おはようございます。Trader MTです。先週金曜のドル円は、米雇用統計というビッグイベントを挟みつつも、最終的には157円台後半で週を締めくくる展開となりました。イラン情勢の緊迫化を背景にした「有事のドル買い」と、日本側では片山財務相の発言を受けた早期利上げ観測の後退が重なり、158円ちょうど手前まで上値を伸ばす場面も。一方で、雇用統計自体は予想を大きく下回る弱い内容だったことから、一時は157円前半までドル安・円高方向に振れるなど、上下に振らされやすい一日でもありました。結果として、157円台後半を維持しながらも上値の重さと当局のけん制を意識せざるを得ない、難しい地合いが続いていますね🤔(公開時刻:07:56/日本時間)
先週末の振り返り
先週金曜のドル円は、東京早朝の157.60円前後からスタートすると、まずは前日に急騰していたNY原油先物が時間外で反落したことや、政府・日銀による為替介入への警戒感から、上値の重いスタートとなりました。仲値にかけては、輸出筋を中心としたドル売り・円買いフローも重なり、いったん157.30円台までじり安。その後は日経平均株価がマイナス圏から持ち直すにつれて157.50円近辺まで戻したものの、米雇用統計と小売売上高の結果待ちムードも強く、午前〜午後前半は157円台半ばを中心とした小幅なレンジ取引が続きました。
午後になると、日経平均が再びプラス圏にしっかりと乗せてきたことや、片山財務相が国会答弁で「日本経済が再びデフレに戻るとまでは言い切れない」と慎重な金融政策スタンスを示したことで、日銀の早期利上げ観測がやや後退。これをきっかけに円売り・ドル買いが強まり、ドル円は157.80円台までじり高となり、一時は158円ちょうどに迫る水準まで上値を試しました。ただ、節目の158円を前に戻り売りや利益確定売りも厚く、東京クローズにかけては157円台後半での揉み合いに収れんしています。
ロンドン時間入り後は、イラン情勢を巡る緊張や原油高を背景に、安全資産としてのドル買いが優勢となり、ドル円は改めて157.90円前後と158円台の節目をうかがう動きに。その後発表された米2月雇用統計では、非農業部門雇用者数が大幅なマイナスとなるなど総じて弱い結果となったため、発表直後は157.30円近辺まで急速にドル安・円高が進みました。しかし、米長期金利が下げ渋って持ち直したことや、中東情勢を背景にした有事のドル買いが継続したことで、ドル円は再び157円台後半へ切り返し。最終的には157.80円台を中心としたレンジで引けています。
その結果、始値157.550円、高値158.089円、安値157.366円、終値157.750円と、値幅自体は1円弱にとどまりつつも、上下に振らされながら終値は高値寄りで引けた「小陽線」に近い形となりました。158円台前半のレジスタンスを前に頭を抑えられつつも、157円台半ばでは押し目買いが入りやすく、「介入警戒感で上値は追いにくいが、有事のドル買いと日銀の慎重姿勢が下値を支える」という、やや神経質な高値圏レンジが続いている印象です。
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月6日 | 157.550 | 158.089 | 157.366 | 157.750 |
※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。
東京時間
6日の東京時間のドル円は、前日の海外市場で157円台後半まで上昇した流れを引き継ぎつつも、序盤は158円手前の上値の重さを意識した展開でスタートしました。早朝は、政府・日銀による為替介入への警戒感や、時間外のNY原油先物が下落していたこともあり、157.60円台からじわじわと水準を切り下げ、仲値にかけては157.40円割れまで軟化。実需のドル売りやポジション調整が優勢となり、一時157.30円台後半まで値を下げました。
もっとも、その後は日経平均株価がマイナス圏から持ち直してプラス圏に浮上したことや、週末・米雇用統計を控えたショートカバーも入り、ドル円は157.50円前後までじり高に転換。午後にかけては、157.40〜60円台を中心とした落ち着いたレンジ取引となりました。5分足チャートで見ると、東京時間は200本移動平均線(赤)を挟んだもみ合いが続きつつ、下押ししても157.30円台後半で下値を拾われるなど、「売り込むよりも押し目を待つ」雰囲気が意識されていた印象です。
欧州・NY時間
