おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、東京時間の実需買いと中東情勢を背景にした「有事のドル買い」で157円台前半まで上昇しました。ただ、157円台では日本当局の為替介入警戒や、本日のベッセント米財務長官と高市首相・片山財務大臣との会談を前にした様子見も強く、一方的に上値を伸ばす展開にはなりませんでした。今日は日米会談と米CPIが重なる、かなり重要度の高い一日になりそうです😌(公開時刻:07:52/日本時間)
ドル円:昨日の振り返り(2026年5月11日)
5月11日(月)のドル円は、始値156.521円、安値156.521円、高値157.273円、終値157.137円となり、日足では陽線で引けました。前週末からの156円台半ばでの底堅さを引き継ぎ、東京時間に157円台へ乗せたあとは、欧州・NY時間も157円台前半を中心に推移。値幅は約75銭と極端に大きいわけではありませんが、安値と始値が同水準となっており、下値では買いが入りやすい一日でした。
背景としては、イラン情勢をめぐる不透明感が再び強まり、原油価格や米長期金利の上昇がドル買いを支えたことが大きかった印象です。一方で、157円台に入ると日本政府・日銀による為替介入への警戒感が意識され、上値追いは限定的でした。特に本日12日に予定されているベッセント米財務長官と高市首相、片山財務大臣との会談を前に、為替に関する発言が出る可能性もあり、積極的なポジションメイクは控えられやすい地合いでした。
日足チャートを見ると、前日の下落に対して一定の反発を見せたものの、25日移動平均線や75日移動平均線を明確に回復するところまでは届いていません。つまり、ローソク足単体では陽線で買い戻し優勢だった一方、テクニカル上はまだ上値の重さも残る形です。157円台前半を足場にできるか、それともCPIや日米会談をきっかけに156円台へ押し戻されるかが、今日の大きな分岐点になりそうです。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年5月11日 | 156.521 | 157.273 | 156.521 | 157.137 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
東京時間のドル円は、156円台半ばからスタートしたあと、朝方にかけて156.90円台までじりじりと水準を切り上げました。中東情勢をめぐる警戒感から「有事のドル買い」が入りやすかったことに加え、原油高を通じた日本の貿易収支悪化への意識も、円売り方向に作用したと見られます。もっとも、157円手前では介入警戒もあり、序盤から一気に上抜けるというより、慎重に上値を試す動きでした。
仲値前後には実需筋のドル買いも加わり、ドル円は157円台へ上昇しました。その後は157.10円前後を中心としたもみ合いに移行し、午後にかけても大きく崩れることなく推移しています。5分足では、朝方の上昇で25本線・75本線が200本線を上回る場面が見られ、短期的には買い優勢。ただ、午後には移動平均線の傾きが次第に緩やかになり、157円台前半で方向感を探る展開となりました。
欧州・NY時間
欧州時間に入っても、ドル円は157円台前半での推移が続きました。米イラン交渉をめぐる不透明感が残るなか、原油価格や米長期金利が上昇しやすい地合いとなり、ドル買い・円売りが下支えになりました。一方で、157円台では政府・日銀の介入警戒が強まりやすく、欧州勢が入ってからも上値を積極的に追う動きは限定的でした。
NY時間では、米主要指標の発表がなかったこともあり、相場は引き続き157円台前半のレンジ内で推移しました。終盤にかけては一時157.273円まで上昇し、日中高値を更新しましたが、その後は157.10円台まで押し戻されて引けています。全体としては、下値では中東情勢・原油高・米金利が支え、上値では介入警戒と日米会談前の様子見が抑える、「買い戻し優勢ながらも上値限定」の一日だったと言えそうです。
ドル円:今日の注目材料(2026年5月12日)
| 時間 | 通貨 | 指標・要人発言 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 16時頃 | 🇯🇵🇺🇸 | ベッセント米財務長官と高市首相の会談 | ⚡️⚡️⚡️ | ― | ― |
