おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、中東情勢の緊迫化と原油高を背景にした「有事のドル買い」が引き続き優勢となるなか、東京時間から159円台を意識した高値圏で推移し、NY時間には米新規失業保険申請件数や住宅関連指標の堅調さも支えとなって、終盤は159円台前半まで水準を切り上げる一日になりました。もっとも、159円台では政府・日銀の介入警戒感もかなり強く、上値を追っては押し戻される場面もあり、地合いそのものは強いものの、値動きはかなり神経質ですね😌(公開時刻:08:07/日本時間)
昨日の振り返り
昨日のドル円は、東京早朝の158.90円前後からスタートすると、中東情勢の長期化懸念やWTI原油先物の高止まりを背景に、まずは159円台乗せを試す展開となりました。午前には一時159.25円近辺まで上昇し、約2カ月ぶりの高値圏を付けましたが、この水準では政府・日銀による口先介入や実弾介入への警戒感が強く意識され、輸出企業のドル売りも重なって158.70円台まで押し戻される場面がありました。
その後は、原油価格と米長期金利の高止まりを支えに159円近辺へ持ち直し、欧州時間は158.80〜159.10円台を中心とした高値圏でのもみ合いに移行。NY時間序盤には、米新規失業保険申請件数が21.3万件と前週比で減少し、貿易収支や住宅着工件数も堅調だったことで、米景気の底堅さが再確認されました。これを受けてドル買いが再び優勢となり、終盤には159.30円台へと上値を広げています。
結果として、始値158.943円、高値159.431円、安値158.570円、終値159.324円と、日足では高値・安値ともに切り上げた陽線でクローズしました。中東リスクと原油高を背景にしたドル買い圧力が依然として強い一方で、159円台では当局警戒が一段と強まっており、「強いけれど素直には走らない」相場つきが鮮明になってきた印象です。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月12日 | 158.943 | 159.431 | 158.570 | 159.324 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
12日の東京時間のドル円は、前日の海外市場で158円台後半まで買われた流れを引き継ぎ、158.90円前後でスタートしました。朝方はWTI先物や米長期金利の上昇を背景にドル買いが強まり、午前8時すぎには159円台を回復。9時すぎには一時159.25円近辺まで上昇し、約2カ月ぶりの高値圏を付けました。ただ、この水準では「日米協調レートチェック観測」が広がった1月高値圏に近いこともあって、介入警戒が急速に強まり、実需のドル売りも重なって仲値後には158.70円台まで反落しました。
もっとも、午後にかけては原油高と米金利高止まりが引き続き下支えとなり、買い戻しが優勢に。正午前後には再び159円台を回復し、その後は158.90〜159.10円台でもみ合いへ移行しました。5分足チャートを見ると、東京時間は「159.20円台で頭を抑えられつつも、158.70円台では押し目買いが入りやすい」構図で、地合いの強さと上値の重さが同居した時間帯だったと言えそうです。
欧州・NY時間
ロンドン勢参入後の欧州時間は、原油の急騰がやや落ち着いたことや、介入警戒感が円買い・ドル売りを誘ったことで、158円台後半での小動きが中心となりました。ただ、地政学リスクを背景に基軸通貨としてのドル需要は依然として強く、下押ししても158.70円前後では底堅さを見せる展開。欧州時間全体では、東京で形成された高値圏レンジを引き継ぎながら、NYの材料待ちに移行していく流れでした。
