おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、前日の上昇の反動による戻り売りと、高田日銀審議委員のタカ派発言を背景とした円買いが入りつつも、日銀審議委員人事案の「リフレ派」評価や米長期金利の底堅さに支えられ、155円後半〜156円台前半でもみ合う一日となりました。米新規失業保険申請件数は小幅な増加にとどまり、市場の反応は限定的。米イラン核協議の行方や、今夜の米生産者物価指数(PPI)を見極めたいムードが強く、「押し目買いと戻り売りが交錯する高止まり相場」という印象ですね😌(公開時刻:07:42/日本時間)
昨日の振り返り
昨日のドル円は、東京早朝から156円台前半でのもみ合いスタートとなりました。前日の海外市場では、日銀審議委員人事案が「リフレ派寄り」と受け止められたことや、米長期金利の上昇を背景に一時156円80銭近辺までドル高・円安が進行。その流れを引き継ぎつつも、東京勢はまず利益確定の戻り売りを優先させ、上値の重さを試す展開となりました。さらに、高田日銀審議委員によるタカ派寄りの発言が伝わると円買いが強まり、午前からお昼にかけてドル円はじりじりと水準を切り下げました。
結果として、始値156.357円、高値156.431円、安値155.699円、終値156.131円と、日中を通して値幅はおよそ0.7円にとどまったものの、上値は限定されつつも下値も堅い「小幅な陰線」でクローズしました。前日の急伸の反動をこなしながら、156円台を挟んで次の材料を待つ高値圏での持ち合い、といった一日だったと言えそうです。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年2月26日 | 156.357 | 156.431 | 155.699 | 156.131 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
26日の東京時間のドル円は、早朝に156円30銭前後でスタート。その後は、前日の海外市場で付けた156円80銭台という約2週間ぶり高値の反動から、利益確定の戻り売りが優勢となり、じりじりと水準を切り下げました。特に午前の後半、高田日銀審議委員が講演で「すでに物価目標実現がおおむね達成した局面だ」「金融政策は段階的にギアシフトを行っていく途上」などと発言したことが伝わると、円買いが強まり、一時155円70銭台まで下落する場面も見られました。
もっとも、155円後半では本邦輸入企業などの実需買いに加え、前日の上昇トレンドを意識した押し目買いが入り、下値は限定的でした。正午にかけては再び156円ちょうど近辺まで持ち直し、5分足チャートで見ると「155円後半で下値を固めつつ、156円を中心に戻りを試した時間帯」といった印象です。
欧州・NY時間
ロンドン時間に入ると、東京での戻り売りの流れを引き継ぎつつも、155円台後半〜156円ちょうど付近でのレンジ色が強まりました。高田審議委員のタカ派発言に加え、高市首相が「金融政策の具体的な手法は日銀に委ねられるべきだ」と述べたことで、日銀による正常化路線の継続が意識され、海外勢からは円買い・ドル売りが入りやすい地合いに。一方で、日銀審議委員人事案が「リフレ派」と受け止められていることから、長期的な緩和バイアスへの思惑も残り、156円台前半ではドル買いも下支えとなりました。
NY時間序盤は、米新規失業保険申請件数が市場予想(21.5万件)をわずかに下回る21.2万件と、労働市場の堅調さを示したものの、サプライズとまではいかず、相場の反応は限定的でした。米長期金利も大きな方向感を欠くなか、ドル円は156円10〜20銭を中心とした小動き。市場の関心は、米イラン核開発問題を巡る高官協議の行方や、週末にかけて発表される物価指標へと移っており、「ポジションを一方向に傾けにくいが、156円台ではなおドル買い意欲も根強い」という、手控えムードの強い一日となりました。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 22:30 | 🇺🇸 | 生産者物価指数(前月比) | ⚡⚡⚡ | +0.5% | +0.3% |
| 22:30 | 🇺🇸 | 生産者物価指数(前年比) | ⚡⚡⚡ | +3.0% | +2.6% |
| 22:30 | 🇺🇸 | 生産者物価指数 コア(前月比) | ⚡⚡⚡ | +0.7% | +0.3% |
| 22:30 | 🇺🇸 | 生産者物価指数 コア(前年比) | ⚡⚡⚡ | +3.3% | +3.0% |
今夜は、米インフレ指標のひとつである生産者物価指数(PPI)がメインイベントです。PPIは企業の仕入れ段階の物価動向を示す指標であり、数カ月先の消費者物価(CPI)や個人消費支出(PCE)に影響を与えることから、FRBの金融政策見通しを占ううえでも重要な材料として位置付けられています。前回は総合・コアともに強めの結果だっただけに、今回は「どの程度減速するか」が焦点になりそうです。
