上抜けつつあり、「下値を切り上げながら、上値の重さを試す局面」に入ってきた印象です。

ファンダメンタルズ分析

日本側では、衆議院選挙での与党圧勝と、高市首相の「追加利上げに慎重」と受け止められる報道に加え、日銀審議委員の後任にリフレ派とされるメンバーが提示されたことで、「日銀は急いで正常化を進めない」というメッセージが強まっています。その一方で、円安進行に対する世論の警戒や、片山財務相らによる円安けん制発言、さらには為替介入の記憶も相まって、157円台以降の円売りポジションは積み上げにくい状況です。つまり、ファンダメンタルズはやや円安寄りだが、政治・介入リスクが上値を抑える構図が続いていると整理できます。

米国側では、これまでの雇用・消費の底堅さを背景に「高金利長期化」スタンスが維持される一方、インフレ指標はじわじわと2%台半ばまで低下しており、FRB内でも利下げ開始時期やペースを巡って議論が続いています。新規失業保険申請件数が引き続き20万件台前半にとどまるようであれば、「雇用はなおタイト」との見方が維持されやすく、ドルの下支え要因。一方、もし予想以上に増加するようであれば、「労働市場の減速がいよいよ顕在化か」との思惑から米金利が低下し、ドル円の調整要因となり得ます。もっとも、今日の指標だけでトレンドが一変するというよりは、既に織り込まれている“緩やかな減速+高金利長期化”シナリオに微調整を加える材料として位置付けたいところです。

テクニカル分析

日足チャートでは、昨日のローソク足がしっかりとした陽線となり、実体部分が前日の高値を上抜けて156円台前半で引けています。これにより、先週から続いていた152〜155円台の調整レンジを上放れしつつあるようにも見え、一目均衡表の雲上限や25日移動平均線を再び上回ってきた点は、テクニカル的にポジティブなサインと言えます。ただし、上には157円台後半の戻り高値ゾーンが控えており、そこに向けては介入警戒や戻り売りも厚く、「上昇トレンド再開の入り口に立っているが、まだ決定打には欠ける」段階と見るのが妥当でしょう。

📈 移動平均線(25日・75日・200日)
25日移動平均線(おおよそ155円台半ば)は再び上向きを強めており、昨日の終値はこのラインを明確に上回っています。75日線も154円台後半で緩やかな上昇基調を維持しており、中期トレンドは依然として上向き。一方、200日線は150円台前半で下値を支えており、現状では「上昇トレンドのなかでの中期的な押し目買いゾーン」が151〜153円台に形成されているイメージです。短期的には、25日線を維持できるかどうかが、156〜157円台方向への一段高につながるかどうかの分岐点になりそうです。

📈 一目均衡表
一目均衡表では、ローソク足が厚めの雲上限を上抜けつつあり、遅行スパンも実線と雲の上方に位置し始めています。これは、中期的な強気トレンド再開を示唆する構図ですが、まだ完全に雲の上での推移が定着したとは言い切れないため、今日明日の値動きで雲上限(おおよそ155円台半ば)を維持できるかが重要です。同水準を守れれば、157円方向への「上昇波動」が意識されやすくなりますが、再び雲の中へ戻されるようだと、152〜156円のレンジ相場が長引く可能性もあります。

📈 MACD
MACDは依然としてゼロライン近辺ながら、シグナルとのデッドクロス局面から徐々に上向きに切り返しつつあります。ヒストグラムのマイナス幅も縮小しており、「下落モメンタムの一服」から「上昇モメンタムへの転換」を探る局面に入っているように見えます。157円台方向へ素直に上抜けるには、もう一段MACDの上昇とヒストグラムのプラス転換が欲しいところですが、少なくとも現状は「深押し後の戻り局面」と整理できそうです。