NY時間序盤は、日本当局の介入観測がくすぶるなかで158.80円前後からのスタートとなりましたが、米新規失業保険申請件数が21.3万件と前週比で減少し、1月の貿易赤字縮小、住宅着工件数の上振れも確認されたことで、米景気の底堅さを手掛かりにドル買いが優勢となりました。加えて、トランプ大統領が原油高をさほど問題視しない姿勢を示し、イラン側も徹底抗戦姿勢を鮮明にしたことで、紛争長期化と原油供給停滞への警戒が改めて強まり、「有事のドル買い」が継続。ドル円は終盤に159.30円台まで水準を切り上げて引けています。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標・要人 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 21:30 | 🇺🇸 | 第4四半期GDP【改定値】 | ⚡⚡ | +1.4% | +1.4% |
| 21:30 | 🇺🇸 | 個人消費【改定値】 | ⚡⚡ | +2.4% | +2.4% |
| 21:30 | 🇺🇸 | PCEデフレーター | ⚡⚡ | +2.9% | +2.9% |
| 21:30 | 🇺🇸 | PCEコア・デフレーター(前月比) | ⚡⚡ | +0.4% | +0.4% |
| 21:30 | 🇺🇸 | PCEコア・デフレーター(前年比) | ⚡⚡ | +3.0% | +3.1% |
| 23:00 | 🇺🇸 | ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】 | ⚡⚡ | 56.6 | 54.6 |
| 23:00 | 🇺🇸 | JOLTS求人 | ⚡⚡ | 654.2万件 | 675万件 |
今夜は21時30分に米GDP改定値、個人消費、PCE関連指標がまとまって発表され、その後23時にはミシガン大学消費者信頼感指数速報値とJOLTS求人も控えています。単発の数字で一方向に決まるというより、昨日まで市場を支えてきた「米景気の底堅さ」「インフレ高止まり観測」「FRBの利下げ後ずれ観測」が、今日の一連の指標でどこまで補強されるかが焦点です。とくにPCEコア前年比が予想を上回るか、あるいは個人消費や求人件数が強さを保てるかによって、米金利とドル円の反応はかなり変わってきそうです。
もっとも、足もとでは数字そのもの以上に、中東情勢と原油価格の動向、そして159円台で高まる介入警戒感が相場の振れ幅を大きくしています。たとえ米指標が強めでも、159円台後半では達成感からの利食いが出やすく、逆にやや弱めの数字でも地政学リスクが意識される限り、ドル売りが長続きしない可能性があります。今日は米指標群を「景気・物価・雇用の総点検」として捉えつつ、ヘッドラインに振らされる地合いにも注意したいところです。
今日の見通し
今日のドル円は、昨日の159円台定着を受けて、引き続き高値圏を維持できるかがまず注目ポイントになりそうです。地合いそのものは強く、押し目では買いが入りやすい一方、159円台半ばから上では介入警戒や利益確定売りも出やすく、値幅のわりに方向感は読みづらい相場になる可能性があります。東京〜欧州時間は159円を挟んだ神経質なもみ合いが基本シナリオで、NY時間の米指標群をきっかけに、改めて上方向を試すか、いったん利食い調整に入るかが分かれそうです。
ファンダメンタルズ分析
足もとでドル円を押し上げている柱は、大きく分けて三つあります。ひとつ目は、中東情勢の悪化と原油高による「有事のドル買い」。ふたつ目は、米景気指標の底堅さを背景にしたFRBの利下げ後ずれ観測。三つ目は、エネルギー輸入国である日本にとって原油高が交易条件の悪化と円売り圧力につながりやすい点です。昨日の米指標も総じて悪くなく、ドル円は単なる投機的な上昇というより、地政学・インフレ・金利の三点セットで押し上げられている面が強くなっています。
ただし、その一方で159円台は日本当局にとっても無視しづらい水準です。実際、ここ数日の値動きでも159円台前半では何度か戻り売りや警戒感による上値の重さが確認されており、ファンダメンタルズだけで素直に走る相場ではなくなっています。つまり、今のドル円は「上がりやすいが、上がるほどリスクも増す」局面にあります。今日の米指標が強ければ強いほどドル買い材料にはなり得ますが、同時に当局けん制や高値警戒による反動も大きくなりやすい点は意識しておきたいですね。
テクニカル分析