| 未定 | 🇯🇵🇺🇸 | ベッセント米財務長官と片山財務大臣の会談 | ⚡️⚡️⚡️ | ― | ― |
| 16:15 | 🇺🇸 | NY連銀総裁ウィリアムズ氏の発言 | ⚡️⚡️ | ― | ― |
| 21:30 | 🇺🇸 | 消費者物価指数(前年比) | ⚡️⚡️⚡️ | +0.9% | +0.6% |
| 21:30 | 🇺🇸 | 消費者物価指数(前月比) | ⚡️⚡️⚡️ | +3.3% | +3.7% |
| 21:30 | 🇺🇸 | 消費者物価指数 コア(前年比) | ⚡️⚡️⚡️ | +0.2% | +0.3% |
| 21:30 | 🇺🇸 | 消費者物価指数 コア(前月比) | ⚡️⚡️⚡️ | +2.6% | +2.7% |
今日の注目材料は、通常の米指標だけではなく「日米」の会談が入っている点が大きな特徴です。ベッセント米財務長官と高市首相、片山財務大臣との会談では、為替水準そのものへの直接的な言及があるかどうかに加えて、急速な円安や為替介入に対する日米の距離感が市場にどう受け止められるかが焦点になります。ドル円が157円台にいるタイミングだけに、発言のトーン次第では短時間で上下に振れやすい材料です。
そしてNY時間の中心材料は、21:30発表の米消費者物価指数です。今回の予想は、項目ごとに強弱が混在しており、単純に「強い・弱い」と一言で整理しにくい内容になっています。特にコア指数が市場予想を上回る場合は、FRBの利下げ観測が後ずれし、米長期金利上昇を通じてドル円の上昇要因になりやすい一方、下振れすれば米金利低下とドル売りにつながりやすいです。今日は日米会談で円サイド、CPIでドルサイドが動くため、両方をセットで見る必要があります。
ドル円:今日の見通し(2026年5月12日)
今日のドル円は、157円台前半を中心に、日米会談と米CPIを待つ神経質な展開を想定しています。昨日は陽線で終えたものの、日足では25日線・75日線の下にあり、テクニカル面ではまだ上値の重さが残っています。一方で、中東情勢の不透明感や原油高、米長期金利の上昇が続く場合は、ドル円の下値も限られやすい地合いです。したがって、東京〜欧州は157円前後でのもみ合い、NY時間はCPIをきっかけにレンジを広げる展開をメインに見ています。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面では、中東情勢、原油価格、米金利、日米当局者の発言が複雑に絡み合っています。米イラン交渉をめぐる不透明感が残るなか、原油価格が上昇すると、米国ではインフレ再燃懸念から金利上昇・ドル買いにつながりやすく、日本では輸入コスト増による貿易収支悪化が円売り材料として意識されやすくなります。昨日のドル円が底堅かったのも、この「有事のドル買い」と「原油高による円売り」が同時に働いた面がありました。
ただし、上方向も簡単ではありません。157円台から158円方向へ進むほど、日本政府・日銀の介入警戒は強まりやすく、今日はベッセント米財務長官の来日中という特殊な状況でもあります。市場では、為替介入への理解や日銀の金融政策に関するメッセージが出るかどうかも意識されています。加えて、NY時間のCPIが強ければドル買い、弱ければドル売りという反応になりやすいため、日中の値動きだけで一方向に決め打ちするより、材料通過後の米金利とドルインデックスの反応を確認したい一日です。
テクニカル分析

日足チャートでは、昨日のローソク足は陽線となり、前日の下落に対する買い戻しが入った形です。ただ、終値157.137円は25日移動平均線の158.511円、75日移動平均線の157.415円を下回っており、上昇トレンドへ完全に復帰したというより、下げ止まりを確認している段階と見ています。200日移動平均線は154円台にあり、中長期の大きな上昇基調は残っていますが、短期的には157円台後半〜158円台前半が重い抵抗帯になりそうです。
📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
