おはようございます。Trader MTです。先週末のドル円は、158円台前半〜半ばを中心に推移する中で、片山財務相の円安けん制発言をきっかけに一時157円台後半まで急落する場面がありましたが、その後は再び158円台を回復し、介入警戒感と円安基調が綱引きを続ける形で週末を迎えました。今日は目立った経済指標こそないものの、日銀会合や通常国会召集を控えた週明けのスタートとなるため、ポジション調整とヘッドライン次第で上下に振れやすい地合いを意識しておきたいところです。それでは、週明け相場に飲み込まれ過ぎないよう、今日も一緒にチェックしていきましょう😊(公開時刻:07:51/日本時間)
先週末の振り返り
先週末1月16日(金)のドル円は、東京時間の片山財務相による円安けん制発言をきっかけに一時157円台後半まで急速に円高方向へ振れたものの、その後は下値を切り上げながら158円台を回復し、最終的には158円前後で週末クローズとなりました。
日中の値動きとしては、始値158.63円、高値158.70円、安値157.82円、終値158.12円と、158円台半ばから一度157円台後半まで押し込まれたあと、再び158円台を回復する展開でした。全体としては、介入警戒感による円買いと、日本の財政・政治を巡る不透明感や米金利の底堅さを背景とした円売りがせめぎ合う、一進一退の一日だったといえます。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年1月16日 | 158.630 | 158.700 | 157.820 | 158.120 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
1月16日の東京時間のドル円は、158.60円台で取引をスタートしました。序盤は前日までの円安トレンドを引き継ぎつつも、158円台半ば〜後半での高止まりとなり、日銀会合や通常国会召集を翌週に控える中で、やや上値の重さも意識される滑り出しでした。
午前11時過ぎには、片山財務相が「足元の円安動向について憂慮している」「あらゆる手段を含め断固たる措置を取ることを再三申し上げている」と発言し、為替介入の可能性を改めて強く示唆しました。このヘッドラインを受けて市場では一気に円買いが強まり、ドル円は158円台前半から157円台後半まで急速に下落する場面が見られました。その後は、ショートカバーや実需のドル買いに支えられながら、157円台後半〜158円台前半へと徐々に切り返す展開となり、東京午後には158円ちょうど近辺を中心としたもみ合いに移行しています。
総じて東京時間は、財務相発言をきっかけとした介入警戒による円高圧力と、依然として続く円売り・ドル買いの流れがぶつかり合い、「上値も下値も一気には抜けきれない」という神経質な一日だったと言えます。5分足ベースでも、午前の急落後は158円前後に戻しつつも上値を重くする値動きが確認されており、マーケット参加者が週末を前にポジションの偏りをやや修正している様子がうかがえました。
欧州・NY時間
欧州時間に入ると、ドル円は東京引け水準の158円ちょうど前後で取引を再開しました。ロンドン勢は、片山財務相の発言を受けた介入警戒感と、依然として円売りポジションが積み上がっている状況の両方を意識しながら、158円台前半〜半ばでのレンジ取引を中心とするスタンスとなりました。大きな欧州指標はなく、ユーロ圏CPIの確報値などもサプライズに乏しかったことから、欧州時間単体では方向感は出にくい展開が続きました。
NY時間に入ってからは、米鉱工業生産や住宅関連指標が発表されましたが、結果は総じて市場予想にほぼ沿う内容となり、米長期金利は4%台前半での小動きにとどまりました。ドル円も158円台前半〜半ばでの上下動に終始し、片山財務相の発言後に高まった介入警戒感が上値追いを抑える一方、日本の財政悪化懸念や米金融政策の先行き不透明感を背景とした円売り需要が下値を支える格好となりました。NYクローズにかけては、株式市場がやや神経質な動きとなる中でも、ドル円は158円前後で落ち着きを取り戻して週末の取引を終えています。
今日の注目材料
今日1月19日(月)は、国内外ともにドル円相場に直結するような重要指標や要人会見の予定はありません。ただし、週後半には日銀金融政策決定会合と展望レポート公表、通常国会の召集、そして海外では米PCEデフレーターや中国の経済指標など、円相場に影響を与えうるイベントが控えています。市場参加者の関心は、これらを見据えたポジション調整や、財政・政治リスクを織り込む動きに向かいやすいタイミングです。
また、日本の財政運営や政治日程を巡っては、衆院解散・総選挙の可能性や、積極的な財政出動を志向する政権運営への思惑が引き続き円売り方向の材料として意識されています。一方で、片山財務相をはじめとする政府・当局からの円安けん制発言や、日米財務相共同声明において急激な為替変動には介入も含めて対応する方針が明記されていることなどは、上値を追う場面で常に意識される要因となっています。
今日の見通し
