ドル円コンパス

【ドル円コンパス】今日の為替相場予想(2026年7月14日)

おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、中東情勢の再緊迫化を受けた原油高と米長期金利の上昇を背景に、終日底堅く推移しました。東京時間はGPIFの国内投資をめぐる報道と政府発言で上下に振れたものの、NY時間には「有事のドル買い」と米金利上昇が改めて優勢となり、162.48円近辺まで上昇。日足は終値162.431円の陽線で引けています。今日は21時30分の米CPIと、23時からのウォーシュFRB議長による初の議会証言が最大の焦点です。上昇基調は維持されていますが、指標前後は米金利と介入警戒を巻き込み、値幅が一気に広がる可能性があります😌(公開時刻:07:54/日本時間)。

ドル円:昨日の振り返り(2026年7月13日)

昨日のドル円は、161.70円台で取引を開始したあと、朝方に161.62円まで下押ししたものの、米国とイランの軍事的緊張が再び強まったことを受けて、早い時間からドル買い・円売りが優勢となりました。原油価格の上昇が米国のインフレ再加速懸念につながり、米長期金利も上昇。東京午後はGPIFの運用方針をめぐる報道と政府発言で乱高下しましたが、海外時間には再び上方向へ傾き、最終的に高値圏で引けています。

日付 始値 高値 安値 終値
2026年7月13日 161.705 162.487 161.620 162.431

※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。

東京時間

東京時間のドル円は、7時台に161.62円まで下押ししたあと、米軍によるイランへの追加攻撃やホルムズ海峡をめぐる緊張が意識され、8時台には162円台へ急速に切り返しました。原油高を受けて米長期金利が上昇したことに加え、仲値に向けた輸入企業のドル買いも入り、午前中は162.15円近辺まで上昇。その後は米金利の上昇がいったん落ち着き、162円前後でのもみ合いに移りました。

午後2時50分すぎには、政府がGPIFの基本ポートフォリオ変更を現時点で想定していないとの報道が伝わり、国内資産への大規模な資金回帰を期待した円買いが巻き戻され、ドル円は162.35円近辺まで急伸しました。ところが、その後に木原官房長官が「必要があればポートフォリオを修正する」との趣旨の発言を行うと、今度は161.85円近辺まで急落。5分足でも15時前後から16時台にかけて大きな往来が確認でき、GPIF関連の一つひとつのヘッドラインに相場が敏感に反応した時間帯でした。

欧州・NY時間

欧州時間に入ると、GPIF報道をめぐる乱高下はいったん落ち着き、ドル円は162円台前半を中心に推移しました。翌日に米CPIとウォーシュFRB議長の議会証言を控えていたことから、積極的に上値を追う動きは限られたものの、中東情勢の悪化によるドル需要と原油高が下値を支えました。一方、162円台では日本当局による為替介入への警戒感も根強く、ロンドン序盤は上下ともに決め手を欠く展開となりました。

NY時間では、米国とイランの攻撃の応酬やホルムズ海峡をめぐる不透明感から原油相場が急伸し、米10年債利回りも4.6%台まで上昇しました。さらに、ウォラーFRB理事が、コアインフレが再び強まる場合には近い将来の金融引き締めを検討する必要があるとの認識を示したことで、ドル買いが優勢に。ドル円は深夜以降に162.40円台へ上昇し、一時162.487円の高値をつけたあと、162.431円で取引を終えました。

今日の注目材料

✅ 7月14日(火)の重要度の高い注目材料
時間 通貨 指標 重要度 前回 予想
21:30 🇺🇸 消費者物価指数(前月比) ⚡⚡⚡⚡ +0.5% -0.1%
21:30 🇺🇸 消費者物価指数(前年比) ⚡⚡⚡⚡ +4.2% +3.8%
21:30 🇺🇸 消費者物価指数 コア(前月比) ⚡⚡⚡⚡ +0.2% +0.2%
21:30 🇺🇸 消費者物価指数 コア(前年比) ⚡⚡⚡⚡ +2.9% +2.8%
23:00 🇺🇸 ウォーシュFRB議長の議会証言 ⚡⚡⚡⚡⚡
25:40 🇺🇸 バーFRB理事の発言 ⚡⚡
26:30 🇺🇸 クックFRB理事の発言 ⚡⚡
27:55 🇺🇸 ボウマンFRB副議長の発言 ⚡⚡

