おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、東京時間から158円台をしっかり維持しつつ底堅く推移したあと、NY時間に発表された米CPIがおおむね市場予想の範囲内だったことから、急激な方向転換にはつながらず、むしろ「中東情勢を背景にした有事のドル買い」と「米長期金利の高止まり」が改めて意識される流れのなかで、終盤には158.90円台まで上値を伸ばしました。CPI単体で大きく走ったというより、足もとで続く原油・地政学リスク・FRBの利下げ後ずれ観測を織り込みながら、ドル円が高値圏を切り上げていった一日だった印象ですね😌(公開時刻:07:39/日本時間)
昨日の振り返り
昨日のドル円は、東京早朝の158.00円台前半からスタートすると、前日の海外市場で強まっていた「有事のドル買い」の流れを引き継ぎながら、まずは158円台前半で底堅く推移しました。日本時間の序盤には、国際エネルギー機関(IEA)による大規模な石油備蓄放出案が伝わったことで、原油高への過度な警戒がいったん和らぎ、157.90円近辺まで押し戻される場面もありましたが、その後は日経平均の上昇や実需筋の買いも支えとなって持ち直し。東京時間の中心は、158.00円台前半〜半ばでの底堅いもみ合いでした。
欧州時間に入ると、イラン情勢の長期化懸念が再び意識され、「安全資産としてのドル買い」が再燃。ロンドン市場では158円台半ばへと水準を切り上げ、NY時間にかけてもドル高基調が維持されました。米2月CPIはおおむね市場予想に沿う内容となり、インフレ指標そのものだけで一方向に走る展開にはなりませんでしたが、原油高リスクを背景にFRBの早期利下げ観測が後退し、米長期金利が底堅く推移したことがドル買いを後押し。ドル円はNY終盤にかけて158.90円台まで上昇し、約1カ月半ぶりの高値圏を回復しています。
結果として、始値158.060円、高値158.978円、安値157.864円、終値158.960円と、安値を切り上げながら高値も更新した陽線でクローズしました。158円台後半〜159円手前では依然として介入警戒感が意識されやすいものの、昨日の値動きは「CPI通過後も崩れず、むしろドル高・円安トレンドを維持した」という意味で、地合いの強さを改めて確認する一日だったと言えそうです。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月11日 | 158.060 | 158.978 | 157.864 | 158.960 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
11日の東京時間のドル円は、前日の海外市場で米長期金利上昇と地政学リスクを背景に158円台へ水準を切り上げた流れを引き継ぎ、158.10円前後でスタートしました。朝方はそのまま買いが先行しやすい地合いでしたが、IEAによる過去最大規模の石油備蓄放出案が伝わると、原油高への警戒が一時後退し、157.90円近辺まで押し戻される場面もありました。ただ、その後は輸入企業のドル買いや日経平均株価の上昇が下支えとなり、仲値にかけては再び158.20〜30円台まで切り返すなど、下値の堅さが目立ちました。
午後に入ると、株価の上げ幅縮小を受けてやや伸び悩む場面はあったものの、大きく崩れることはなく、5分足チャートでも157.90円割れでは買い戻しが入りやすい状態が続きました。上値では介入警戒感が意識されて一気に158.50円台を試すような勢いは出なかったものの、「押せば買われる」相場つきが続いており、東京時間全体としては、CPIを前にした様子見を挟みながらも、ドル円の地合いがじわじわと強気に傾いていた印象です。
欧州・NY時間
ロンドン勢参入後の欧州時間は、イラン情勢の長期化懸念が再燃し、「有事のドル買い」が改めて意識される流れとなりました。ロンドン市場では158円台半ばへ水準を切り上げ、原油や地政学リスクに振らされながらも、ドル円は押し目を作っては買い直される展開に。午後にはG7首脳会議や石油備蓄協調放出の行方を見極めたいとの思惑もあり、一本調子ではなかったものの、売り込まれる場面は限られました。
