【ドル円コンパス】今日の為替相場予想(2026年2月11日)

『ドル円コンパス/USD/JPY COMPASS』、円とドル記号、コンパスのシンボル、ローソク足。右下に指を立てたロボット。左上に2026年2月11日のカレンダー

おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、米小売売上高などの弱い指標と、今夜の米雇用統計を前にしたポジション調整が重なり、156円台前半から154円台前半までじわじわと水準を切り下げる一日になりました。政府・日銀による為替介入への警戒感や、中国の米国債保有抑制報道もドル売りを後押ししており、今日の雇用統計は「利下げ前倒し観測」をさらに強めるのか、それとも巻き戻すのか、2026年の相場を占ううえでも重要なイベントになりそうですね😌(公開時刻:07:43/日本時間)

昨日の振り返り

昨日のドル円は、東京早朝の156円台前半からスタートしたあと、仲値にかけての実需のドル買いで一時156.20円台まで持ち上げられたものの、その後は実需筋の売りと米雇用統計の弱い結果を織り込むようなドル売りが優勢となり、欧米時間にかけて下落基調をたどりました。終盤には米小売売上高の下振れなどを受けて米長期金利が低下し、ドル円は154円ちょうど近辺まで下押し。日足ベースでは、前日比でおよそ1円50銭近いドル安・円高となっています。

結果として、始値155.867円、高値156.292円、安値154.051円、終値154.371円と、上値を切り下げつつ安値を広げた「陰線」でクローズしました。介入警戒や米景気指標の減速感など、ここ数日くすぶっていたドル安材料が一気に意識された一日だったと言えそうです。

日付 始値 高値 安値 終値
2026年2月10日 155.867 156.292 154.051 154.371

※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。

東京時間

10日の東京時間のドル円は、前日の海外市場で米小売売上高や雇用関連指標の弱さが意識され、155円台後半まで押し戻された流れを引き継いでスタートしました。序盤は155.90〜156.00円台で小動きでしたが、五・十日要因による輸入企業のドル買いが入ったことで、仲値前後には156.30円近辺まで上昇。その後は「介入警戒感」や「米労働市場鈍化への思惑」が意識され、実需筋とみられる売りやポジション調整の売りが優勢となり、午前〜昼過ぎにかけて155.30円台へと水準を切り下げました。

午後も戻りは鈍く、155.10円台までじり安となったあと、押し目買いと戻り売りが交錯する形で155円台前半でもみ合いに転じました。10日が祝日前の最終営業日(翌11日は建国記念の日で東京休場)ということもあり、海外の米雇用統計を前にポジションを軽くしておきたい向きも多く、5分足チャートを見ると東京時間は「上値を切り下げながらも、155円台前半に下値を固めようとした時間帯」という印象です。

欧州・NY時間

ロンドン勢参入後の欧州時間は、東京で形成された155円台前半のレンジを引き継ぎつつも、米労働市場悪化への警戒感からじりじりとドル売りが優勢となり、ロンドン朝方には155.20円近辺まで軟化しました。市場では、米国家経済会議(NEC)のハセット委員長が「今後数カ月は雇用の伸びが鈍化する可能性」に言及したことが意識されており、翌日の米雇用統計に向けて「やや弱めの結果」に備える形でドルロングが削られていきました。

NY時間序盤には、米12月小売売上高が前月比横ばい(予想+0.4%増)にとどまり、前月からも減速したことに加え、雇用コスト指数(ECI)も市場予想を下回る結果となりました。これを受けて米長期金利が低下し、「FRBが想定より早く利下げに動きやすくなるのでは」との見方が強まったことで、ドル売りが加速。ドル円は155.80円前後から154.70〜80円台まで急速に下落し、その後も米金利の下げ渋りが見られない中で売り圧力が続き、東京早朝には154.05円近辺まで下押しする場面がありました。

NY後半は、米雇用統計を前にした買い戻しとポジション調整が入り、154円台前半では下げ渋る展開となりましたが、結局は154.371円と、日足ベースで見ると前日からおよそ1円半のドル安・円高でクローズ。介入警戒、米指標の減速、中国の米国債保有抑制報道などが重なり、「上値は重く、下方向を試す一日」となりました。

