【ドル円コンパス】今日の為替相場予想(2026年2月9日)

『ドル円コンパス/USD/JPY COMPASS』、円とドル記号、コンパスのシンボル、ローソク足。右下に指を立てたロボット。左上に2026年2月9日のカレンダー

おはようございます。Trader MTです。衆議院選挙で自民党が大勝し、「積極財政+円安継続」を意識した動きが意識される一方で、週明け早朝のドル円は大きく窓を開けたあとすぐに戻すなど、やや不安定なスタートとなりました。選挙結果はある程度織り込まれていたとの見方に加え、片山財務相の「マーケットと対話していきたい」といった牽制のニュアンスもあり、素直に上方向へ突き抜けるには慎重さも残っている印象です😌(公開時刻:07:51/日本時間)

先週末の振り返り

先週金曜日(2月6日)のドル円は、8日の衆議院選挙の投開票を控えて様子見ムードが強い中、156円台後半〜157円台前半でのレンジ取引が中心の一日となりました。東京・ロンドン・NYを通じてトレンドが出るというよりは、「選挙結果待ちの持ち高調整」に終始した印象です。

海外時間では、米長期金利の低下や、米雇用統計が政府機関閉鎖の影響で翌週に延期されたことが意識され、いったん156円台後半までドル安・円高が進む場面もありましたが、高市政権による積極財政を背景とした円売り圧力も根強く、最終的には157円台前半を回復して引けています。

結果として、6日のドル円は始値157.024円、高値157.260円、安値156.508円、終値157.180円と、日足ベースでは小幅高。上下とも30〜40銭程度に値幅が抑えられた、イベント前らしい「小動き」の一日でした。

日付 始値 高値 安値 終値
2026年2月6日 157.024 157.260 156.508 157.180

※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。

東京時間

東京時間のドル円は、156.80円前後でスタートしたあと、8日の衆院選投開票を控えたポジション調整や、時間外の米長期金利低下・日経平均の軟調スタートを受けて、156.50円台までじり安となりました。その後は、日経平均がプラス圏に切り返したことも支えとなり、156.80円近辺まで持ち直すなど、156円台半ば〜後半での往来が中心でした。

日銀の増審議委員による「基調的な物価上昇率は2%にかなり近づきつつある」といった発言も伝わりましたが、市場にはすでに「日銀は春以降の利上げも視野」との見方が広がっており、新味に乏しいとの受け止めから、為替の反応は限定的。5分足チャートでも、東京時間は156.50〜80円ゾーンに値動きが収れんしており、「選挙前で動きにくい」というコメントどおりの展開となりました。

欧州・NY時間

ロンドン時間に入ると、持ち高調整の円売り・ドル買いがやや優勢となり、ドル円は157.00円台へじり高。高市政権による積極財政路線が改めて意識されたことに加え、「選挙後も財政拡張が続けば、日本の金利は相対的に上がりにくく、円安基調が続きやすい」との見方も根強く、下押ししても156円台後半では買い戻しが入りやすい地合いでした。

NY時間は、156円台後半でのスタート後、週末要因もあって全体的に持ち高調整中心のフロー。前日までに発表された雇用関連指標が弱めだったことから米長期金利はやや低めの水準で推移したものの、AI関連投資を背景に株価が急反発したことで、安全資産としてのドル買いは一服。ドル円も156.80〜157.20円前後のレンジにとどまり、最終的には157.15円近辺で引けています。

なお、週末の衆院選では報道各社の情勢調査どおり自民党が圧勝し、高市政権の積極財政路線が当面続くとの見方が強まりましたが、選挙結果自体はある程度織り込まれていたこともあり、9日早朝のドル円は157円台半ばまで上窓を開けたあとすぐに押し戻されるなど、方向感を探る動きとなっています。