NY時間序盤に発表された米2月CPIは、総合指数が前年比+2.4%と市場予想並みで、数字自体だけを見ればサプライズの乏しい内容でした。ただし、市場の焦点は単純なCPIの強弱だけではなく、足もとで続く中東リスクと原油高が今後のインフレ見通しにどう影響するか、そしてそのもとでFRBが早期利下げに慎重にならざるを得ないのではないか、という点に移っていました。実際、米長期金利は底堅く推移し、ドル買いの流れは維持。NY終盤には158.98円近辺まで上値を伸ばし、159円目前まで迫る展開となりました。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標・要人 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 21:30 | 🇺🇸 | 新規失業保険申請件数 | ⚡⚡ | 21.3万件 | 21.5万件 |
今夜の予定表で目立つのは米新規失業保険申請件数ですが、今日のドル円を考えるうえでは、この指標ひとつだけを切り取って判断するのはやや危険です。むしろ市場の本当の焦点は、昨日のCPIを通過したあとも残る「FRBの利下げ後ずれ観測」、中東情勢の先行き、原油価格の高止まりリスク、そして159円目前まで進んだドル円に対する日本当局のけん制の有無といった、複数の材料がどう絡み合うかにあります。申請件数はあくまで米労働市場の底堅さを確認する補助材料のひとつとして捉えたいところです。
したがって、今日の相場は「米雇用の鈍化懸念が強まるかどうか」だけではなく、米長期金利がCPI後も高止まりするのか、原油が再び上昇してインフレ警戒をあおるのか、あるいは石油備蓄放出や停戦期待でリスクオフ色がやや和らぐのか、といった点の組み合わせで方向感が決まりやすい一日となりそうです。特に158円台後半〜159円近辺は、ファンダメンタルズの強気材料と介入警戒感がぶつかりやすい価格帯だけに、ヘッドラインひとつで値幅が広がる可能性も意識しておきたいですね。
今日の見通し
今日のドル円は、昨日のCPI通過後も維持されたドル高地合いを引き継ぎつつ、159円手前での上値の重さを試す展開になりそうです。基本的には、米金利高止まりと有事のドル買いが下支えとなりやすく、押し目では買いが入りやすい地合いが続くと見ています。ただし、すでにかなり高値圏に位置していることもあり、東京〜欧州時間は高値警戒による利食い売りも出やすい局面。今日のメインテーマは「さらに上値を追うか」よりも、「高値圏でどこまで崩れずにいられるか」を見極める一日になるかもしれません。
ファンダメンタルズ分析
足もとのドル円を支えている最大の柱は、やはり「インフレ鈍化は進んでいても、FRBがすぐには利下げに踏み切れない」という見方です。昨日のCPIは市場予想並みで、単純に見ればサプライズの乏しい内容でしたが、市場はそれを「利下げを急がせるほど弱くはない」と受け止めました。そこに中東情勢の不透明感と原油高リスクが重なり、今後の物価再加速リスクが改めて意識されていることで、米長期金利が高止まりしやすく、ドル買いの流れが維持されやすい構図になっています。
一方、日本側では、国内景気指標の持ち直しや日銀の政策正常化観測が完全に消えたわけではないものの、足もとではそれ以上に「米金利高」と「世界的なリスク回避局面でのドル需要」が前面に出ています。もっとも、158円台後半から159円台にかけては、政府・日銀サイドの円安けん制発言や、実弾介入への警戒感が一段と強まりやすい水準でもあります。つまり今のドル円は、上昇トレンドが明確である一方、上値を追うほどヘッドラインリスクも高まるという、かなり神経質なバランスの上に乗っている状態だと言えそうです。
テクニカル分析

日足チャートでは、昨日のローソク足は実体のしっかりした陽線となり、終値ベースで158円台後半まで水準を切り上げました。これにより、先週後半から続いている上昇トレンドがさらに確認された形です。直近高値をほぼ更新しながら推移していることから、トレンド自体は明確に上向きですが、同時に159円手前という心理的節目に差しかかっているため、ここからは上昇の継続そのものよりも、「高値圏での過熱感」がテーマになりやすい局面に入ってきています。
📈 移動平均線(25日・75日・200日)