25日線は158.50円台、75日線は157.40円台にあり、現値はその下で推移しています。特に75日線の157.40円台をしっかり上抜けられるかが、今日の上方向の最初のチェックポイントです。ここを回復できれば157.80円〜158.00円方向への戻り余地が広がりますが、上抜けに失敗すると、157円台前半での戻り売りが入りやすくなります。200日線は154円台で上向きを維持しており、中長期のサポートとしてはまだ距離があります。
📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
一目均衡表では、ローソク足が雲の中〜下限付近で推移しており、強い上昇トレンドというよりは、いったん方向感を探る局面です。転換線・基準線が上値側に位置しているため、157円台後半では戻り売りが出やすく、明確に雲上限方向へ抜けるにはCPIや米金利の後押しが必要になりそうです。一方、雲下限を割り込むような動きになると、156円台半ば〜前半への調整が意識されやすくなります。
📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
MACDはゼロラインを下回り、シグナル線も下向きで、日足ベースの短期モメンタムはまだ弱めです。昨日は陽線でしたが、MACDを見る限りでは、まだ反転上昇というよりも下落後の自律反発に近い印象があります。ここからヒストグラムのマイナス幅が縮小し、価格が75日線を回復できれば上昇再開の芽が出てきますが、157円台前半で失速すると、もう一度下方向を試す可能性もあります。

5分足チャートでは、東京朝に156円台半ばから157円台へ急速に切り上げたあと、日中は157.00〜157.15円台を中心とした横ばいが続きました。NY時間後半には157.27円付近まで上値を試しましたが、引け前には157.10円台へ戻されており、短期的には上昇トレンドというより「157円台前半のレンジ」と見たほうが自然です。25本・75本・200本移動平均線は終盤にかけて157.10〜157.17円台に集まり、方向感がかなり中立化しています。157.20円台を上抜ければ短期買い、157.10円を割り込むと156.90円台への下押しに注意したいところです。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、日米会談で為替介入を強く連想させる発言が出ず、NY時間の米CPIが市場予想を上回るケースを想定します。この場合、米利下げ観測が後ずれし、米長期金利上昇を通じてドル買いが入りやすくなります。まずは昨日高値の157.27円近辺、次に75日線が位置する157.40円台が上値のチェックポイントです。ここを明確に上抜けると、157.80円〜158.20円方向への戻りを試す展開も視野に入ります。ただし、158円台では介入警戒が再び強まりやすく、上昇しても一直線というより、ヘッドラインを確認しながらの慎重な値動きになりそうです。
↘ 下落シナリオ(確率55%・ややメインシナリオ)
下落シナリオでは、日米会談で為替の過度な変動に警戒するようなトーンが強まり、さらに米CPIが予想を下回るケースを想定します。この場合、米金利低下と介入警戒が重なり、ドル円は157円台前半から156円台へ押し戻されやすくなります。まずは157.00円、次に昨日安値・始値の156.52円近辺が重要なサポートです。156.50円を明確に割り込むと、156.30円、さらに156.00円方向まで調整が広がる可能性があります。日足MACDがまだ弱いことを踏まえると、上値を追うよりも、157円台後半で失速した場合の反落には少し注意しておきたい局面です。
時間帯別の展開予想
🕘 東京時間
東京時間は、前日NY終盤の157円台前半を引き継ぎ、まずは157.00〜157.30円台でのもみ合いを想定しています。東京勢としては、16時頃の日米会談や21:30の米CPIを控えて、大きくポジションを傾けにくい時間帯です。157.20円台を上抜けても、157.40円台では戻り売りが出やすく、逆に157.00円を割り込むと156.80円台まで軽く下げる可能性があります。午前は仲値フロー、午後は日米会談前のポジション調整に注意したいところです。
🕓 欧州時間