今日の注目材料

✅ 2月9日(月)の重要イベント
時間 通貨 指標・イベント 重要度 前回 予想
27:30 🇺🇸 ウォラーFRB理事の発言 ⚡⚡ - -
28:30 🇺🇸 ミランFRB理事の発言 ⚡⚡ - -

本日は、指標カレンダー上では深夜のFRB理事発言がメインイベントですが、為替市場のテーマはむしろ「自民党の圧勝を受けた国内政治・財政の行方」と「次の米雇用統計を含む米景気指標の織り込み具合」に移りつつあります。ウォラー/ミラン両理事からタカ派・ハト派いずれかに大きく傾いたメッセージが出れば米金利とドルのボラティリティが高まる可能性はあるものの、マーケットの関心は、より中期的な金利・財政・インフレのストーリーに向いている点は意識しておきたいところです。

国内では、自民党の大勝を受けて「高市政権の積極財政が継続し、名目成長率と物価の押し上げを通じて、日銀の正常化観測が一段と強まるのか」あるいは「財政悪化懸念が増し、長期的な円安要因として意識されるのか」といった評価が分かれ始めています。さらに、片山財務相が『市場と対話しながら適切に対応する』といった趣旨の発言を繰り返しており、急激な円安には口先介入・レートチェックを含む牽制が入る可能性も無視できません。

今日の見通し

今日のドル円は、自民党圧勝による円安期待と、「すでにかなり織り込まれていたのではないか」という冷静な見方、さらに片山財務相をはじめとする当局の牽制発言への警戒感がせめぎ合う展開になりそうです。アジア〜欧州時間は、選挙後のポジション調整をこなしつつ、157円ちょうどを挟んだ高値圏レンジを維持できるかが焦点。NY時間には、FRB理事発言や来週に延期された雇用統計への思惑を通じて、米金利とドルの方向感が再確認されるイメージです。

ファンダメンタルズ分析

日本側では、自民党が衆院選で大勝したことで、高市政権が掲げる積極財政や防衛費増額、大型の経済対策が継続しやすくなったとの見方が優勢です。長期的には財政悪化懸念から円安要因とみなされやすい一方で、短期的には「国債増発を通じた長期金利上昇→日銀の政策修正加速」という円高シナリオも意識されており、市場はまだ方向感を決め切れていません。その中で、財務省が急激な円安に対してはレートチェックや実弾介入も辞さない姿勢を示していることから、投機筋も一気に円売りを仕掛けにくい状況です。

米国では、雇用関連指標の一部で減速サインが出ているものの、ミシガン大学消費者信頼感指数などは底堅さを維持しており、「ソフトランディングを前提とした緩やかな利下げ」に対するコンセンサスは大きく崩れていません。もっとも、米政府機関の一部閉鎖の影響で雇用統計が延期されるなど、政策運営を巡る不透明感も残っており、FRB高官の発言は『利下げ開始時期・ペース』の手掛かりとして引き続き注目されます。ウォラー/ミラン両理事がインフレや雇用に対して強い警戒感を示せば、米長期金利の下値が支えられ、ドル円にとっては上昇要因となり得ます。

また、世界的なAI投資ブームや中東情勢の不安定さといったリスク要因も、ドル円にとっては重要な背景です。株式市場が再び調整局面に入ればリスクオフの円買いが強まりやすい一方で、地政学リスクの高まりが安全資産としてのドル買いを誘う場面もあり得るため、「リスクオフ=常に円高」とも言い切れません。こうした複数の力が同時に働いていることを前提に、目先のヘッドラインだけに振り回されないスタンスが大切になってきます。

テクニカル分析

日足チャートでは、先週の急落局面から切り返したあとの2本目の小陽線が出現しており、157円台前半での「高値圏持ち直し」を試している段階です。上値は選挙前の高値ゾーンが意識されつつも、156円台半ば〜後半には厚めの押し目買いが控えているようで、短期的には上昇トレンド内の調整をこなしながら再び高値圏をうかがう形に見えます。

📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
25日移動平均線(青)はおおよそ156円台前半で右肩上がりを維持しており、その下の75日線(黄・155円台半ば)および200日線(赤・150円近辺)も上向きです。3本すべてが上昇方向を向き、短期・中期・長期の順に上に位置する「パーフェクトオーダー」に近い構図であることから、中長期的な上昇トレンドは依然として健在と言えます。一方、現値は25日線からやや上に乖離しており、イベント次第では25日線方向へのスピード調整が入りやすい位置でもあります。

☁ 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
ローソク足は日足の雲上限より上で推移しており、遅行スパンも実線の上側に位置しているとみられることから、中期的には依然として強気優位な形です。基準線・転換線は156円台前半〜半ばに位置しており、このゾーンと日足25日線が重なる156.20〜156.60円付近は、テクニカル上の重要な押し目候補として意識されます。ここをしっかり維持できる限り、トレンドフォローの買い目線は崩れにくそうです。

📊 MACD(シグナル・ヒストグラム)
MACDはゼロライン近辺のマイナス圏から上向きに反発しつつあり、シグナル線との乖離も縮小〜ややプラス方向へ拡大してきています。ヒストグラムもマイナス幅が縮小し、短期的な下落モメンタムは一服。ここからMACDがシグナルを明確に上抜ける「ゴールデンクロス」が完成すれば、高値圏での持ち直しから再度158円台を試すシグナルとして意識されそうです。逆に、157円割れを起点にMACDが再び下向きに転じるようだと、高値圏でのダブルトップ形成を警戒する局面に移行します。

シナリオ分析

↗ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、自民党圧勝を受けた積極財政期待と、高市政権から追加の成長戦略・減税策などが示されることで、「日本は低金利を維持しつつ名目成長を優先する」というメッセージが強まるケースを想定します。米国側でも、ウォラー/ミラン両理事がインフレへの警戒感を改めて示し、年内の利下げ回数を市場が織り込んでいるほどには増やさないとのニュアンスが伝われば、米長期金利の下げ渋りを通じてドル買いが優勢になりやすくなります。この場合、157円台前半をしっかり維持しながら157.50円〜158.00円方向を試す展開がメインシナリオです。

↘ 下落シナリオ(確率55%・やや優勢)
下落シナリオでは、選挙結果による円安期待が出尽くし気味となる中で、片山財務相や他の当局者から「過度な円安には適切に対応する」といった牽制発言が相次ぐケースを想定します。加えて、米雇用関連指標の減速やAI投資への警戒感を背景に株価が再び調整局面に入れば、リスクオフの円買いが優勢となり、156円台半ばのテクニカル・サポートを試しに行く可能性があります。156.50円を明確に割り込むようだと、25日線や基準線の集まる156円前後までの下押しも視野に入ってきます。

時間帯別の展開予想

🕘 東京時間
東京時間は、衆院選の結果を受けた国内株式市場の反応を横目に、157円台前半を中心とした神経質な値動きを想定しています。日経平均が大幅高となれば円売りが優勢になりやすい一方で、長期金利の上昇や政府・与党幹部からの慎重な発言が相次げば、「財政悪化+政策修正加速」を意識した円買いへ振れやすい場面も出てくるかもしれません。いずれにしても、当局の牽制リスクを意識しつつ、157.50円を背にした戻り売り・156.50円前後での押し目買いが交錯するレンジのイメージです。

🕕 欧州・NY時間
欧州時間に入ると、ロンドン勢が「選挙後の日本株動向」「米金利の寄り付き」「当局の牽制度合い」を確認しながらポジションを取り直す時間帯となります。欧州株が堅調でリスクオンムードが高まればドル円はじり高になりやすい一方で、国債市場のボラティリティが高まるようだとリスクオフの円買いが入りやすく、157円台前半を挟んだ攻防が続きそうです。