ロンドン勢参入後の欧州時間に入ると、イラン情勢の悪化を背景にした原油高や、週末の米雇用統計を控えたポジション調整から、ドル買いが優勢に。ドル円は157.60円台から158円ちょうど手前まで上値を伸ばし、前回高値ゾーンを試す動きとなりました。もっとも、158円台乗せに対しては日本側の介入警戒感が根強く、市場参加者の間では「158円台にしっかり乗せてくると当局のけん制が強まりやすい」との意識が共有されていたようで、上値追いはやや慎重な印象でした。
NY時間入り後は、注目の米2月雇用統計が発表されると、非農業部門雇用者数が大幅なマイナスとなるなど弱い内容だったことから、いったんはドル売り・円買いが優勢となり、ドル円は158円近辺から157.30円台半ばへ急落。しかし、その後は中東情勢を背景にした有事のドル買いや、低下していた米長期金利が持ち直したことなどを手掛かりに、再びドル買いが優勢となり、157.70〜80円台まで反発しました。最終的には157.70円近辺で週を終えており、雇用統計を消化しつつも、依然として高値圏にとどまっている状況です。
今日の注目材料
| 時間 | 通貨 | 指標・要人 | 重要度 | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| ― | ― | 主要な経済指標・要人発言の予定なし | ― | ― | ― |
本日は、日米ともにこれといった重要指標や要人発言の予定がなく、先週末の米雇用統計や中東情勢を受けた市場の消化・調整がメインテーマになりそうです。雇用統計はヘッドラインベースでは弱い内容でしたが、依然としてインフレ指標や賃金動向に対する警戒感は残っており、米長期金利が大きく崩れない限りは、ドルの下値も限定されやすい地合いが想定されます。
一方、日本側では、日銀の金融政策運営については早期の大幅利上げ観測が後退しているものの、円安進行に対する政府・日銀の警戒感はむしろ強まっている印象です。158円台にしっかり乗せる局面では、口先介入を含めた円安けん制発言が出やすく、実需や短期筋の戻り売りも厚くなりやすいため、上値を追う場合はこうしたヘッドラインリスクにも注意したいところです。
今日の見通し
今日のドル円は、先週末の雇用統計を織り込みつつ、157円台後半〜158円ちょうど近辺での高値圏レンジをどこまで維持できるかが焦点になりそうです。強いインフレ指標が相次いだ直後だけに、市場は「悪すぎる雇用統計」をある程度は一過性と捉えている面もあり、中東情勢を背景とした有事のドル買いとあわせて、ドルの下値は引き続きサポートされやすい地合いと考えられます。一方で、158円を明確に上抜ける局面では、介入警戒感やポジションの偏りを嫌気した利食い売りも出やすく、上値を追いかけにくいムードも残りそうです。
ファンダメンタルズ分析
米国では、雇用統計こそ弱い結果となったものの、これまで発表されてきたISMや各種PMI、個人消費関連の指標は総じて底堅く、「景気は減速しつつも急失速ではない」との見方が依然として大勢です。今回の雇用統計を受けて、年内の利下げ回数はやや増える方向に織り込まれつつあるものの、インフレ指標次第では再び利下げ期待が後ずれする可能性も残っており、金利・ドルともに方向感を出しきれない状態がしばらく続くかもしれません。
日本側では、片山財務相の発言などを通じて「デフレ完全脱却にはなお時間がかかる」との認識が示されており、市場はマイナス金利解除後の利上げペースについて慎重なシナリオを織り込みつつあります。その一方で、急速な円安進行に対してはこれまで以上に敏感になっている印象で、特に158円台後半〜159円台に接近する局面では、実際の介入あるいは強めのけん制発言が飛び出すリスクも否定できません。「金融政策の方向性としては緩やかな正常化だが、為替は急激に動かせない」という、日本側の難しいバランスが改めて意識される局面と言えそうです。
テクニカル分析

2026年3月6日のドル円日足チャート
日足チャートでは、先週金曜のローソク足は、安値圏から切り返して高値寄りで引けた実体の小さい陽線となり、直近の上昇トレンドの中で上値を試し続けている形状です。終値は一目均衡表の雲上限や25日移動平均線を明確に上回って推移しており、中期的な上昇バイアスそのものは維持されています。一方で、158円台前半には昨年から意識されてきた戻り高値ゾーンが控えており、「158円を挟んだ重いレジスタンス」と「157円台半ばの厚めのサポート」に挟まれた持ち合い色が徐々に強まっているようにも見えます。
📈 移動平均線(25日・75日・200日)
