【ドル円コンパス】今日の為替相場予想(2026年2月5日)

『ドル円コンパス/USD/JPY COMPASS』、円とドル記号、コンパスのシンボル、ローソク足。右下に指を立てたロボット。左上に2026年2月5日のカレンダー

おはようございます。Trader MTです。昨日のドル円は、東京の朝からじりじりと円安が進み、ロンドン・NYと時間帯が進むにつれて上値を切り上げ、最終的には156円台後半まで強含む展開になりました。週末の衆院選を意識した「高市トレード」に加え、米長期金利の持ち直しも重なり、久しぶりに一方向にトレンドが出た一日でしたね。もっとも、水準的には為替介入ゾーンが徐々に近づいてきているので、今日も上を追いかけ過ぎないよう、ポジションサイズには気を配っていきたいところです😌(公開時刻:08:04/日本時間)

昨日の振り返り

4日のドル円は、東京の早い時間帯から円売り・ドル買いが優勢となり、一日を通じてじり高となる展開でした。衆院選で自民党優勢との報道を受け、選挙後も高市政権による積極財政が続くとの思惑から「高市トレード」と呼ばれる円売りフローが継続。加えて、米長期金利の持ち直しと政府機関の一部閉鎖回避(予算案修正の可決)もドルを下支えし、足元の円安基調を強める形となりました。

その結果、始値155.710円、高値156.948円、安値155.688円、終値156.812円と、日足ベースでは前日比で約1円強のドル高・円安となる大陽線。3日の安値圏から切り返した流れを引き継ぎながら、一気に156円後半まで水準を切り上げた格好です。

日付 始値 高値 安値 終値
2026年2月4日 155.710 156.948 155.688 156.812

※当データはTradingViewの日足チャートに基づいています。

東京時間

東京時間のドル円は、前日のNY終値155円台後半を引き継ぎ、朝方から155.80円前後でスタート。8日投開票の衆院選で自民党優勢との報道が続くなか、「選挙後も高市政権による財政拡大が続く」との思惑から円売りが先行し、仲値にかけては国内輸入企業の実需買いも重なって156.20円近辺まで上昇しました。

その後も、時間外の米長期金利がじり高となったことを背景に、5分足ベースでは25本移動平均線(おおむね156円前後)にサポートされながら、156円前半で底堅く推移。昼過ぎには156.30円台まで上値を伸ばし、「実需買い+高市トレード+米金利上昇」という三つの要因が重なった形で、東京時間を通じて一貫した円安基調が続きました。

欧州・NY時間

欧州時間に入ると、ロンドン勢も衆院選をめぐる報道を受けた円売りトレンドを引き継ぎ、ドル円は156.30円台から156.60円台へとじり高に推移。円は対ユーロなど他通貨に対しても軟調で、金融市場全体としてリスク選好がやや強まるなか、「円売り・ドル買い」がグローバルに意識される展開となりました。

NY時間では、ADP全米雇用報告が市場予想(+4.8万人)を下回る+2.2万人増にとどまり、一時的に米長期金利が低下、ドル円も156.40円近辺まで押し戻される場面がありました。ただ、雇用そのものは2カ月連続で増加していることから「労働市場はなお底堅い」との評価が優勢で、その後は再び米金利が持ち直すとともにドル買いが再開。ISM非製造業景況指数も53.8と予想(53.5)を上回り、サービス業の拡大が続いていることが確認されると、ドル円は156.80円台まで一段高となりました。終盤は、政府機関の一部閉鎖解除と重要指標(雇用統計・CPI)の日程確定を受けて先行き不透明感がやや後退し、156.80円近辺で引けています。

今日の注目材料

✅ 2月5日(木)の重要イベント・経済指標
時間(日本) 通貨 イベント 重要度 前回 予想
08:30 🇺🇸 FRB理事クック氏 発言 ⚡⚡ - -
22:30 🇺🇸 新規失業保険申請件数 ⚡⚡ 20.9万件 21.2万件
24:00 🇺🇸 JOLTS求人件数 ⚡⚡ 714.6万件 720.0万件

今日は米国から、高頻度で雇用の強さを測る週間の新規失業保険申請件数と、雇用の「受け皿」である求人件数(JOLTS)が同じ時間帯にまとまって発表されます。先行して公表されたADP雇用統計は予想を下回ったもののプラスを維持し、ISM非製造業も堅調だっただけに、「労働市場は減速しつつもなおタイト」というベースシナリオに大きな変化が出るかどうかがポイントです。

もっとも、雇用統計の本丸であるNFPは政府閉鎖の影響で来週11日に延期されており、今日の指標はあくまでその「予習」としての意味合いが強め。市場の関心は、円安が進んだ水準で介入警戒感と「高市トレード」がどこまで綱引きを続けるか、という中期的なテーマにも向いています。

今日の見通し

今日のドル円は、156円台半ば~後半の高値圏を維持しつつ、為替介入への警戒と、衆院選後の財政拡大を織り込む円売りの綱引きが続く展開になりそうです。東京時間は引き続き「高市トレード」を意識した円売りフローが出やすい一方で、海外勢は介入リスクを意識しながら米金利動向と米雇用関連指標に反応しやすい地合いと想定しています。