今日の注目材料

✅ 2月11日(水)の重要イベント
時間 通貨 指標 重要度 前回 予想
22:30 🇺🇸 非農業部門雇用者数 ⚡⚡⚡⚡⚡ +5.0万人 +7.0万人
22:30 🇺🇸 失業率 ⚡⚡⚡⚡ 4.4% 4.4%
22:30 🇺🇸 製造業雇用者数 ⚡⚡⚡⚡ -0.8万人 -0.7万人
22:30 🇺🇸 平均時給(前月比) ⚡⚡⚡⚡ +0.3% +0.3%
22:30 🇺🇸 平均時給(前年比) ⚡⚡⚡⚡ +3.8% +3.6%

今夜は米雇用統計がメインイベントです。ここ数日、米小売売上高や雇用コスト指数などが市場予想を下回ったことで、「米労働市場の減速」と「FRBの利下げ前倒し観測」が一段と意識され始めています。今回の統計で非農業部門雇用者数が予想に届かず、失業率も上昇するようであれば、昨日のドル安・金利低下の流れがさらに加速し、ドル円は154円を大きく割り込むリスクも視野に入ってきます。

一方で、雇用者数や平均時給が市場予想を上回り、失業率も想定より改善するようであれば、「直近の弱い指標は一時的」との見方が強まり、過度に織り込まれつつある利下げ観測を巻き戻すきっかけとなり得ます。その場合、米長期金利の反発とともにドル買い戻しが入り、155円台後半〜156円台方向への反発も十分想定されるため、「どちらかに大きく振れやすい地合い」であることは意識しておきたいところです。

今日の見通し

今日のドル円は、東京市場が祝日休場となるなか、155円台への戻りを試す場面と、昨日の流れを引き継いだ154円割れトライの両にらみの「イベント待ち相場」となりそうです。日中は流動性が通常よりも低下しやすく、欧州時間以降に、米雇用統計を控えたポジション調整が断続的に出ることで、方向感の出にくい値動きが続くイメージ。一方、NY時間の統計発表後は、米長期金利と株式市場の反応次第で、ドル円が一方向に走りやすい局面となる点には注意が必要です。

ファンダメンタルズ分析

最近の米国では、消費と雇用の強さがドル高と株高を支える一方で、ここにきて小売売上高や雇用コスト指数などの指標が徐々に減速の兆しを見せ始めています。NECハセット委員長による「雇用の伸び低下の可能性」に関する発言や、中国当局が金融機関に対して米国債保有を抑制するよう指示したとの報道は、米ドル資産への需要不安を誘い、日米金利差縮小を意識したドル売り材料として意識されています。

日本側では、衆議院選挙での与党圧勝により政治の安定感は増したものの、現時点で大規模な財政拡張に一気に舵を切るというよりは、「市場動向に配慮したスタンス」を維持しているとの見方も聞かれます。加えて、片山財務相や財務官、官房長官らから相次いだ円安けん制発言により、政府・日銀による為替介入への警戒感も根強く、157円台以降でのドル買い・円売りポジションを新たに積み上げにくい地合いが続いています。こうした背景から、雇用統計がよほど強くない限り、「上がれば介入警戒で頭打ち・下がれば利下げ観測で加速」という、やや下方向に傾きやすいファンダメンタルズ構図が意識されやすい状況です。

テクニカル分析

日足チャートでは、昨日のローソク足が長めの陰線となり、実体部分が前日の安値を明確に切り下げて154円台前半まで下落しました。これにより、直近の高値圏(157円台後半〜158円台)からの調整局面が一段と鮮明になっており、ローソク足も一目均衡表の「雲」上限付近から雲の中へと入りかけているように見えます。高値圏での持ち合いから、徐々に「一段下のレンジ」にシフトしつつあるサインと捉えることもできそうです。

📈 移動平均線(25日・75日・200日)
25日移動平均線と75日移動平均線はいずれも155円台後半で上向きを維持しており、中長期的な上昇トレンド自体はまだ崩れていません。ただし、現在のレートはこれら短中期線を明確に下抜けた位置にあり、「上昇トレンドのなかでの調整局面」が意識されやすい形です。一方、200日移動平均線は150円台前半で緩やかな上昇を続けており、本格的なトレンド転換を示すほどの崩れには至っていませんが、25日線と75日線の上向きが鈍化してきた場合には、トレンド減速のシグナルとして警戒が必要です。