今日のドル円は、先週末の片山財務相発言を受けて高まった介入警戒感と、依然として続く円安・ドル高基調との綱引きが続く中で、158円前後を中心としたレンジ相場を想定しています。新たなビッグイベントがない分、テクニカルな節目やオプションのストライク、そしてポジションの偏りがレートを動かしやすく、突発的なヘッドラインには注意が必要な一日です。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面では、米国が利下げサイクル入りを意識し始める一方で、依然として政策金利は日本より大幅に高く、日米金利差は依然として円安方向に働いています。他方、日本では財政赤字の拡大や国債増発への懸念が根強く、長期的な円安圧力として市場に意識されている状況です。その一方で、政府・当局は急速な円安進行には明確に警戒感を示しており、「必要ならあらゆる手段を含めて断固たる措置をとる」というメッセージを繰り返し発信しています。
この二つの力学を踏まえると、「構造的には円安方向だが、160円に近づく局面では介入リスクが常に意識される」という状況が続いており、上値を追うほどリスク・リワードが悪化しやすい環境だと言えます。来週の日銀会合では、展望レポートの物価見通しや、ETF・J-REIT売却方針などが注目点となる見込みであり、それまでは大きなトレンドを出しにくく、158円前後を軸にした持ち合いを続けながら、材料待ちのムードが強まりやすいと考えられます。
テクニカル分析

テクニカル面で見ると、ドル円の日足は、昨年末以降の上昇トレンドを維持したまま、158円台前後での高値圏推移が続いています。先週末のローソク足は、157円台後半まで一度押し込まれたあとに158円台前半まで戻した形となっており、下値では買い意欲が根強い一方で、上値もやや重くなっている様子がうかがえます。
📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
25日移動平均線は明確な右肩上がりを維持しており、その下で75日線・200日線も上向きのトレンドを続けています。短期・中期・長期の3本の移動平均線がすべて上向きで、かつ短期線が中長期線の上に位置する「順ザヤ」の状態が続いており、中長期的には上昇トレンドが継続しているチャート形状です。一方で、足元のレートは25日線からやや上方に乖離しており、短期的な過熱感からのスピード調整には引き続き注意が必要です。
📈 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
一目均衡表では、ローソク足が雲のかなり上方で推移しており、遅行スパンも実線を上抜けた状態を維持しています。これは、トレンドとしては依然として強い上昇相場にあることを示しています。足元では転換線・基準線が157円台後半〜158円ちょうど近辺に位置しており、このゾーンが短期的な押し目候補として意識されやすい状況です。ここをしっかり維持できる限りは、上昇トレンドの中での調整にとどまると見ることができます。
📈 MACD(シグナル・ヒストグラム)
MACDはゼロライン上のプラス圏で推移しており、シグナル線との乖離はやや縮小しつつも、依然として上向きのモメンタムを示しています。ヒストグラムもプラス圏を維持しているものの、ピークアウト感も見え始めており、ここからさらに上昇モメンタムが加速するのか、それとも一度スローダウンして持ち合いに移行するのかの分岐点に差し掛かっている印象です。
これらを総合すると、目先の下値めどとしては157.50円〜157.80円近辺、その下では157.00円前後が意識される一方、上値については158.80円〜159.00円が心理的節目として意識される局面です。テクニカルだけを見れば上昇トレンド継続シグナルが優勢ですが、介入警戒感を踏まえると、上方向に追いかけるほどリスク管理が重要になるチャート形状と言えます。
シナリオ分析
↗️ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、先週末に一度試した157円台後半がサポートとして機能し、158円台前半〜半ばで押し目買いが優勢となるケースを想定します。米金利が4%台前半で底堅く推移し、株式市場もリスクオン寄りのムードを保つようであれば、「日米金利差+日本の財政・政治リスク」を背景に、ドル円は再び158.80円〜159.00円方向を試す展開も視野に入ります。介入を伴わない形で159円台に乗せることができれば、高値更新トレンドが続いているとの評価が改めて強まり、上値余地を探る動きが出やすくなるでしょう。
↘️ 下落シナリオ(確率55%)
下落シナリオでは、片山財務相をはじめとする当局の円安けん制発言や、介入リスクを意識したポジション調整の動きが優勢となり、一度158円台を割り込んで157円台後半方向への調整が進むケースを想定します。特に、欧州時間以降に株式市場がリスクオフ気味の動きとなったり、米金利が4%割れ方向に押し戻されるような展開となれば、ドルロングの手仕舞いが加速し、157.50円近辺までの下押しもあり得ます。その水準でもなお買いが乏しい場合には、157.00円前後までのスピード調整が入る可能性も否定できません。
時間帯別の展開予想