日足チャートでは、昨日のローソク足は高値・安値ともに切り上げる陽線となり、終値は159.324円と159円台をしっかり維持しました。これにより、3月入り以降の上昇トレンド継続が改めて確認された形です。159円台前半は心理的にも当局警戒的にも重いゾーンですが、それでも終値ベースで押し返されなかったことは、買い方の地合いの強さを示しています。次は159.50円から160円の大台を意識する局面に入りつつあると言えそうです。
📈 移動平均線(25日・75日・200日)
25日移動平均線と75日移動平均線はいずれも明確に上向きで、200日移動平均線もじわじわと切り上がっています。現在レートはこれら主要移動平均線を大きく上回っており、中長期のトレンドは完全に上方向です。短期的には25日線とのかい離が広がっているため、反動安が入れば値幅が出やすい点には注意が必要ですが、少なくとも移動平均線の並びを見る限り、「下がったら買われやすい」地合いに大きな変化はありません。
📈 一目均衡表
一目均衡表では、ローソク足が雲のかなり上側に位置し、雲自体も上向きを維持しています。遅行スパンも実線を大きく上回っており、テクニカル的にはかなり強いトレンド状態です。下押しした場合も、まずは156円台後半〜157円台前半にかけての雲上限や短期移動平均帯がサポート候補になりやすく、現時点では大きなトレンド転換を示す形ではありません。ただ、雲からの距離が広いぶん、スピード調整の際には想像以上に深めの押しとなる可能性もあります。
📈 MACD
MACDはプラス圏でシグナル線を上回り、ヒストグラムも拡大基調を維持しています。モメンタム面でも上昇トレンドの継続が確認されており、目先は押し目買い優位と見てよさそうです。ただ、過熱感が強まっている局面では、指標やヘッドラインをきっかけに急なデッドクロスへ向かうこともあるため、強気一辺倒ではなく、「トレンド継続を前提にしつつ、反動にも備える」姿勢が必要な場面です。

5分足では、東京時間からNY終盤にかけて全体として高値・安値を切り上げながら推移しており、159.20〜30円台ではやや上値が重いものの、押しても158.90円近辺で買い戻される動きが目立ちました。25本線(青)と75本線(黄)は上向きで、200本線(赤)も下値支持として機能しており、短期トレンドも買い優勢です。終盤は159.30円台で横ばい気味となっているため、短期的な達成感はあるものの、現状では崩れよりも高値圏持ち合いの色合いが強いと見ています。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率55%)
上昇シナリオでは、今夜の米GDP改定値・PCE関連指標・ミシガン大指数・JOLTS求人が総じて底堅い内容となり、米景気とインフレの粘着性が改めて確認されるケースを想定します。とくにPCEコア前年比が予想比で上振れる、あるいはJOLTS求人が強めの内容となれば、FRBの利下げ後ずれ観測がさらに強まり、米長期金利上昇とともにドル買いが再加速しやすい地合いです。この場合、159.50円を試し、その上では159.80円〜160.00円方向への上値追いも視野に入ってきます。
↘ 下落シナリオ(確率45%)
下落シナリオでは、159円台前半という高値圏に対する警戒感が優勢となり、米指標が予想並み、あるいは一部弱めとなることで、利食い売りがまとまって出るケースを想定します。数字が極端に悪くなくても、「材料出尽くし」で売られる可能性は十分あります。この場合、まずは159.00円割れ、次いで158.80円近辺、さらに158.50円方向までの調整が視野に入ります。ただし、現時点では地合い自体が強いため、押しが入ってもすぐにトレンド転換と決めつけず、どこで買いが入り直すかを見極めたい局面です。
時間帯別の展開予想
🕒 東京時間
東京時間は、159円台前半での高値警戒感を意識しつつも、前日のNY終盤の流れを引き継いで底堅く始まりやすいと見ています。朝方は実需の売りや利食いに押される場面もありそうですが、158円台後半では押し目買いも入りやすく、まずは159円を挟んだ神経質なもみ合いがメインシナリオです。仲値や株価動向に振らされつつも、大きな方向感は欧米時間待ちになりやすいでしょう。
🕔 欧州時間