📈 一目均衡表
一目均衡表では、ローソク足が厚めの雲の上限〜内部に位置しており、遅行スパンも実線をやや下回りつつあるように見えます。これまでサポートとして機能してきた雲上限(おおよそ155円前後)を割り込んだことで、短期的には「強気相場の一服」と判断されやすい形です。ただ、依然として雲全体は上向きで推移しているため、153円台後半〜154円台前半にかけてのゾーンは、中期上昇トレンドにおける押し目候補としても意識されやすいエリアと言えます。

📈 MACD
MACDはゼロライン近辺のマイナス圏で推移しており、すでにシグナル線を下抜けた状態が続いています。昨日の下落でMACDヒストグラムのマイナス幅は拡大しており、短期的な下落モメンタムが再び強まってきた形です。ただし、直近安値圏ではヒストグラムの伸びがやや鈍化してきているようにも見えるため、雇用統計の結果次第では「売られ過ぎからの反発」のきっかけを探る局面になりそうです。

5分足ベースでは、東京時間の156円台前半からNY時間にかけて、ほぼ一貫して25本移動平均線(青)と75本線(黄)の下側で推移しており、200本線(赤)も徐々に下向きに転じていることから、短期的なトレンドは明確に「下方向優位」となっています。154円ちょうど近辺では押し目買いも見られるものの、上値は154.80〜155.00円付近で何度も抑えられており、現時点では「戻り売り優勢の下落トレンドのなかで、雇用統計待ちの持ち合いに入った状態」と整理できそうです。

シナリオ分析

↗ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、米雇用統計が総じて市場予想を上回り、「最近の弱い指標は一時的」と受け止められるケースを想定します。非農業部門雇用者数が10万人超の増加となり、平均時給も前年比で3.8%前後と賃金インフレの粘着性が確認されれば、FRBの早期利下げ観測がやや後退。米長期金利が反発するなかで、これまで溜まっていたドルショートの巻き戻しが入り、ドル円は155円台半ば〜156円台方向への戻りを試す展開が考えられます。

この場合、まずは日足の25日・75日移動平均線が位置する155.70〜155.80円付近を明確に上抜けるかどうかがポイント。その上の156.20〜156.50円ゾーンを終値ベースで回復できれば、「154円台への下振れは一時的な調整だった」との見方が強まり、再び157円台方向への高値更新トライも視野に入ってきます。ただし、157円台後半では介入警戒と政府要人の円安けん制が意識されやすく、上昇は段階的に重くなりそうです。

↘ 下落シナリオ(確率55%・メインシナリオ)
下落シナリオでは、雇用統計が総じて弱めの結果となり、「米労働市場の減速」が改めて確認されるケースを想定します。非農業部門雇用者数が予想を下回るか、下方修正が大きく出た場合、あるいは失業率が4.5%へ上振れするような展開となれば、利下げ前倒し観測が一段と強まりやすく、米長期金利の低下を通じてドル売り・円買いが再加速しやすい地合いとなります。

この場合、154円ちょうど近辺のサポートを割り込むと、テクニカルな売りとストップロスを巻き込みながら、153.50円〜153.00円ゾーンまで下落する可能性があります。特に、平均時給の伸びも鈍化し、インフレ再燃懸念が薄れるような結果となれば、「景気・雇用の減速+インフレ鈍化」という典型的なドル安パターンとなり得ます。そこで下げ止まりのサインが出ない場合には、一目雲の下限や200日移動平均線のある151〜150円台も、より長い時間軸で意識されてくるかもしれません。

時間帯別の展開予想

🕒 東京時間
東京市場は祝日で実需や短期勢のフローが細りやすく、オフショアでの取引が中心となります。155円台前半〜154円台後半のレンジで、海外勢によるポジション調整が断続的に入るイメージで、雇用統計前に一方的なトレンドが出る可能性は高くありません。ただ、流動性が低い分、何か大きめの注文やヘッドラインが出た場合には、値動きが普段よりも振れやすい点には注意が必要です。

🕔 欧州時間
ロンドン勢参入後は、東京時間のポジションを引き継ぎながら、欧州株や債券市場の動きを織り込む形でじわじわとポジション調整が進むと見ています。154円台後半〜155円台前半では押し目買いと戻り売りが交錯し、雇用統計の結果待ちでレンジがやや収れんしていく展開がメインシナリオ。指標の事前観測に関するヘッドライン(独自予想・リーク報道など)が出た場合には、一時的に方向感が出る可能性もあるため、その際は「行き過ぎた動きの反動」を意識しつつ慎重に対応したいところです。