ファンダメンタルズ分析

日本側では、週末の衆院選で自民党優勢との報道が続いており、「高市政権が選挙後も財政拡大・減税を進めやすくなる」との思惑から、先週以降、じりじりと円売りが進んでいます。一方で、円安が急速に進行していることから、政府・日銀によるドル売り・円買い介入への警戒感も依然としてくすぶっており、この二つの要因が同時に存在することで、上方向には走りやすいが、節目を抜けたところでは急な反落リスクも抱えた相場環境といえます。

米国側では、政府機関の一部閉鎖を回避する予算案が通過し、2026年度予算の枠組みが見えたことで、政局要因による不安感は一段落。ADP雇用統計は予想を下回りつつもプラスを維持し、ISM非製造業は予想を上回るなど、「景気は減速局面ながら、サービス業と労働市場はまだ底堅い」という評価が意識されています。これにより、米長期金利は4.2%台へ持ち直し、ドルにとっては支援材料に。一方で、政府閉鎖の影響で雇用統計とCPIの発表がそれぞれ11日・13日に後ろ倒しとなったため、マーケットはその時点であらためて「利下げ開始のタイミング」を見極めに行く構図です。

こうした中で、今日の新規失業保険申請件数とJOLTS求人は、「堅調な米労働市場にひびが入っていないか」をチェックする材料として注目されます。申請件数が予想より増え、求人が大きく減少するようなら、労働市場の冷え込みが意識されて米金利低下・ドル売り方向に振れやすくなりますが、ここでも「まだタイト」という印象が続くようなら、金利とドルを下支えする結果となりそうです。

テクニカル分析

📈 移動平均線(25日・75日・200日線)
日足ベースでは、25日移動平均線が155円台半ばでなお上向きを維持しており、その下に75日線(おおよそ155円ちょうど近辺)、さらに200日線(150円台前半)が控える「順ザヤ」の構図が続いています。先週の急落局面では一時25日線を明確に割り込みましたが、足元では再び25日線を上抜けており、「中期上昇トレンドのなかで、一度深めの押し目を付けたあとに再度戻り基調に入った」ような形状になっています。

☁ 一目均衡表(雲・基準線・転換線)
一目均衡表では、ローソク足は日足の雲の上限を明確に上回って推移しており、基準線・転換線もおおむね155円台前半~半ばに位置。先週の急落で一時雲の下限付近まで押し込まれましたが、そこから急速に切り返して再び雲の上に復帰していることから、中期的な上昇トレンドは維持されていると見ることができます。155円台前半のゾーンは、雲の上限と基準線が重なりやすく、テクニカル上の押し目候補として意識されやすいポイントです。

📉 MACD(シグナル・ヒストグラム)
MACDは依然としてゼロラインの下側に位置しているものの、直近ではヒストグラムのマイナス幅が縮小し、MACD線がシグナル線に向かって切り返している段階です。先週の急落局面でいったん売られ過ぎシグナルが点灯したあと、現在は「下落トレンドの勢いが和らぎつつある」状況と言えます。このまま上昇が続き、MACD線がシグナル線を上抜けるようであれば、テクニカル的に上昇トレンド再加速のサインとなる一方、再びシグナル線に頭を抑えられるようだと、高値圏でのもみ合い・レンジ入りを示唆する形となりそうです。

総合的には、「急落からの自律反発」が一巡しつつあり、ここから先は157円台を明確に上抜けて上昇トレンドを再加速させるのか、それとも介入警戒感を背景に156円台半ば〜155円台後半のレンジにいったん落ち着くのか、その分岐点に差し掛かっているように見えます。

シナリオ分析

↗ 上昇シナリオ(確率45%)
上昇シナリオでは、衆院選での自民党優勢観測と、高市政権の財政拡大期待を背景にした円売りフローが継続する一方、米雇用関連指標が総じて「堅調さを維持している」と評価され、米長期金利が4.2〜4.3%台で底堅く推移するケースを想定します。新規失業保険申請件数が予想通り〜やや強め(件数が少なめ)で、JOLTS求人も大きく減らないようであれば、「労働市場はまだタイト→FRBは慌てて利下げできない」という見方が維持され、ドルを支える方向に働きます。

この場合、156円台半ば〜後半で底堅さを確認しつつ、欧州・NY時間にかけて157円ちょうどの心理的節目を試す展開がメインシナリオ。157円台前半でしっかりと日足を引けるようであれば、先週付けた158円台後半の高値方向をうかがう流れがあらためて意識されそうです。ただし、157円台後半以降は介入警戒感が一段と強まりやすく、短期的には押し戻されるリスクも高まります。

