おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、東京時間に159.97円近辺まで戻りを試したものの、その後は「有事のドル買い」の巻き戻しと米長期金利の低下、そして日本当局の為替介入警戒が重なり、NY時間には158.65円近辺まで下押しされる展開となりました。中東情勢の緊張緩和期待が出てきたことで、これまで相場を支えていた地政学リスク由来のドル買いがやや後退した形ですね。ただ、日足で見ると25日線の上を維持しており、トレンドそのものが完全に崩れたわけではありません。足もとは「160円台定着失敗後の調整局面」ではあるものの、159円割れでは押し目買いも入りやすく、上昇基調のなかでのスピード調整という見方がまだ優勢です😌(公開時刻:08:12/日本時間)
昨日の振り返り(2026年3月31日)
昨日のドル円は、東京早朝に159.80円台でスタートしたあと、朝方には159.97円近辺まで上昇し、160円再トライをうかがう場面がありました。ただ、その後は月末・期末フローが交錯するなかで上値を伸ばし切れず、徐々に失速。日本政府・日銀による為替介入への警戒感が引き続き強く意識されたことに加え、米長期金利の低下が重しとなり、東京午後には159円台半ばへと押し戻されました。
海外時間に入ると、ドル円の下押し圧力はさらに強まりました。背景として大きかったのは、中東情勢をめぐる報道の変化です。これまでドル買い材料として機能していた「有事のドル買い」が、トランプ大統領による軍事作戦早期終結示唆や、イラン大統領の終戦に向けた意思表明を受けて巻き戻され、原油価格も一時100ドル割れまで低下。これに米金利低下が重なったことで、ドル円はNY時間に158.65円近辺まで下落しました。
結果として、3月31日(火)の日足は始値159.669円、高値159.974円、安値158.655円、終値158.711円でクローズ。日足は実体のしっかりした陰線となり、前日までの高値圏からやや調整色を強める形になりました。もっとも、160円台での達成感と介入警戒が上値を抑えた一方で、158円台半ばでは下げ渋りも見られており、「上昇トレンドのなかの調整」という見方はまだ維持できます。次の焦点は、159円台を早期に回復できるか、それとも158円台前半まで調整幅を広げるかになりそうです。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月31日 | 159.669 | 159.974 | 158.655 | 158.711 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
31日の東京時間のドル円は、前日のNY終盤に159円台後半まで戻した流れを引き継ぎ、159.80円台で底堅くスタートしました。午前中は仲値にかけてやや買いが優勢となり、一時159.90円台まで浮上。もっとも、160円手前ではさすがに戻り売りも厚く、月末・四半期末の実需フローが交錯するなかで上値は限定されました。足もとでは「有事のドル買い」が相場を支えてきたものの、東京市場ではその勢いがやや鈍り始めていた印象です。
午後に入ると、米長期金利の時間外低下が重しとなり、ドル円は159円台半ばへとじり安に。加えて、「トランプ大統領は戦争を終わらせる用意がある」との米メディア報道を受けて、地政学リスク由来のドル買いがやや巻き戻される場面もありました。もっとも、その時点では戦争終結に対する不透明感も強く、下げは一方向には進まず、159.50〜70円台でのもみ合いが続きました。5分足でも25本線と75本線が下向きに傾き、東京後半は戻りの鈍い流れが確認できました。
欧州・NY時間
欧州時間は、東京後半の重い流れを引き継ぎつつ、159円台半ばを中心とした神経質な推移が続きました。ロンドン勢も期末フローをこなしながらの取引となり、大きな方向感は出にくかったものの、介入警戒感と米金利低下がじわじわと上値を抑える展開。中東情勢に関するヘッドラインには引き続き敏感でしたが、相場は次第に「有事のドル買い」よりも、その巻き戻しに反応しやすい地合いへ移りつつありました。
NY時間では、米長期金利の低下が続いたことに加え、トランプ大統領の発言やイラン側の姿勢を受けて中東情勢の緊張緩和期待が広がり、これまで支えとなっていたドル買いが後退。原油先物も一時99ドル台まで下げ、インフレ再燃懸念がやや和らいだことから、ドル円は158.65円近辺まで下落しました。ただし、終盤にかけては158円台後半で下げ渋り、安値圏から小幅に持ち直して引けています。全体としては、「160円台回復失敗」から「有事プレミアム剥落」を織り込む一日だったと言えそうです。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標・要人 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 08:50 | 🇯🇵 | 第1四半期日銀短観 | ⚡⚡⚡ | +15 | +16 |
| 21:15 | 🇺🇸 | ADP雇用統計 | ⚡⚡ | +6.3万人 | +4.0万人 |
| 21:30 | 🇺🇸 | 小売売上高 | ⚡⚡⚡ | -0.2% | +0.5% |