2026年2月25日現在のドル円5分足チャート(Treading Viewのスクリーンショット)
2026/02/25 ドル円5分足チャート

5分足では、東京午前にかけて155円台後半から155円台前半にかけての押し目を作ったあと、日銀審議委員人事案の報道をきっかけに156円台まで一気に急伸し、その後は156円台前半を中心に高止まりする形となりました。25本線(青)と75本線(黄)がともに上向きで、200本線(赤)も下値を支える構図となっており、短期的なトレンドは明確に「上向き」にシフトしています。156円台後半では売りも厚いものの、155円台後半では押し目買いが入りやすい地合いであり、今日の東京時間も基本的には「押し目買い優勢のレンジ上昇」といったイメージを持っています。

シナリオ分析

↗️ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、高田審議委員が講演・会見で「賃金や物価の不確実性を踏まえ、慎重かつ緩やかな正常化が望ましい」といった、相対的にハト派と受け止められるメッセージを発し、日銀の追加利上げ観測がさらに後退するケースを想定します。この場合、155円台後半〜156円台前半の押し目では円売り・ドル買いが入りやすくなり、欧州〜NY時間にかけては米失業保険が予想通り~やや強めの結果となることで、米金利の下支えとともにドル円は156.80円の直近高値や157円台方向を試す展開が考えられます。

この場合のテクニカル上の焦点は、まず156.80〜157.00円ゾーンを終値ベースで上抜けられるかどうか。ここを突破できれば、10月〜11月に付けた157円台後半〜158円台の高値ゾーンが次のターゲットとして意識されます。ただし、157円台後半にかけては介入警戒と政府・日銀の口先介入リスクが高まるため、上値は段階的に重くなりやすく、「一気に158円台まで駆け上がる」というよりは、階段状に高値を切り上げる中で、要人発言や介入警戒に神経質に反応する相場を想定したいところです。

↘️ 下落シナリオ(確率55%・メインシナリオ)
下落シナリオでは、高田審議委員が「賃金・物価の持続的な改善が確認されれば追加利上げも排除できない」といったタカ派寄りのスタンスを示し、市場が「日銀の正常化ペースを軽視し過ぎていたのでは」と感じるケースを想定します。さらに米失業保険が予想を上回って悪化し、米金利がやや低下するようであれば、これまで溜まっていた円売りポジションの巻き戻しが入り、ドル円は155円台半ば〜前半へと調整する可能性があります。

この場合、まず注目したいのは155.80〜156.00円のサポート帯を明確に割り込むかどうか。ここを下抜けると、25日移動平均線や一目雲上限のある155.30〜50円付近までストップロスを巻き込みつつ下落するリスクが高まります。さらに、テクニカルな売りが強まると154円台後半までの押しも視野に入ってきますが、152〜153円台では中長期の押し目買い意欲も強く、「中期トレンド自体が崩れる」というよりは、156円台への急伸に対する自然な調整として捉えられやすいと見ています。

時間帯別の展開予想

🕒 東京時間
東京時間は、午前10時の高田審議委員の講演と、その後の会見が最大の注目材料です。発言内容がハト派と受け止められれば、156円台前半〜半ばにかけてじり高となる一方、タカ派寄りと解釈されれば155円台後半への反落もあり得ます。ただし、日本側の材料で一方向に走ったとしても、米指標やNY勢のフローが控えていることから、東京時間だけでトレンドが完結するというよりは、「欧米勢にバトンを渡すためのポジション調整の時間帯」と考えておくのが良さそうです。

🕔 欧州時間
ロンドン勢参入後は、高田発言を消化したうえで、日欧株式市場や米金利先物の動向を織り込みながら、156円台前半〜半ばを中心としたレンジ取引を想定しています。米指標の本番を控えて積極的なポジションは取りにくく、155.80〜156.50円程度の狭いレンジで、短期勢による逆張りが中心となりやすいイメージです。もし東京時間で156円台後半まで一気に上振れしていれば、欧州時間ではむしろ利益確定の売りが優勢となり、「欧州でいったんガス抜き → NYで再評価」という流れも想定しておきたいところです。