市場予想どおりインフレ鈍化が確認されれば、3月〜夏場にかけての利下げ議論が再び活発化し、米長期金利の低下とともにドル売りが優勢となる可能性があります。一方、総合・コアともに前年同月比でインフレの粘着性が意識される内容となれば、「利下げは急がない」との見方が強まり、金利・ドルともに上方向への反応となるシナリオも考えられます。いずれにせよ、PPIだけでトレンドが決まるというよりは、その後に控えるPCEやFOMCでのメッセージと合わせて、徐々に相場が方向感を探っていくイメージで捉えておきたいところです。
今日の見通し
今日のドル円は、156円台前半を中心としたレンジを維持しつつ、今夜のPPIをきっかけにどちらかに振れやすい展開を想定します。日中の東京・欧州時間は、新たな材料に乏しいなかで持ち高調整が中心となり、156円を挟んだ小動きがメインシナリオ。一方、NY時間はPPIの結果を受けた米長期金利と株式市場の反応次第で、155円台後半〜157円方向のどちらかへ短期的なトレンドが発生しやすい地合いと言えそうです。
ファンダメンタルズ分析
米国サイドでは、雇用・消費の底堅さが続く一方で、直近のインフレ指標には減速の兆しも見え始めており、「高金利の維持」と「年内の複数回利下げ」という相反する要素がせめぎ合っています。市場では、PPI・PCE・CPIといった物価指標の結果を見ながら、「利下げ開始がいつになるのか」「そのペースはどの程度か」を織り込む作業が続いており、指標ごとに金利とドルが敏感に反応しやすい状況です。
日本側では、高田日銀審議委員が「物価目標の実現はおおむね達成した局面」「金融政策は段階的にギアシフトを行うべき」と述べるなど、正常化に前向きなスタンスを改めて表明しました。一方で、政府・日銀による為替介入への警戒感も相変わらずくすぶっており、157円〜158円方向へのドル高が進んだ場合には、口先介入を含む円買い圧力が強まる可能性があります。総じて、「日米金利差は依然としてドル高要因だが、日銀正常化と介入警戒が上値を抑えやすい」という構図は変わっていません。
テクニカル分析

日足チャートでは、前日の大陽線に続いて小幅な陰線を形成しつつも、実体は一目均衡表の雲上限付近(155円後半〜156円台前半)で推移しています。25日移動平均線(青)は155円台後半で横ばい〜やや下向き、75日移動平均線(黄)は154円台後半で緩やかな上向きを維持しており、「中長期では上昇トレンドだが、足元では調整を挟みながらの高値レンジ」といった形状です。200日移動平均線(赤)は150円近辺で右肩上がりを続けており、現時点で大きなトレンド転換シグナルは出ていません。
MACDは依然としてゼロラインをやや下回る水準にありますが、シグナルとの乖離は縮小しつつあり、ヒストグラムのマイナス幅も徐々に縮小してきました。売りモメンタムはピークアウトし、「下落トレンドからレンジ〜反発局面への移行を模索している段階」と見ることができます。ここからMACDラインがシグナルを上抜けてくるようであれば、156円後半〜157円台方向への戻り試しが意識されやすくなりそうです。

5分足ベースで見ると、東京午前にかけて156円台前半から155円70銭台へと下落したあと、欧州時間以降は155円後半〜156円ちょうどを中心にしたレンジ推移が続いています。25本移動平均線(青)と75本線(黄)は日中を通じて何度もクロスし、200本線(赤)の近辺で上下する動きとなっており、「短期的にはトレンドレスな持ち合い局面」と整理できます。直近では、156円前後での押し目買いと戻り売りが交錯しており、どちらかにブレイクするには、今夜のPPIなど新たな材料が必要な状況と言えそうです。
シナリオ分析
↗️ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、PPIが総じて市場予想を上回り、「企業物価の伸びがなお高止まりしている」と受け止められるケースを想定します。前月比・前年比ともに強めの数字が出れば、FRBの早期利下げ観測が後退し、米長期金利が再び上昇。これに伴ってドル買いが優勢となり、ドル円は156円台後半〜157円方向への上値トライが意識されます。
この場合、まずは直近戻り高値ゾーンである156.70〜157.00円付近を明確に上抜けられるかがポイント。終値ベースで157円台に乗せてくるようであれば、「155円割れは一時的な調整で、高値圏レンジに復帰」との見方が強まり、157円台後半〜158円方向を試す展開も視野に入ってきます。ただし、その水準では為替介入への警戒感が一段と高まりやすく、上昇ピッチが速すぎる場合には当局のけん制発言など、ヘッドラインリスクにも注意したいところです。
↘️ 下落シナリオ(確率55%・メインシナリオ)
下落シナリオでは、PPIが予想を下回る、あるいはインフレの鈍化を強く印象付ける内容となるケースを想定します。特にコア指数の前月比が+0.1%前後にとどまるなど、物価の減速が鮮明になれば、米金利は低下方向に反応しやすく、ドル売り・円買いが優勢となる可能性が高まります。そうなれば、ドル円は156円を割り込み、155円台半ば〜前半へと調整色を強める展開が考えられます。
この場合、まずは155.70円前後(東京時間で下値を支えたゾーン)がサポートとして意識されますが、ここを割り込むとテクニカルな売りとストップロスを巻き込みながら、155.20〜155.00円付近まで下押しするリスクがあります。さらに155円ちょうどを終値ベースで割り込むようであれば、日足の雲下限や75日移動平均線のある154円台前半も視野に入り、「上値の重いレンジ相場」の色合いが一段と濃くなりそうです。