欧州時間は、16時頃のベッセント米財務長官と高市首相の会談、16:15のウィリアムズNY連銀総裁発言が重なり、ヘッドラインで短期的に振れやすい時間帯になります。為替介入に関する直接的・間接的なメッセージが出れば、ドル円は瞬間的に下方向へ反応する可能性があります。一方、会談内容が無難で、ウィリアムズ氏の発言もインフレ警戒寄りに受け止められれば、CPI前に157円台半ばを試す展開も考えられます。ただし、NYのCPIを前に深追いはしにくく、上下どちらも一度戻される動きには注意です。
🕘 NY時間
NY時間は、21:30の米CPIが最大の山場です。特にコア指数が予想を上回るかどうか、そして結果を受けて米10年債利回りが上昇するか低下するかが重要になります。強いCPIなら157.50円超えから158円方向、弱いCPIなら156.50円方向への下押しが想定されます。ただし、今日は日米会談の余韻も残るため、CPI後にドル買いとなっても介入警戒で上値が伸びない可能性があります。値動きの初動だけで判断せず、発表後15〜30分程度の米金利と株価の反応も合わせて確認したい一日です。
ドル円:今日の予想レンジ(2026年5月12日)
↕ 予想レンジ:156.30円〜158.20円
今日は、材料の大きさを考えると通常よりやや広めのレンジを想定しています。東京〜欧州時間は157円台前半を中心とした様子見、NY時間は米CPIを受けて156円台半ば〜158円台前半のどちらかを試す展開になりやすいと見ています。日足のテクニカルはまだ上値の重さを示していますが、ファンダメンタルズ面では中東情勢と米金利がドル円を下支えしており、上下どちらにも振れやすい一日です。
🔁 上値抵抗線:157.30円、157.50円、158.00円
上方向では、まず昨日高値圏の157.30円近辺が最初の抵抗線です。ここを超えると75日移動平均線が位置する157.40〜157.50円台が次のポイントになります。さらにCPIが強く、米金利が上昇する場合は158.00円方向への上昇も考えられますが、158円台では介入警戒と日足25日線の存在が重しになりやすく、上抜けには相応の材料が必要です。
🔁 下値支持線:157.00円、156.50円、156.30円
下方向では、まず157.00円が短期的な心理的節目です。ここを割り込むと、昨日の始値・安値である156.52円近辺が重要なサポートになります。156.50円を明確に割り込むと、日足の陽線を否定する形になり、156.30円前後まで下値余地が広がりやすくなります。さらに156円割れまで進む場合は、短期の買いポジションの手仕舞いも重なりやすいため注意が必要です。
📉 ブレイクアウト条件
上方向のブレイク条件は、157.50円台を明確に上抜け、米CPI後に米長期金利が上昇を維持することです。この場合、158.00円〜158.20円方向への戻りを試しやすくなります。下方向のブレイク条件は、日米会談を受けて介入警戒が強まり、157.00円を割り込んだうえで156.50円も下抜けることです。この場合は、156.30円〜156.00円方向への調整を想定しておきたいところです。
注意点・投資判断の留意事項
⚠️ 注意すべきリスク要因
今日は、米CPIだけでなく、日米会談というイレギュラーな材料が入っているため、通常の指標日よりもヘッドラインリスクが高めです。特に、為替介入に対する日米の認識や、急速な円安へのけん制が出た場合、数字とは関係なく円買いが入る可能性があります。また、中東情勢や原油価格の急変、米長期金利の上下、CPI発表直後のスプレッド拡大にも注意が必要です。材料が多い日は、理由づけが後から変わることもあるため、「CPIだけ」「会談だけ」と単一要因で決めつけないことが大切です。
☑️ 投資判断における留意点
今日のような日は、全部の値動きを取りに行くよりも、あらかじめ注目価格と時間帯を絞っておくほうが冷静に対応しやすいです。157.50円を上抜けたあとの定着確認、または156.50円を割り込んだあとの戻り確認など、条件がそろった場面だけを見るという考え方も有効です。CPI発表直後は値動きが荒くなりやすく、初動と逆方向に振れることもあります。無理にエントリーせず、ノーポジで通過後の形を見ることも、立派なリスク管理のひとつです。
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