今日の最大の注目材料は、21時30分に発表される6月米消費者物価指数です。前回の5月CPIは前月比+0.5%、前年比+4.2%まで加速し、その上昇の多くをエネルギー価格が占めました。今回は6月中のガソリン価格低下を反映し、ヘッドラインは前月比-0.1%、前年比+3.8%への鈍化が予想されています。ただし、市場がより重視するコア指数は前月比+0.2%と横ばい予想であり、表面的なヘッドラインの低下だけでインフレ懸念が後退するとは限りません。

さらに23時からは、ウォーシュFRB議長が就任後初めて、半期金融政策報告について下院で証言します。CPI発表直後の市場が利上げ観測を強めるのか、それとも後退させるのかを見極めたうえで、議長が原油高、コアインフレ、雇用、今後の政策運営をどのように評価するかが焦点です。深夜にはバー理事、クック理事、ボウマン副議長の発言も続きますが、こちらはAIや金融包摂が主なテーマとなるため、金融政策への直接的な言及が出るかを確認したいところです。

今日の見通し

今日のドル円は、日足の上昇トレンドと原油高・米金利上昇が下値を支える一方、米CPIの鈍化予想と162円台後半での介入警戒が上値を抑える構図です。東京から欧州時間にかけては162円台前半〜半ばでの持ち合いを基本とし、21時30分以降はCPIと米長期金利の反応によって方向が決まりやすくなります。上方向では162.50円を突破できるか、下方向では162円台を維持できるかが最初の分岐点です。

ファンダメンタルズ分析

ドル買い材料としては、米国とイランの対立激化、原油価格の急上昇、米長期金利の上昇、そしてウォラーFRB理事のタカ派寄りの発言が挙げられます。原油高は日本にとって貿易収支の悪化要因になりやすく、同時に米国ではインフレ再燃と政策金利の高止まり観測につながるため、現状はドル高・円安に結びつきやすい材料です。中東情勢に新たな悪化報道が出れば、CPI発表前でも162.50円突破を試す可能性があります。

一方、ドル売り材料は、6月CPIが予想以上に鈍化し、米金利が大きく低下するケースです。とくにコア指数まで弱ければ、早期利上げ観測が後退し、直近のドル買いポジションが巻き戻される可能性があります。また、162円台後半から163円台では日本政府・日銀による為替介入への警戒がさらに強まりやすく、GPIFの国内投資をめぐる新たな発言も円買い材料になり得ます。今日は、CPIの数字だけでなく、米金利と当局発言を同時に確認する必要があります。

テクニカル分析

📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
日足では、終値162.431円が25日線の161.43円近辺、75日線の159.71円近辺、200日線の157.12円近辺をすべて上回っています。3本の移動平均線はいずれも上向きで、並びも25日線、75日線、200日線の順となっており、中期的な上昇トレンドは明確です。目先は25日線よりも上の161.40〜161.60円帯が重要な押し目候補で、ここを維持する限りは上方向への優位性が残ります。

📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
ローソク足は一目均衡表の雲を大きく上回っており、転換線と基準線も価格の下側に位置しています。転換線は161.65円近辺、基準線は161.19円近辺で、短中期のサポート候補として意識されます。先行スパンも上向きで、トレンドの形は強いままです。ただし、価格と雲の距離が開いているため、CPIが弱かった場合には161円台後半までの調整が入っても、直ちに上昇トレンド崩壊とは言い切れません。

📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
MACDはプラス圏を維持しているものの、MACD線は0.565近辺、シグナル線は0.611近辺で、MACD線がシグナル線を下回っています。ヒストグラムも小幅なマイナスであり、価格が高値圏にある一方、上昇モメンタムはまだ完全には再加速していません。今後、162.50円を上抜ける動きとともにMACDが再び上向けば上昇継続の信頼度が高まり、逆に価格が失速したままヒストグラムのマイナス幅が拡大すれば、短期調整への警戒が必要です。

5分足では、東京早朝の161.60円台から162円台へ切り返したあと、GPIF報道で一時的に大きく上下しながらも、NY時間には高値・安値を切り上げる流れへ移行しました。終盤は162.40円台で横ばいとなり、25本線と75本線が162.43円前後に収束。MACDもゼロライン近辺で小動きとなっています。短期的には上昇後のエネルギーをためている形で、162.50円を明確に超えるか、162.25円〜162.10円を割り込むかによって次の方向が出やすくなりそうです。