↘ 下落シナリオ(確率55%・やや優勢)
下落シナリオでは、「短期間に4円以上円安が進んだことによるポジション調整」と、「介入警戒感の高まり」がクローズアップされるケースを想定します。具体的には、新規失業保険申請件数が予想を上回る増加となり、JOLTS求人も予想を下回るなど、労働市場の減速が意識されるパターンです。この場合、米長期金利が低下し、ドル全体に調整売りが入るなかで、最近の急激な円安を背景にした「リスクオフ時の円買い」が出やすくなります。

さらに、157円台に乗せた局面で日本の当局から「過度な変動には適切に対応する」といった牽制発言が出れば、上値を追っていた短期筋のストップを巻き込みながら、156円ちょうど、さらには155円台後半のサポートを試す動きにつながる可能性もあります。テクニカル面でも、25日線(155円台半ば)をしっかり割り込むようであれば、先週の急落後に形成しつつある「戻り高値」が意識され、155円ちょうど〜154円台後半方向への調整余地も頭に入れておきたいところです。

時間帯別の展開予想

🕗 東京時間
東京時間は、前日の円安トレンドを引き継ぎつつも、156円台半ば〜後半では利益確定売りと実需のドル買いが交錯しやすい場面になりそうです。衆院選のヘッドラインや日経平均の動向を眺めながら、「高市トレード」を意識した円売りフローがどこまで続くかがポイントですが、介入警戒感も強いため、東京だけで157円台を大きく追いかける展開はやや想定しづらいところです。

🕓 欧州・NY時間
欧州時間は、東京で形成されたレンジを引き継ぎつつ、欧州勢が総選挙と米金利動向を手掛かりにポジション調整を進める時間帯。リスク資産がしっかりしているようなら、対ユーロなどでの円売りが先行し、ドル円もじり高になりやすい一方、株安・金利低下が進むようなら円買い方向に振れやすくなります。NY時間は、22:30の失業保険、24:00のJOLTSとイベントが続くため、この時間帯を中心にボラティリティが高まりやすく、指標直後の「行って来い」には注意したいところです。

今日の予想レンジ

予想レンジ:155.80円〜157.50円
急反発の流れと介入警戒感のバランスを考慮し、今日はやや広めに155.80〜157.50円のレンジを想定します。東京〜欧州時間はレンジ内でのもみ合い、NY時間の米指標をきっかけに上限・下限どちらかを試すシナリオをメインにイメージしています。

🔼 上値抵抗線:157.00円、157.50円
上方向は、まず心理的な節目となる157.00円ちょうどが最初のレジスタンス。ここは「介入警戒ゾーン」の入り口として意識されやすく、短期筋の利食い売りや当局警戒感から上値が重くなりやすい水準です。その上では、157.50円近辺が次の大きな節目で、ここを明確に上抜けて日足が引けるようなら、先週の急落前につけた158円台後半の高値方向をうかがう動きが強まりそうです。

🔻 下値支持線:156.20円、155.80円
下方向では、まず東京時間での押し目として意識されやすい156.20円前後が最初のサポート。5分足ベースで短期移動平均線や雲の上限が重なりやすく、いったんは買いが入りやすいゾーンです。そこを割り込んだ場合には、25日移動平均線が位置する155.80円近辺が次の重要な下値目処となり、この水準を日足ベースで明確に下抜けると、「急反発後の高値圏レンジ入り」も意識され、155円ちょうど方向への調整が視野に入ってきます。

📌 ブレイクアウト条件
上方向のブレイクアウト条件としては、米金利の一段の上昇(10年債利回りで4.3%台乗せ)と、雇用関連指標が揃って「労働市場の底堅さ」を裏付ける内容となり、かつ日本当局から介入を強く示唆する発言が出ないことが必要になりそうです。逆に、失業保険申請件数の悪化やJOLTS求人の大幅な減少とともに、当局から円安けん制発言が相次ぐようであれば、156円割れに向けた下方向のブレイクアウトリスクが高まります。

⚠️ 注意すべきリスク要因
最大のリスクは、円安が一段と進んだ局面での為替介入や、それを強く示唆するヘッドラインです。特に157円台後半〜158円方向へ急速に動いた際には、実際の介入だけでなく「観測記事」や要人の口先介入によって、一気に2〜3円戻される可能性も否定できません。また、米政治要因(予算審議の再燃や政局リスク)、中東情勢を含む地政学リスクなど、ドル円以外のリスクオフ要因にも警戒が必要です。

☑️ 投資判断における留意点
ここ数日は大きな往来相場が続いており、「相場観は合っていたのに、ボラティリティに振り回されて損切りさせられた」というパターンが増えやすい局面です。高値圏での追いかけ買い・追いかけ売りは避け、155.80円〜157.50円といったレンジの外側で初めて仕掛ける、もしくは「押し目買い/戻り売り」をする際にも、どの水準を背に撤退するかを事前に決めておくことが、資金とメンタルを守るうえで重要だと思います。

免責事項

本記事は、為替相場の動向に関する一般的な情報提供・分析を目的としたものであり、特定の通貨ペアの売買や投資を推奨するものではありません。投資判断は、読者ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損失についても、当サイト運営者は一切の責任を負いません。