25日移動平均線と75日移動平均線はいずれも緩やかな右肩上がりを維持しており、200日移動平均線も下値を切り上げる動きが続いています。現在レートはこれら3本の移動平均線をすべて上回って推移しているため、中長期的には「押し目買い優勢」のトレンド判定に変わりはありません。ただ、25日線との乖離がやや広がってきている点や、158円台で何度か上値を抑えられている点を踏まえると、ここから上を追う場合は短期的なオーバーシュートからの反動にも注意を払いたいところです。
📈 一目均衡表
一目均衡表では、ローソク足が雲の上側で推移しており、先行スパンも上向きで比較的厚い雲を形成していることから、中期的には上昇トレンドが継続していると判断できます。遅行スパンは実線の上側で推移しており、現状ではトレンドの追随局面と見ることができますが、158円台での上値の重さが続くようだと、遅行スパンがローソク足にぶつかり、いったん膠着感が強まる可能性もあります。下値側では、156円台半ば〜後半にかけて、雲上限と過去のもみ合い帯が重なるサポートゾーンが意識されそうです。
📈 MACD
MACDはゼロライン近辺のプラス圏でシグナル線の上側をキープしており、ヒストグラムもプラス幅を広げていることから、短期的な上昇モメンタムはなお健在です。ただし、直近の上昇に対して値動きがやや重くなってきていることから、ここからさらにMACDとシグナル線の乖離が拡大しきれないようであれば、「高値圏でのダイバージェンス」や「モメンタムの頭打ち」に注意しておきたいところです。反対に、上昇余地を再び広げるようなら、昨年高値圏への再挑戦が視野に入ってきます。

5分足チャートを見ると、東京時間は157.40〜60円台でのレンジ推移が続き、欧州時間入りとともに200本移動平均線を上抜けて上昇トレンドに転じたあと、雇用統計の発表前後で大きく上下に振れる動きとなりました。指標発表直後には急落・急反発が入り乱れたものの、最終的には157.70円近辺へと収れんしており、「イベントをこなしてもトレンドは上方向が維持された」格好です。短期的には157.30〜40円ゾーンが押し目として意識される一方、158円ちょうど前後には厚めの売りオーダーが観測されているとみられ、ブレイクには新たな材料が必要になりそうです。
シナリオ分析
↗ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、中東情勢の緊迫化や原油高、株価の底堅さなどを背景に、リスク回避とインフレ警戒の両面からドル買いが続くケースを想定します。米長期金利が再びじわじわと上昇し、158円ちょうど前後のレジスタンスを上抜けてくるようであれば、158.30円、さらには昨年高値に近い158.80円方向を試す展開も視野に入ります。ただし、その過程では日本当局による円安けん制のヘッドラインが出るリスクが高く、急伸のあとのスパイク的な反落にも警戒が必要です。
↘ 下落シナリオ(確率55%・やや優勢)
下落シナリオでは、雇用統計の弱さを改めて意識した形で米長期金利がじり安となり、利益確定のドル売りが優勢となるケースを想定します。この場合、まずは157.40円前後のサポートを維持できるかが分岐点で、ここを明確に割り込むと157.00円近辺、さらにその下の156.50円(25日移動平均線や一目雲上限付近)まで調整が進む可能性があります。156.50円を終値ベースで割り込むようだと、トレンドそのものが「高値圏からの持ち合い〜下方向への修正」に移行しやすくなり、中期的には155円台半ば程度までの下押しも視野に入ってきます。
時間帯別の展開予想
🕒 東京時間
東京時間は、先週末NYクローズ水準の157.70円前後を中心に、157.50〜158.00円を意識したレンジ取引がメインシナリオになりそうです。重要指標がないことから、日経平均株価や原油価格、中東関連ヘッドラインの動きが主なドライバーとなる見込みです。株価がしっかりで原油高が続くようなら、158円方向を試す上値トライも考えられますが、158円台乗せを追いかける動きは限定的となりやすく、「上がったところは一度は売られやすい」地合いを想定しています。
🕔 欧州時間
ロンドン勢参入後は、週明けのポジション調整をこなしながら、157円台後半を中心とした値固めの時間帯となりそうです。欧州株や米株先物の動向、原油・米債先物の動き次第では、158.20円方向に一段高となる場面や、逆に157.30円台へと押し戻される場面も考えられますが、基本的には材料待ちのレンジを想定しています。もし欧州序盤から原油価格が再び大きく動くようであれば、ドルと円が同時に買われる複雑な値動きとなる可能性もあるため、関連市場のチェックはこまめに行いたいところです。