25日移動平均線と75日移動平均線はいずれも上向きを維持しており、200日移動平均線も緩やかな右肩上がりです。現在レートはこれら主要な移動平均線を大きく上回って推移しており、中長期トレンドは明らかに上昇優位と判断できます。特に25日線が156円台前半、75日線が156円台前半〜半ばでサポート帯を形成しており、仮に短期的な調整が入ったとしても、まずはこのあたりが押し目候補として意識されやすいでしょう。ただし、短期線とのかい離はやや広がっているため、スピード調整には警戒が必要です。
📈 一目均衡表
一目均衡表では、ローソク足が厚めの雲を大きく上抜いた状態を維持しており、先行スパンも上向きに拡大しています。遅行スパンも実線を明確に上回っており、中期上昇トレンドのシグナルはかなり強い形です。足もとでは雲上限が156円台後半に位置しており、このゾーンが中期的なサポートとして意識されやすくなっています。一方で、現在値が雲から離れすぎているぶん、短期的な押し戻しが入ると値幅が大きくなりやすい点には注意しておきたいところです。
📈 MACD
MACDはゼロライン上でシグナル線を上回り、ヒストグラムもプラス幅を拡大させています。モメンタム面では、上昇トレンドが再加速していることを示す形で、短期的には買い優勢の流れが継続していると見てよさそうです。もっとも、MACDが強気圏にあるときほど、ちょっとした悪材料で利食い売りがまとまりやすいのも事実です。現時点では「上昇継続」がメインですが、急騰後の反動には注意を払いたい場面です。

5分足チャートでは、東京時間から欧州時間にかけて高値・安値を切り上げる動きが続き、特にNY時間は158.70円台を超えてから上昇の角度がやや強まりました。25本移動平均線(青)と75本線(黄)はともに上向きで、200本線(赤)も下支えとして機能しており、短期トレンドも明確に上向きです。引けにかけては158.90円台でやや横ばい気味になっているため、短期的には利食い売りが出やすい状態ではあるものの、現時点では「崩れるより、押したところを買われやすい」トレンドと整理できます。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率60%)
上昇シナリオでは、昨日のCPI通過後に確認された「ドル高地合い」が今日も維持され、米長期金利の高止まりや中東情勢への警戒感が引き続きドル買いを後押しするケースを想定します。新規失業保険申請件数が予想並み、あるいはやや強めの内容にとどまれば、労働市場の大崩れ懸念は強まらず、FRBの利下げ後ずれ観測が維持されやすい環境です。この場合、まずは159.00円の心理的節目を試し、そこを明確に上抜けると159.20円〜159.50円方向への上値余地が意識されやすくなります。ただし、その過程では当局のけん制発言や介入警戒感が急速に強まる可能性があるため、上昇は直線的というより、急騰と押し戻しを交互に繰り返す形になりやすいでしょう。
↘ 下落シナリオ(確率40%)
下落シナリオでは、159円手前まで進んだことによる高値警戒感が強まり、利食い売りが優勢となるケースを想定します。特に、原油価格が落ち着きを取り戻したり、中東情勢をめぐる過度な警戒が後退したりすると、「有事のドル買い」の巻き戻しが入りやすくなります。また、失業保険申請件数が予想を上回る増加となれば、米雇用の鈍化を材料に米金利がやや低下し、短期筋のドルロング解消が進む可能性もあります。この場合、まずは158.60円〜158.50円近辺、さらに158.20円台までの調整が視野に入りますが、日足の上昇トレンドが強いことを踏まえると、現時点では「深押ししても押し目買いが入りやすい下落」として捉えておきたいところです。
時間帯別の展開予想
🕒 東京時間
東京時間は、前日のNY終盤の高値圏を引き継ぎ、158.80〜159.00円近辺を中心にしたスタートを想定しています。すでにかなり高い水準にあるため、朝方は実需の売りや利食いに押される場面もありそうですが、押したところでは押し目買いも入りやすく、極端に崩れる展開はメインシナリオではありません。むしろ、仲値前後のフローや株価動向を見ながら、159円手前でどこまで粘れるかを確認する時間帯になりそうです。
🕔 欧州時間
欧州時間は、ロンドン勢が地政学リスクと米金利の動きを改めて織り込むなかで、ややボラティリティが高まりやすい時間帯です。159円台トライの前にいったんロング整理が入る可能性もありますが、欧州株や原油が再び不安定化するようなら、ドル買いが再加速する余地もあります。158円台後半を維持できるかどうかが、この時間帯の大きな分岐点になりそうです。