時間帯別の展開予想
🕒 東京時間
東京時間は、前日の持ち高調整の流れを引き継ぎつつ、156円ちょうど前後を中心としたレンジを想定します。高田審議委員の発言を一通り消化した後でもあり、新たな国内材料が乏しいなかでは、輸入企業の押し目買いと、海外勢による戻り売りが交錯する展開となりそうです。155.80〜156.30円程度の値幅に収まりやすいと見ていますが、要人発言や地政学関連のヘッドラインが出た場合には、一時的なスパイクにも注意が必要です。
🕔 欧州時間
ロンドン勢参入後は、アジア時間で形成されたレンジの上限・下限を試しつつ、PPI発表前のポジション調整が進むと見ています。156円前後を中心に、155.80〜156.50円程度のレンジで、短期筋の回転売買が中心となるイメージです。PPIの事前観測に関するヘッドライン(「FRB関係者の見解」「民間予測の上振れ・下振れ」など)が出た場合には、一方向に振れる場面があるかもしれませんが、その動きが行き過ぎた場合には、指標前の反動にも注意したいところです。
🕙 NY時間
NY時間は22時30分のPPI発表が最大の山場です。発表直後はアルゴリズム取引やストップ注文を巻き込みながら、数分〜十数分の間に1円前後動く可能性もあります。特に、結果が予想と大きく乖離した場合には、米長期金利の急変動を通じてドル円も一方向に走りやすくなりますが、「初動の方向がそのままトレンドになるとは限らない」点には注意が必要です。関連市場(米金利・株価指数・他のドルストレート)の落ち着きを確認してからエントリーする、あるいは指標直後は敢えて見送るといった戦略も検討したいところです。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:155.20円〜157.00円
日中は156円前後でのもみ合いをメインシナリオとしつつ、NY時間のPPIの結果次第で、上は157円ちょうど方向、下は155円台前半方向まで振れやすいと想定します。東京〜欧州時間はレンジ中央付近(155.80〜156.50円)での推移を基本とし、指標発表を境にレンジ上限または下限を試すイメージです。
🔼 上値抵抗線:156.70円、157.00円、157.50円
上方向では、まず直近戻り高値に近い156.70円近辺が最初のレジスタンスとして意識されます。ここを突破できれば、心理的節目である157.00円ちょうどが次の関門に。その上の157.50円近辺は、過去に介入警戒が強まった水準とも重なりやすく、短期筋の利食い売りや当局のけん制発言が出やすいゾーンと見ています。
🔽 下値支持線:155.70円、155.20円
下方向では、東京時間で何度も下値を支えた155.70円前後が最初のサポートとして機能しそうです。ここを明確に割り込むと、ストップロスを巻き込みながら155.20円前後までの下押しリスクが高まります。この水準は、短期的な押し目候補であると同時に、割り込んだ場合には154円台への調整が意識されやすい「分岐点」としても注目されます。
💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、「PPIが総じて強く、特にコア指数が予想を大きく上回る結果となり、米長期金利の上昇とともにドル円が157円ちょうどを上抜けたうえで、NYクローズにかけてもその水準を維持すること」。この場合、翌営業日以降もショートカバーを絡めながら157円台後半〜158円方向への上振れ余地が出てきます。
下方向のブレイクアウト条件は、「PPIが予想を大きく下回り、155.70円→155.20円とサポートを次々と割り込み、そのまま155円ちょうど近辺かそれ以下でNYを引けること」。このケースでは、中期的な調整レンジ(152〜155円)への回帰を意識し、戻り売りスタンスが優勢になりやすいと考えています。
⚠️ 注意すべきリスク要因
PPI以外では、米イラン核協議の行方や、米政権からの対外政策を巡る発言など、地政学的なヘッドラインリスクにも注意が必要です。また、156円台後半〜157円方向への急速なドル高が進んだ場合には、日本政府・日銀による円安けん制の可能性もくすぶっており、急な反落に巻き込まれないよう、レバレッジ管理やストップロスの設定は普段以上に意識しておきたいところです。
☑️ 投資判断における留意点
指標相場では「全部取りに行こう」としがちですが、ボラティリティが高い局面ほど、狙う値幅と許容できる損失幅を事前に決めておくことが重要です。今日は、
・155.70円割れ、あるいは156.70円超えなど、自分なりの「勝負する水準」
・指標直後にエントリーするのか、30分〜1時間待ってから方向性を見極めるのか
・1回のトレードで許容できる損失額(pipsと金額)の上限
をあらかじめ定義したうえで、「条件がそろったときだけ参加する」くらいのスタンスが良さそうです。ノーポジションも立派な選択肢のひとつとして、冷静なトレードを心掛けていきたいですね。
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