🕙 NY時間
NY時間は、目立った指標がないぶん、先週末の雇用統計をどう評価するかの「答え合わせ」の時間帯になりそうです。米株や米長期金利が落ち着いた値動きにとどまるようなら、157.50〜158.00円のレンジを意識した方向感の出にくい展開が想定されますが、雇用統計をきっかけに「景気減速→利下げ前倒し」という議論が強まるようであれば、金利低下とともに157円ちょうど〜156円台後半へじり安となるシナリオも視野に入ります。反対に、金利が再び上向けば、158円台乗せを試す局面もあり得るため、金利動向と要人発言の有無には引き続き注意が必要です。
今日の予想レンジ
↕ 予想レンジ:157.20円〜158.50円
今日は、157.20円〜158.50円のレンジをメインシナリオとします。東京〜欧州時間は157.50〜158.00円を中心としたもみ合いを想定しつつ、NY時間にかけて米金利や株価の動き次第でレンジ上限・下限方向への試しが入るイメージです。材料難のなかでも、中東情勢や原油・金利の動き次第ではボラティリティが高まりやすいため、値が飛びやすい時間帯ではポジションサイズの調整も意識したいところです。
🔼 上値抵抗線:158.00円、158.30円、158.50円
上方向では、まず心理的な節目である158.00円ちょうどが最初のレジスタンスとして機能しそうです。ここをしっかり上抜けると、先週も何度か頭を抑えられている158.30円近辺、さらに上の158.50円前後にはオプションや戻り売りの注文が集まりやすいゾーンがあります。このあたりを終値ベースで超えてくるようであれば、昨年の高値圏である158円台後半〜159円台を視野に入れた上昇シナリオが強まりますが、その分、日本当局の円安けん制リスクも一段と高まる点には注意が必要です。
🔽 下値支持線:157.40円、157.00円、156.50円
下方向では、まず先週末の安値圏に近い157.40円前後が直近のサポートとして意識されます。ここを割り込むと、心理的節目であり、5分足ベースの押し目としても意識されている157.00円ちょうどが次の防衛ラインとなりそうです。157円を明確に下抜けた場合は、25日移動平均線や一目雲上限が位置する156.50円付近までの調整が視野に入り、この水準を終値ベースで割り込むかどうかが、中期トレンドの分岐点になってきます。
💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件としては、原油高や中東情勢の緊迫化を背景に米長期金利が一段と上昇し、158.00円を明確に上抜けたうえで、NYクローズでも158円台前半を維持する展開が挙げられます。この場合、158円台後半〜159円台方向への上値追いが意識されやすくなります。一方、下方向のブレイクアウト条件としては、米株安や金利低下をきっかけに157.00円、さらに156.50円のサポートを一気に割り込み、NYクローズでも156円台半ば以下で終えるケースが考えられます。この場合は、高値圏での持ち合いから一段の調整フェーズ入りを警戒する必要が出てきます。
⚠️ 注意すべきリスク要因
本日は指標イベントが乏しい分、
・中東情勢を巡る突発的なヘッドライン
・原油価格の急騰・急落
・米要人や日本当局からの為替・金融政策に関するコメント
など、ニュース一発で相場がテクニカルレベルを飛び越えて動くリスクが高まります。また、雇用統計明けの週明けということもあり、ポジションの偏りを解消するためのフローが出やすいタイミングでもあります。値動きが読みづらいと感じたときは、あえてポジションを軽めに保つ、あるいは様子見を選ぶといった柔軟さも大切です。
☑️ 投資判断における留意点
高値圏でのレンジ相場は、一見するとチャンスが多いように見えますが、実際には上下どちらにも振らされやすく、思った以上にストレスの溜まりやすい局面です。今日は、
・どの水準を背にポジションを取るのか(158円台前半の戻り売りか、157円台前半の押し目買いか)
・どの時間帯で勝負するのか(東京のレンジか、欧州〜NYのブレイク狙いか)
・一回のトレードで許容できる損失幅はいくらか
といった自分なりのルールを事前に決めておき、「条件が揃ったときだけ参加する」姿勢を意識するのが良さそうです。相場はいつでもありますので、焦らず、自分のペースを守っていきましょう。
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