🕗 東京時間
東京時間は、先週末の値動きを引き継ぎつつ、158円ちょうど前後を中心としたレンジ形成になりやすいと見ています。仲値にかけては実需フローのドル買いが下値を支えやすい一方で、158.50円近辺から上のゾーンでは、介入警戒感や週後半の日銀会合を意識した戻り売りが入りやすく、上値を追う動きはやや限られそうです。新たな日本側材料が出ない限り、先週末ほどの急激な変動よりも、レンジ内での細かい売買が中心となるイメージです。
🕓 欧州・NY時間
欧州時間に入ると、ロンドン勢は「どの水準を高値と評価するか」を探りながら、東京時間のレンジを引き継ぐ展開になりそうです。特段の欧州指標がない中では、158円台を維持している限りは押し目買いスタンスが継続しやすい一方、159円に近づくほど介入警戒感が強まり、上値を重くする要因となります。NY時間は、米経済指標が乏しいぶん、米金利と株式市場のセンチメントを確認しつつ、ポジション調整主体の値動きが中心となるイメージです。リスクオンであれば158円台後半方向への戻りを試す展開、逆にリスクオフとなれば157円台後半への押し戻しも想定されます。
今日の予想レンジ
↕️ 予想レンジ:157.50円〜159.00円
今日は、介入警戒感を意識しつつも、円安基調がなお維持されている状況を踏まえ、やや広めに157.50円〜159.00円のレンジを想定します。メインシナリオとしては158円ちょうど前後を中心とした推移を想定しつつ、下押しがあった場合には157.50円近辺からの押し目買い、上振れの場面では158.80〜159.00円ゾーンで一度動きを見極めるイメージを持っておきたい局面です。
🔁 上値抵抗線:158.50円、158.80〜159.00円
上方向については、まず158.50円前後が直近の節目として意識されます。この水準では、オプション関連の思惑や短期筋の利益確定売りが出やすく、一度は上値の重さを試される展開になりやすいと考えられます。その上では、158.80〜159.00円のゾーンが次の上値抵抗として浮上し、このレンジを明確に上抜け、日足ベースで159円台を維持して引けるようであれば、高値更新トレンドがさらに加速する可能性も出てきます。
🔁 下値支持線:157.80円、157.50円
下方向については、まず157.80円前後が先週末の安値圏として意識されるサポートです。ここを維持できる限りは、「一時的な調整にとどまっている」という見方が優勢となりやすくなります。これを明確に割り込んだ場合には、157.50円近辺が次の下値支持として浮上し、このゾーンまでの下押しは「介入警戒やポジション調整に伴う妥当なスピード調整」として、市場参加者の多くが押し目買いの好機とみなす可能性が高いと考えられます。
🔁 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件としては、159.00円前後のレジスタンス帯を明確に突破し、そのうえで日足ベースで159円台を維持して引けるかどうかが重要なポイントになります。この条件を満たせば、160円台方向への新たな上値ターゲットが意識される一方で、介入リスクも一段と高まりやすくなるため、ポジションサイズと利食い・損切りの水準管理がより重要になります。
下方向については、157.50円のサポートを明確に割り込み、日足が157円ちょうど割れでクローズするようであれば、高値圏からの調整局面入りを意識せざるを得ない展開となります。その場合でも、中長期トレンドはなお上向きであるため、156円台後半〜157円ちょうどのゾーンでは、改めて押し目買いの意欲が強まりやすい点も意識しておきたいところです。
⚠️ 注意すべきリスク要因
今日は特段の大きなイベントがない一方で、介入警戒感がくすぶる中での高値圏推移ということもあり、テクニカルな過熱感とポジション調整が複雑に絡み合いやすい一日です。ニュースフローが乏しい分、大口フローやオプション関連の取引がレートを大きく動かす場面もあり得ますし、流動性がやや薄くなった時間帯には、ストップ注文を巻き込みながら一方向に走る値動きも想定されます。加えて、地政学リスクや突発的な政治要因が意識される局面では、リスクオフの円買いが急速に強まる可能性にも注意が必要です。
☑️ 投資判断における留意点
高値圏では、「160円台を目指すのではないか」という期待と、「介入をきっかけとした急落が怖い」という警戒がどうしても交錯しがちです。こうした局面では、値幅を狙う前に、自分が許容できるリスクの大きさを明確にし、その範囲内でポジションサイズを決めることが何より重要です。エントリーに際しては、自分が意識している支持線・抵抗線にできるだけ引きつけてから判断すること、あらかじめ決めた損切りラインを相場の状況にかかわらず尊重すること、そして「今日は見送る」という選択肢も常に持ち続けることが、結果的に資金とメンタルを守ることにつながります。今日も、ヘッドラインに振り回され過ぎず、自分のルールとシナリオに沿って、冷静に相場と向き合っていきたいですね。
免責事項
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