NY時間は、深夜のFRB理事発言と来週以降の雇用関連指標を意識しながら、米長期金利と株価の動きに連動しやすい時間帯です。タカ派的な発言が相次ぎ、米金利が持ち直すようであれば157.50円方向への上値トライが想定される一方、ハト派寄りのメッセージや株安が重なると、156円台半ばまでの押し戻しもあり得ます。指標のように決まった「一発イベント」があるわけではないため、一方向に走った後の戻りも早く、「飛び乗り・飛び降り」による往復ビンタには注意したいところです。

今日の予想レンジ

予想レンジ:156.30円〜158.00円
衆院選後のポジション調整と当局の牽制リスク、そして米金利の方向感が交錯することを踏まえ、今日はやや広めに156.30〜158.00円のレンジを想定します。東京〜欧州時間はレンジ内での様子見、NY時間にかけてFRB理事発言の内容次第でレンジ上限または下限を試すイメージです。

🔼 上値抵抗線:157.50円、158.00円
上方向では、まず先週から何度か上値を抑えられている157.50円前後が最初のレジスタンスです。この水準には短期筋の戻り売りとオプション関連の売りが重なりやすく、実需のドル買いだけで一気に突破するのは簡単ではありません。その上では、心理的な節目となる158.00円が次の抵抗。ここを日足ベースで明確に上抜けるようだと、159円台再トライに向けた上昇トレンド再加速シナリオも視野に入ってきます。

🔽 下値支持線:156.50円、156.00円
下方向では、まず東京・NYともに押し目として意識されてきた156.50円近辺が重要なサポートです。日足25日線や一目の基準線とも重なりやすく、ファンダメンタルズに大きな悪材料が出ない限り、いったんは買い戻しが入りやすい水準と言えます。ここを明確に割り込んだ場合には、156.00円ちょうど前後が次の防波堤。この水準を日足で割れてくるようだと、「選挙後の円安トレンド一服→レンジ下方シフト」のシナリオを警戒したいところです。

📉 ブレイクアウト条件
上方向のブレイク条件としては、(1) 高市政権から追加の景気刺激策や減税策が示される、(2) FRB理事発言を受けて米長期金利が再び上昇基調を強める、(3) 株式市場がリスクオンで大幅高となる――といった材料が同時に重なり、157.50円を上抜けたあとも押し目が浅い形で値固めできるかがポイントです。
反対に下方向のブレイク条件は、(1) 片山財務相など当局からの円安牽制が強まり、レートチェック報道が再び出る、(2) 米株急落や中東情勢の悪化などでリスクオフが強まる、(3) 雇用統計延期をきっかけに米景気減速懸念が高まり米金利が低下する――といった材料を背景に156.50円を明確に割り込み、その後の戻りが同水準で頭を抑えられる展開です。

⚠️ 注意すべきリスク要因
今日は、一見すると目立った経済指標が少ない日ですが、選挙後の国内政治ニュースや当局コメント、米政府機関閉鎖問題や中東情勢など、為替を大きく動かし得るヘッドラインは数多く存在します。特に、早朝や流動性の薄い時間帯にレートチェックや介入観測が流れた場合、スプレッド拡大や約定の滑りが起こりやすく、「逆指値を置いていたら想定よりずっと悪いレートで約定してしまった」といった事態も起こりがちです。ロットサイズと注文レートの管理は、いつも以上に慎重に行いたいところです。

☑️ 投資判断における留意点
選挙や要人発言が相次ぐ局面では、「ニュースを見てから慌てて飛びつく」ほど勝ちにくくなります。今日は、①どの水準を背にトレードするのか(156.50円のサポートか、157.50円のレジスタンスか)、②どの時間帯で勝負するのか(東京の株式寄り付きか、欧州序盤か、NY後半か)をあらかじめ決めておき、その条件に合致したときだけエントリーするくらいの割り切りが有効だと思います。ポジションを持っていない時間も「トレードの一部」と割り切り、自分のルールを守ることで、資金とメンタルの両方を守っていきたいですね。

免責事項

本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。