🕙 NY時間
NY時間は、米新規失業保険申請件数とボウマン副議長の発言が焦点です。指標自体はサプライズでない限り1円以上の大相場にはなりにくいものの、直近の「高金利長期化 vs 利下げ時期前倒し」の綱引きのなかで、米金利の方向性を再確認する材料としては重要です。発表直後はアルゴリズム取引も絡んで上下に振れやすく、最初の数分間の動きがダマシになるケースも多いため、他市場(米金利・株価・VIX・他通貨)の反応を確認しつつ、15〜30分ほど時間を置いてから方向性に乗るという戦略も有効だと思います。

今日の予想レンジ

予想レンジ:155.50円〜157.00円
今日は高田審議委員の発言と米失業保険を控えることから、やや広めに155.50〜157.00円のレンジを想定します。東京〜欧州時間は156円前後でのもみ合いがメインシナリオですが、NY時間にかけて指標や要人発言をトリガーにレンジ上限または下限を試すイメージです。

🔼 上値抵抗線:156.80円、157.00円、157.50円
上方向では、まず昨日付けた156.80円近辺が最初のレジスタンスとして意識されます。ここを上抜けた場合でも、157.00円ちょうどと157.50円近辺は、過去高値ゾーンや介入警戒の水準とも重なりやすく、戻り売りが出やすいポイントです。終値ベースで157.00円をしっかり超えてくるようであれば、「152〜156円の調整レンジは終了し、157円台後半〜158円方向の高値更新トライに入った」との見方が強まりやすくなります。

🔽 下値支持線:156.00円、155.50円、155.00円
下方向では、直近の押し目となっている156.00円前後が最初のサポート。その下では、一目雲上限や25日移動平均線が重なる155.50円付近がチャート上の分岐点として意識されます。ここを明確に割り込むと、テクニカルな売りとストップロスを巻き込みながら155.00円ちょうど前後まで下押しするリスクが高まりますが、同水準はこれまで何度も下値を支えてきたゾーンでもあり、いったんは買い支えが入りやすいエリアと見ています。

💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、「高田審議委員がハト派寄りのスタンスを示し、米失業保険も強めの結果となって米金利が上昇、かつNYクローズにかけて157.00円を明確に上回る水準で推移すること」。この場合、翌営業日以降もショートカバーを巻き込みながら157円台後半〜158円台への上振れが視野に入ります。
下方向のブレイクアウト条件は、「高田審議委員がタカ派寄りのメッセージを発し、米指標も弱めでドル売りが優勢となり、156.00円→155.50円→155.00円と主要サポートを次々と割り込み、そのまま155円割れ水準でクローズすること」。このケースでは、中期的なレンジ下限を試しに行く動きが強まり、再び152〜153円台を意識せざるを得なくなります。

注意すべきリスク要因

今回のように、日本側・米側ともに要人発言とやや地味ながら重要な経済指標が重なる日は、
・発言内容の解釈が市場参加者の間で分かれる
・前後して出てくるヘッドライン(政治・地政学・株価急変など)が相場のテーマを一時的に塗り替える
・アルゴリズム取引が一方向に走ったあと、急速に反転する
といった「行ってこい」の値動きになりやすい点に注意が必要です。また、156〜157円台では政府・日銀による円安けん制や介入観測も高まりやすく、突然の要人発言で一気に1円程度逆方向に振れるリスクも頭の片隅に置いておきたいところです。

投資判断における留意点

イベントが多い日は、「全部取りに行こう」とすると、どうしても高値掴み・安値売りになりがちです。今日は、
・どの水準を背にロットを張るのか(155.50円割れか、156.80円超えか)
・どの時間帯で勝負するのか(高田発言直後か、米指標後か、それともクローズ前か)
・どの程度の変動幅までを想定してポジションサイズを決めるのか
をあらかじめ決めたうえで、「自分のシナリオと違う動きになったら素直に撤退する」ことを徹底したいところです。ボラティリティが高いからこそ、ノーポジションで様子を見るという選択肢も含めて、自分のルールに沿ったトレードを心掛けていきましょう。

免責事項

本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。