🕙 NY時間
NY時間は22時30分の雇用統計発表が最大の山場です。発表直後は、アルゴリズム取引やストップ注文を巻き込みながら、数分〜十数分程度で1円以上動くことも珍しくありません。特に今回のように、事前に「弱めの結果」がある程度織り込まれている局面では、結果が予想に近くてもポジションの巻き戻しで上下に振れやすく、「最初の一方向の動きがそのままトレンドにつながるとは限らない」点は強く意識しておきたいところです。指標直後の数本の5分足だけで飛び乗るよりも、関連市場(米金利・株価・他通貨ペア)が落ち着きを取り戻してから方向性を見極める戦略も有効だと思います。

今日の予想レンジ

予想レンジ:153.50円〜156.50円
雇用統計というビッグイベントを前に、今日はやや広めに153.50円〜156.50円のレンジを想定します。東京〜欧州時間はレンジ中央付近(154.50〜155.50円)でのもみ合いを基本シナリオとしつつ、NY時間の指標結果次第でレンジ上限または下限を試す展開をイメージしています。

🔼 上値抵抗線:155.50円、156.00円、156.50円
上方向では、まず昨晩までサポートとして機能していた155.50円近辺が最初のレジスタンスに転換しやすい水準です。ここを超えた場合でも、25日・75日移動平均線が集まる155.70〜155.80円、さらにその上の156.00円ちょうど付近は、戻り売りが出やすいゾーンと見ています。雇用統計を材料に156.50円付近まで駆け上がるようであれば、短期的には「ショートカバー主導の上振れ」と捉えたいところで、157円台に乗せて定着できるかどうかが、上昇トレンド再開の試金石になりそうです。

🔻 下値支持線:154.00円、153.50円
下方向では、昨日の安値に近い154.00円ちょうど前後が最初のサポートとして意識されます。ここを明確に割り込むと、ストップロスを巻き込みながら153.50円付近まで下押しするリスクが高まり、この水準は日足の雲下限や過去の揉み合いゾーンとも重なりやすいエリアのため、「いったんは買い支えが入りやすいポイント」となりそうです。153.50円を終値ベースで割り込むようだと、152円台〜151円台方向への調整レンジ入りを意識せざるを得ず、相場のトーンが一段とドル安・円高方向へ傾く可能性があります。

💥 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件は、「雇用統計が総じて強く、かつ平均時給の伸びも堅調で、発表後数時間〜NYクローズにかけて156.50円を上回る水準で推移すること」。この場合、翌営業日以降もショートカバーを巻き込みながら157円台後半〜158円方向への高値追いが視野に入ります。
下方向のブレイクアウト条件は、「雇用統計が明確な弱さを示し、154.00円を一気に割り込んで153.50円もブレイクし、そのまま153円台前半〜152円台後半でクローズすること」。このケースでは中期的な調整トレンド入りを意識し、戻り売りスタンスが優勢になりやすいと考えています。

⚠️ 注意すべきリスク要因
今回の雇用統計では、
・前月分の大きな上方/下方修正
・平均時給と雇用者数の方向性の違い(雇用は弱いが賃金は強い、など)
・同時刻に発表される他の指標や、要人発言とのコンビネーション
といった要素によって、市場の解釈が二転三転する可能性があります。また、日本が祝日であることから、東京時間〜早朝にかけて流動性が低く、スプレッド拡大や約定の滑りが発生しやすい点もリスク要因です。加えて、政府・日銀による介入警戒感が依然としてくすぶっているため、急激な円安方向の動きには、口先介入などのヘッドラインリスクも意識しておきたいところです。

☑️ 投資判断における留意点
雇用統計のようなビッグイベントでは、「全部取りに行こう」とするほど、反対方向への急反転に巻き込まれやすくなります。今日は、
・どの水準を背にロットを張るのか(154円割れか、155.50円超えか)
・どの時間帯で勝負するのか(指標直後か、30分〜1時間後の落ち着いた時間帯か)
・最大どれくらいの損失なら許容できるのか
を事前に決めたうえで、「条件が揃ったときだけ参戦する」くらいの割り切りが大切だと思います。高ボラティリティ環境だからこそ、ノーポジションで様子を見るという選択肢も含めて、自分のルールに忠実なトレードを心がけていきたいですね。

免責事項

本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。