欧州時間は、ロンドン勢が米指標前のポジション調整を進めるなかで、一時的に上下へ振れやすい時間帯です。159円台前半で上値が抑えられるようなら、短期勢の利食いで158円台後半へ押し戻される場面もありそうですが、原油や米金利先物が底堅ければ、下押しは限定的となる可能性があります。方向感は出にくいものの、レンジの上限・下限を何度か試す神経質な展開を想定しています。
🕙 NY時間
NY時間は21時30分の米指標群が最初の山場で、その後23時のミシガン大指数とJOLTS求人まで含めて、材料が連続する形になります。数字がそろって強ければ、159.50円突破から160円接近まで視野に入る一方、予想並みでも「出尽くし」で利食いが出るリスクはあります。今日は単一の数字より、21時30分から23時にかけての複数指標を通じて市場が「米景気・インフレはまだ強い」と再確認するのか、それとも「さすがに高値警戒が勝つ」のかがポイントになりそうです。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:158.70円〜160.00円
今日は、158.70円〜160.00円のレンジを想定します。東京〜欧州時間は159円を挟んだ持ち合いが中心になりやすい一方、NY時間は米指標群の内容次第で、上は160円接近、下は158円台後半までの振れを見込んでおきたいところです。
🔼 上値抵抗線:159.50円、159.80円、160.00円
上方向では、まず159.50円近辺が最初のレジスタンスとして意識されます。ここを明確に超えると、次は159.80円、そして心理的な大台である160.00円が視野に入ってきます。とくに159.50円超えをNY時間でも維持できるようなら、短期筋の追随買いも入りやすくなりますが、同時に介入警戒感は一段と高まるため、値動きはかなり荒くなりそうです。
🔽 下値支持線:159.00円、158.80円、158.50円
下方向では、まず159.00円ちょうど近辺が目先のサポートとして意識されます。ここを割り込むと、158.80円、さらに昨日安値に近い158.50円前後が次の押し目候補になりそうです。158.50円を終値ベースで明確に割り込むようだと、短期的な達成感から157円台後半まで調整レンジが広がる可能性もありますが、現状ではその水準でも押し目買い意欲は残りやすいと見ています。
💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、「21時30分の米指標群が総じて堅調で、23時の指標も下支えとなり、159.50円を明確に上抜けたうえでNY終盤まで高値圏を維持すること」です。この場合、160円方向への加速が現実味を帯びてきます。
下方向のブレイクアウト条件は、「米指標が総じて弱い、あるいは数字は無難でも高値警戒による利食いが優勢となり、159.00円→158.80円を連続して割り込むこと」です。このケースでは、158.50円方向までのスピード調整が視野に入ります。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今日の相場では、
・中東情勢をめぐる追加ヘッドライン
・原油価格の急変動
・159円台後半〜160円接近による当局の円安けん制
・複数の米指標が同時に出ることによる初動の錯綜
に注意したいところです。特に今日は、21時30分と23時にまとまって材料が出るため、最初の反応と、その30分後〜1時間後の本流が異なる可能性もあります。数字の見出しだけではなく、金利や株、原油の反応もセットで確認したい一日ですね。
☑️ 投資判断における留意点
高値圏では、「まだ上がる」と思った直後に急反落しやすく、逆に「もう天井だ」と感じたところからもう一段伸びることも珍しくありません。今日は、
・159.50円超えを追うのか
・159.00円割れの調整を待つのか
・米指標直後は見送り、落ち着いてから入るのか
を事前に決めておくことが大切です。チャンスは多そうに見えても、無理に全部を取りに行かず、自分の得意な形だけを狙う姿勢を崩さないようにしたいですね。
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