🕙 NY時間
NY時間は、21時30分の新規失業保険申請件数をきっかけに、米金利の反応を伴って短期的な値動きが出やすくなります。ただし、今日の本質はその数字単独よりも、CPI通過後のドル高地合いが維持されるかどうかにあります。失業保険申請件数が予想比で多少ぶれても、中東関連ヘッドラインや米債利回りの方向次第で、ドル円は全く違う反応を示す可能性があります。数字直後の初動だけで飛び乗るよりも、米金利・株式・原油の反応を確認しながら方向感を見極めたい時間帯です。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:158.20円〜159.30円
今日は、158.20円〜159.30円のレンジを想定します。東京〜欧州時間は158.60〜159.00円付近を中心としたもみ合いがメインシナリオですが、NY時間にかけてドル高地合いが継続するようなら159円台に乗せる展開も十分あり得ます。一方、上値追いが失敗した場合は、158円台前半までのスピード調整にも注意が必要です。
🔼 上値抵抗線:159.00円、159.20円、159.50円
上方向では、まずは心理的節目である159.00円が最初の強いレジスタンスとして意識されます。ここを明確に上抜けると、次は159.20円、さらに159.50円近辺がターゲットになりやすいでしょう。特に159円台前半で終値ベースの定着が確認されるようなら、過熱感を伴いながらも一段高の流れが続く可能性があります。ただし、この水準では介入警戒感や当局発言リスクが一気に高まりやすく、達成感による急反落も起こりやすい点には注意したいところです。
🔽 下値支持線:158.60円、158.30円、158.20円
下方向では、まず158.60円近辺が短期の押し目候補として意識されます。ここを割り込むと、158.30円、さらに158.20円付近が次のサポートゾーンとなりそうです。158.20円を明確に下抜けるようだと、高値圏での調整色が強まり、157円台後半までの下押しリスクも視野に入ってきます。ただ、現時点では日足・4時間足ともに上昇基調が強いため、157円台に入るような深めの押しは、むしろ中期的な押し目買い候補として見られやすいと考えています。
💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、「159.00円を明確に上抜けたうえで、米長期金利が高止まりし、NY時間でも158.90円超えを維持すること」です。この場合、短期筋の追随買いも入りやすく、159.20円〜159.50円方向へのトレンド加速が意識されます。
下方向のブレイクアウト条件は、「失業保険申請件数の弱さだけでなく、原油反落や地政学リスク後退などが重なり、158.60円→158.30円を連続して割り込むこと」です。このケースでは、ドル高地合いがいったん巻き戻され、157円台後半〜158円ちょうど方向への調整が現実味を帯びてきます。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今日の相場で特に注意したいのは、
・中東情勢をめぐる新たな軍事・外交ヘッドライン
・原油価格の急騰/急落によるインフレ観測の揺れ戻し
・159円接近を受けた当局の円安けん制発言や介入警戒感
です。ファンダメンタルズがドル高を支えている一方、価格帯そのものはかなり神経質な領域に入っているため、ニュースひとつで1円近く振れるような相場になっても不思議ではありません。指標よりもヘッドラインの方が相場を大きく動かす可能性がある、という意識は持っておきたいですね。
☑️ 投資判断における留意点
高値圏のトレンド相場では、押し目買いが機能しやすい一方で、いったん崩れ始めると利食いが連鎖しやすいという特徴もあります。今日は、
・159円台ブレイクを追いかけるのか
・158円台半ばへの押しを待つのか
・どの時間帯で勝負するのか
を事前に決めたうえで、飛び乗りよりも「条件が揃った場面だけを丁寧に拾う」意識が大切になりそうです。動きが荒く感じるときは、無理に参加せず様子を見るのも十分に有効な戦略。高値圏だからこそ、いつも以上にロット管理と撤退ルールを明確にして臨みたいですね。
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