| 21:30 | 🇺🇸 | 小売売上高(除自動車) | ⚡⚡⚡ | 0.0% | +0.3% |
| 22:10 | 🇺🇸 | FRB理事バー氏の発言 | ⚡⚡ | ― | ― |
| 23:00 | 🇺🇸 | ISM製造業景況指数 | ⚡⚡⚡ | 52.4 | 52.3 |
今夜は米小売売上高やISM製造業景況指数、ADP雇用統計など注目材料が並びますが、今日のドル円を考えるうえでは、これらの数字だけに視線を固定するのではなく、「有事のドル買いがどこまで巻き戻されるのか」「米長期金利が下げ止まるのか」「160円方向で介入警戒が再燃するのか」という大きな流れを合わせて見ることが大切です。つまり、今日は“重要指標の答え合わせの日”であると同時に、“地政学リスク相場から通常の金利・景気相場に戻れるかを試す日”でもあります。
今日の見通し
今日のドル円は、昨日の調整で160円台への過熱感がやや整理された一方、日足ベースではまだ上昇トレンドの形を維持しており、まずは158円台後半で下げ止まれるかが焦点になりそうです。日本時間朝方は日銀短観への反応が先行する可能性がありますが、相場の本筋は依然として、米金利・中東情勢・介入警戒の三つ巴です。米指標が強ければ159円台回復を試す展開、弱ければ158円台前半〜半ばの押し目を探る展開が想定されるものの、いずれにしても“今日の材料だけでトレンドが新しく作られる”というよりは、これまでの地合いをどちらに補強するかという見方が自然でしょう。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面では、ここ数日ドル円を押し上げてきた地政学リスクプレミアムが、足もとでやや剥落し始めている点が大きな変化です。中東情勢そのものはなお流動的ですが、戦争終結期待や原油高一服を受けて、「有事のドル買い」を積み上げてきたポジションに調整が入りやすくなっています。そのため、今後は再び米国の景気・雇用・消費の底堅さ、そして米金利の方向感が、ドル円の主役に戻ってくる可能性があります。
一方、日本側では160円に近づくたびに介入警戒感が強まりやすい地合いが続いています。直近は財務官発言のインパクトも大きく、相場参加者は「160円台を無警戒に買い上がる」ことに慎重です。つまり、ドル円は依然として中期的には上昇トレンドのなかにあるものの、上値を追うには新たなドル買い材料と、それを正当化するだけの米金利上昇が必要な局面に入っています。今日は、その確認作業として米指標群が位置づけられる一日と言えそうです。
テクニカル分析

日足チャートでは、昨日のローソク足は実体のしっかりした陰線となり、直近の上昇に対するスピード調整を示す形になりました。ただし、終値は25日移動平均線や一目均衡表の雲上限を大きく上回っており、中期上昇トレンドそのものが崩れたわけではありません。足もとは、160円近辺で上値を抑えられながら、いったん159円台前半〜158円台後半で押し目の強さを試している局面と考えられます。
📈 移動平均線(25日・75日・200日)
25日線・75日線・200日線はいずれも上向きを維持しており、価格も依然として25日線の上側にあります。これは基調として押し目買い優位であることを示しています。一方で、短期的には25日線とのかい離が縮まりつつあり、上昇モメンタムがやや落ち着いてきた点には注意が必要です。今後、25日線付近でしっかり下げ止まれるなら上昇トレンド継続、明確に割り込むようなら調整局面が一段深まる可能性が出てきます。
📈 一目均衡表
一目均衡表では、ローソク足は依然として雲の上で推移しており、基準線・転換線も高値圏でのサポート候補として意識されやすい配置です。もっとも、短期的には転換線を割り込む動きが見られており、勢いの鈍化は明確です。雲上限や基準線が重なる158円台前半〜後半は、目先の重要な攻防ゾーンと言えるでしょう。ここを守れるなら再上昇の足場になりやすく、割れると調整色が濃くなりそうです。
📈 MACD
MACDはなおプラス圏にありますが、ヒストグラムはマイナス側へ傾き、短期モメンタムの失速を示しています。現状は「上昇トレンドのなかでの調整局面」という解釈が妥当で、ここからMACDが再び上向きに転じるかどうかが焦点です。シグナル線との乖離が再拡大すれば上昇再開、逆にゼロライン方向へ沈み込むようだと、レンジないし調整安が続く可能性を考えておきたいところです。

5分足チャートでは、東京〜欧州で159.70〜90円台を中心に推移したあと、NY時間にかけて一段安となり、158.65円近辺まで値を崩しました。その後は158.70円台前半で下げ渋り、小幅な戻りを試す動きとなっています。短期線は下向きですが、NY終盤からは下落スピードが鈍っており、いったん自律反発が入りやすい形です。目先は158.65円近辺の安値圏を守れるか、そして159円台を回復できるかが短期トレーダーにとっての分岐点になりそうです。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率40%)