シナリオ分析

上昇シナリオ(確率55%・やや優勢)
上昇シナリオでは、米CPIが市場予想を上回る、またはコア指数の粘着性が確認され、米10年債利回りが高止まりするケースを想定します。加えて、ウォーシュFRB議長が物価安定を優先し、追加引き締めの可能性を排除しない姿勢を示せば、ドル円は162.50円を突破し、162.80円〜163.00円を試す可能性があります。163円を明確に上抜ければ163.30円方向も視野に入りますが、その水準では日本当局の円安けん制や介入警戒が急速に強まりやすい点に注意が必要です。

下落シナリオ(確率45%)
下落シナリオでは、ヘッドラインだけでなくコアCPIも予想を下回り、米金利が急低下するケースを想定します。この場合、直近の原油高とタカ派発言を材料に積み上がったドル買いが巻き戻され、まず162.10円〜161.90円が試されそうです。ここを明確に下抜けると、昨日安値に近い161.60円、さらに日足25日線が位置する161.40円近辺まで調整が広がる可能性があります。GPIF関連の円買い材料や介入を警戒させる発言が重なれば、下落が加速する場面も考えられます。

時間帯別の展開予想

東京時間
東京時間は、前日NY終盤の高値圏を引き継ぎ、162.20〜162.60円を中心とした推移を想定しています。中東情勢や原油価格が一段高となれば162.50円突破を試す可能性がありますが、今夜の米CPIを前に積極的な取引は控えられやすく、上昇しても163円手前では利益確定や介入警戒の売りが出やすいでしょう。逆に162.20円を割り込んでも、162円近辺では押し目を確認する動きが入りやすそうです。

欧州・NY時間
欧州時間はCPI前のポジション調整が中心となり、米金利と原油価格をにらみながら神経質なもみ合いになりそうです。21時30分のCPI発表直後は、ヘッドラインとコアの組み合わせによって上下へ大きく振れやすく、23時のウォーシュ議長証言で最初の動きが反転する可能性もあります。深夜のFRB高官発言まで含めると、今日は一方向の値動きよりも、複数回の急変を想定しておくべき一日です。

今日の予想レンジ

予想レンジ:161.40円〜163.30円
東京から欧州時間は162円台前半〜半ばでの持ち合いを想定していますが、NY時間は米CPIとウォーシュFRB議長の議会証言を受けて、上下どちらにも1円規模の値幅が出る可能性があります。基本的には上昇トレンドを維持しつつ、161.40円〜163.30円の広いレンジ内で指標後の方向を探る展開を見込んでいます。

🔁 上値抵抗線:162.50円、163.00円
最初の抵抗は昨日高値の162.487円と重なる162.50円です。ここを明確に上抜けると162.80円、心理的節目の163.00円が次の目標になります。163円台へ定着すれば163.30円方向へ上値余地が広がりますが、同時に介入警戒も一段と高まりやすくなります。

🔁 下値支持線:162.10円、161.60円
下方向では、東京・欧州時間に何度も意識された162.10円近辺が最初の支持線です。ここを割り込むと162円の節目を挟み、昨日安値に近い161.60円が次のサポートになります。161.60円を下抜けた場合は、日足25日線が位置する161.40円近辺までの調整を想定しておきたいところです。

📉 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、「米CPIまたはコアCPIが予想を上回り、米10年債利回りが4.6%台を維持したまま、162.50円を明確に上抜けること」です。この場合は163.00円〜163.30円方向への上昇が意識されます。下方向の条件は、「CPIが予想以上に鈍化して米金利が低下し、162.10円から161.90円の支持帯を下抜けること」です。この場合は161.60円、さらに161.40円方向へ調整が広がりやすくなります。

⚠️ 注意すべきリスク要因
今日の主なリスク要因は、米CPIのヘッドラインとコアが異なる方向を示すこと、ウォーシュFRB議長の証言でCPI直後の値動きが反転すること、中東情勢や原油価格に関する突発的なヘッドライン、日本当局による円安けん制や為替介入への警戒、GPIFの国内投資をめぐる追加発言です。とくに21時30分前後はスプレッドの拡大や急激な価格飛びにも注意が必要です。

☑️ 投資判断における留意点
今日は、CPI発表直後の第一波だけで方向を決めつけず、米長期金利が同じ方向へ動いているか、162.50円または162.10円の節目を実体で抜けたかを確認することが大切です。また、23時のウォーシュ議長証言を控えているため、CPI直後に大きく動いても、その後に全戻しとなる可能性があります。値動きを追いかけるより、重要水準と金利の反応がそろうまで冷静に見極めたい局面です。

免責事項

本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。