上昇シナリオでは、日銀短観が底堅く、米小売売上高やISM製造業景況指数も大崩れせず、米金利が持ち直すケースを想定します。この場合、昨日の下げはあくまで「有事のドル買いの巻き戻し」に伴う一時的な調整だったと整理され、ドル円は159円台前半〜半ばを回復する可能性があります。さらに159.50円を明確に上抜けると、159.80円〜160.00円方向への戻り試しも視野に入ります。ただし、160円近辺では依然として介入警戒感が強く、上昇しても急騰よりは段階的な戻りになりやすいでしょう。
↘ 下落シナリオ(確率60%・やや優勢)
下落シナリオでは、米指標が弱めに出て米金利低下が続くケースや、中東情勢の緊張緩和期待がさらに広がって「有事のドル買い」の巻き戻しが進むケースを想定します。この場合、まずは昨日安値圏の158.65円近辺を試し、そこを明確に割り込むと158.30円、さらに158.00円方向まで調整幅が広がる可能性があります。足もとは短期モメンタムが弱っているため、戻り売りが入りやすい環境にあり、159円台回復に失敗するようなら下方向への警戒を少し強めて見ておきたいところです。
時間帯別の展開予想
🕒 東京時間
東京時間は、朝方の日銀短観が最初の材料になりますが、反応は一時的にとどまりやすく、むしろ前日NYの下落に対する自律反発がどこまで続くかが注目されます。158.70円前後からスタートしたあと、159円ちょうど付近まで戻せるかがまず焦点になりそうです。一方で、戻りが鈍いようなら、昨日安値圏を再度試す流れにも注意が必要です。
🕔 欧州時間
欧州時間は、米指標を前にしたポジション調整が中心となりやすく、158円台後半〜159円台前半でのレンジ推移を基本シナリオとしています。中東関連ヘッドラインや原油価格の急変があれば一時的に上下へ振れやすいものの、基本的にはNYの材料待ちになりやすい時間帯です。戻り売りと押し目買いが交錯し、やや方向感の出にくい展開が想定されます。
🕙 NY時間
NY時間は、ADP雇用統計、小売売上高、ISM製造業景況指数といった米景気関連指標が続き、相場が最も動きやすい時間帯になりそうです。ただし、今日の値動きを決めるのは指標結果そのものだけではなく、それが米金利や「有事プレミアム剥落後のドル地合い」をどう変えるかです。強い結果ならドル円は159円台回復を試し、弱い結果なら158円台前半方向への下押しもあり得ますが、どちらに動いても“今の相場のテーマに沿うかどうか”を見極める必要があります。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:158.30円〜159.80円
今日は、158.30円〜159.40円のレンジを想定しています。東京〜欧州時間は158円台後半中心の神経質なもみ合い、NY時間は米指標群を受けてレンジの上限または下限を試す展開をメインシナリオとして見ています。
🔼 上値抵抗線:159.00円、159.20円、159.80円
上方向では、まず節目の159.00円が最初の抵抗帯です。ここを超えると、昨日東京〜欧州で意識された159.20円前後、さらに戻りの目安として159.50円近辺が上値メドになります。159.50円をしっかり上抜けてくると、昨日下落分のかなりの部分を取り戻す形となり、159.80円方向も視野に入ります。
🔽 下値支持線:158.65円、158.30円、158.00円
下方向では、まず昨日安値圏の158.65円近辺が最初のサポートです。ここを明確に割り込むと、次は158.30円前後、その下では心理的節目の158.00円が意識されます。158円割れまで下げると、日足の調整色が一段と強まりやすく、短期筋の戻り売りも入りやすくなりそうです。
💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件としては、「米小売売上高やISM製造業景況指数が強く、米長期金利が持ち直し、159.20円〜159.40円を明確に上抜けること」が挙げられます。この場合は159.70円、さらに160円方向への戻り余地が広がります。
下方向のブレイクアウト条件としては、「米指標が弱く、有事のドル買い巻き戻しと米金利低下が続き、158.65円を割り込むこと」です。この場合は158.30円〜158.00円方向への調整が進みやすくなります。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今回の相場では、
・中東情勢をめぐる突発ヘッドライン
・原油価格の急変動
・米長期金利の方向感
・日本当局の円安けん制再強化
・強い米指標でも介入警戒で上値が伸びないリスク
といった点が重要です。とくに今は「材料の良し悪し」だけでなく、「その材料が有事プレミアムの剥落を打ち消せるかどうか」が相場のポイントになっています。
☑️ 投資判断における留意点
今日は材料が多く、値動きも荒くなりやすい一日です。だからこそ、
・159円回復を見てから戻りに乗るのか
・158.65円割れを確認して戻り売りを狙うのか
・あるいは指標通過まで様子見を徹底するのか
を先に決めておくことが大切です。相場テーマが「有事のドル買い」から「通常の景気・金利相場」へ移る過渡期にあるため、同じ材料でも反応が揺れやすい局面です。値幅を追いかけすぎず、条件がそろった場面だけを丁寧に狙っていきたいですね。
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